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異世界便利屋、トゥットファーレ!  作者: 牛酪
二章.建築業者系アルケミスト、始めました
25/110

23.衝撃の事実と再びのパの字

あけましておめでとうございます。今年もちまちまと毎週投稿していきたいと思います、よろしくお願いいたします。

「えー、それでは、反省会を行いたいと思います……」


 照明が落ちた部屋の中、ルミネの一声によって……その会は始まる。

 そう、反省会だ。

 幾度となくやらかした俺達……遂にマッチポンプという所業までやってのけた俺達には当然の報いである。仕方ないね。

 因みに、この会議はやらかさないかどうかしっかりとハルバさんが槍を構えた臨戦態勢で見守ってくれているぞ。うーん、超怖いね。


 「えー……まずは反省するためにそれぞれの所業を振り返ってみましょう。まずはリヴィさんから」

 「特に何もしていないと思うのだけれど」

 「はい!トラックで突っ込んだことによる数々の器物損壊、腐ったマグロを人前で振り回すという精神的攻撃、その他ライカ(馬鹿)の愚行を助長するなどの行為です!」

 「……その行為、何か問題があったのかしら……?」


 あるに決まってんだろ!罪状に無自覚での犯罪行為も加えてやろうか、おい!?


「……次、ライカさん、どうぞ……」

「えー?私はなんも悪いことなんてしてないですy」

「はい!!存在、全部、有罪(ギルティ)!!!!」

「なぜぇ!?」


 身体丸ごと爆弾が何を言うか!天から授かったチート(お荷物)、返品してやろうか!?


「えー……私は……たまにいろいろ破壊しちゃってます、すみません……」


 ルミネは……自覚あるし、いいや、もう。殴らなきゃいいだけだし……」


「えー……最後にレイさん、どうぞ……」

「俺は……俺は……あれ?」


 ……………………。

 な…………

 な……なんということでしょう!?

 俺、()()()()()()!悪いこと、()()()()()()ぞ!?


 「お、おいルミネ……」

 「う、うん……わたしも思い返してみて気づいた!そうだよ!リヴィちゃんがネクロマンスでめちゃくちゃやった時も、わたしがフェルコンパンチとかで何かを消し飛ばした時も、ライカちゃんが街中とかで爆発して甚大な被害を与えた時も!」

 「私が勇者パワーでみんなの理解の先を行った時も」

 「どんな時も!レイくんだけは何もやらかしてないじゃん!」

 「誰だ今の」


 いや、分かってるけど。誰だか分かってるけども。誰だ今のと言わせてくれ、マジで……

 

 「確かに……言われてみればそうね……」

 「レイさん……実は物凄い不遇なのでは……?」

 「わたくし、さすらいのパセリの精です」

 「それ、わたし達のせいだってこと自覚してねライカちゃん……」

 「いや本当に誰だ今の!?」


 今会話にノイズというか何かが紛れ込まなかったか!?さすらいのパセリの精!?なんでそんなものが通りかかるの!?ここ何なの!?世界の特異点なの!?ていうかパセリ!?先日植物魔人と化して襲い掛かってきた、あのパセリ!?もうなんでそんな因縁がありそうなの来ちゃうの!?


 「……なあ、そこのパセリの精?とやらは何なんだ?そこの者以外ツッコミを入れていないのが謎すぎて最早ついていけないのだが……」


 ここでやっとハルバさんが口を挟んでくれた!そうですよねだれもツッコまないのおかしいですよねハルバさん!でも某勇者さんはスルーなんですかハルバさん!?あれはもうツッコまなくなるのがこの地に生きる者にとっての通過儀礼なのそうなの!?


 「え?」

 「……本当だ、何かいる」

 「かわいいですね―。ペットにして愛玩したいですぅ」


 あれお前らガチで気が付いてなかったのマジでぇ!?すげぇなお前ら、逆に尊敬するわ!!

 ……と、取り乱したけど、とりあえず目下の問題はあのパセリの精だよな?とりあえず、いったん落ち着くか……。

 それに、こっちに来て一番ファンタジーっぽい響きだし精霊って……いやパセリなんだけど……。


 「とりあえず話を聞いてみないか?反省会は一旦中止して」

 「それもそうだね。」じゃあ、わたしがコンタクトをとってみる」

 「あの……パセリの精さん、お名前は?」

「はい、わたくしパセリーノ・パセボイルイタメテーゼ・パセ・パセンクル・プレッツェーモロ・コクトゥーラ・パセリパセランド・パセニンファです」

 「…………なんて?」

 「パセリーノ・パセボイルイタメテーゼ・パセ・パセンクル・プレッツェーモロ・コクトゥーラ・パセリパセランド・パセニンファです」

 「……すみませんもう一回お願いします」

 「パセリーノ・パセボイルイタメテーゼ・パセ・パセンクル・プレッツェーモロ・コクトゥーラ・パセリパセランド・パセニンファです」

 「…………」


 名前長っ!?貴族のお偉いさんとかなら分かるけど、パセリの精だぞこの子!?精霊ってこんなに名前長いの!?


 「……ダメ、わたしこういうの覚えるの苦手なんだ……ごめんなさい精霊さん」

 「私もてんで覚えられないですぅ……」

 「私は覚えたわ」


 地味に凄いなお前。願わくばその才能は別の才能として花開いて欲しかった……。


 「覚えにくければ『ナナ』でも構いませんよ、皆さん」

 「……どこにナナ要素があったのだ今のは……?」

 「パセリーノ・パセボイルイタメテーゼ・パセ・パセンクル・プレッツェーモロ・コクトゥーラ・パセリパセランド・パセニンファ……あ、なるほど。『パセ』が七つあるからナナなのね」

 「そうです。よくお気づきになられましたね、凄いです!」

 「それほどでもあるわね、ふふ」


 ドヤ顔やめい。ウザいから。

 ……とりあえず、話でもしてみるか。


 「えーっと……ナナさん、どうしてここに?もしかして、依頼とかあってきたとか?

 「「!!」」


 おおっとツイン・バカ、略してツバが露骨に気合入ってます、これはハルバさんを見返すために頑張ってるのか!?やらかすなよ、やらかすなよ!?フリじゃないからね!?


 「ライカ!この日のために特訓しておいたアレ、やるわよ!」

 「らじゃ、です!」


 既に嫌な予感!


 「便利屋の♪ちょっといいとこ見てみたい♪」

 「いいとこ見せたげます!まずはイカしたメンバーを紹介するでーす!」


 イカれたメンバーの間違いではないでしょうか、ライカさん。


 「壊れたものの扱いなんのその。ネクロマンサー、リヴィ!」


 ネクロマンサー(廃品回収業者)か、なるほど。


 「そして脅威のパワーと良いスタイル!特に胸!うらやま……けしからん!アルケミスト、ルミネ!」

 「ちょっ!?」


 ルミネが胸をとっさに手で隠す。か、可哀そうに……。私怨入ってるし……。


 「そして便利屋のアイドル!どんな用事もドカンと解決!きゅ~てぃ★ライカちゃんです!」


 なるほど、ドカン(物理)と解決ね。それは合ってるね、うん。


 「そして~…………そして~、そ、そしてレイさんです!」

 「お前俺だって取柄くらいあるだろふざけんなよお前!」

 「おまけの」

 『とらっかです!そして、ナナさん!』

 「「便利屋・トゥットファーレへようこそ!!」」


 決めポーズをして、二人は動かなくなった。

 ……俺達は、一体何を見せられていたのだろうか……。


 「…………お前ら…………」

 「凄いです!カンゲキです!此処まで来た甲斐がありました!」


 ハルバさんの目が死んだ!この人でなし!でもナナさんにはウケてる!?しかも、さっきの言い方からすると、つまり……!


 「ここまで来たってことは……もしかして本当に依頼!?ナナさん!?」

 「はい!あと、ナナでいいですよルミネさん……でしたよね」

 「うん、合ってる!そっか、依頼か!これでようやく、ハルバさんの信用を勝ち取れるかもしれないね!」

 「いや、今までとんでもないものを見せられてきたわけだし、真面目に仕事していたとしてもお前ら危険人物の集まりでは……」

 「そこは治りそうもないんで勘弁してください、あいつらはセーブしときますから……」

 「それよりナナ、依頼って?」

 「私も早く聞きたいです!」

 「はい!それじゃあ、お話ししますね。わたくしの依頼は……」


 そう言って、ナナさんはその小さなかわいらしい口を開く。次こそはまともな依頼、来てくれよ……頼むぞ……!!


 「古くから伝わるパセリ達の楽園、『パセリ・ノー・ウェン』なる地を探して欲しいのです!


 なんかかっこよく言ってるけど、それたぶんパセリ農園だよね!?どういうこと!?

  

ブックマークも気が付けば8件……ありがとうございます……

この小説が面白かったら是非評価とブックマークを。作者が泣いて喜びます。

それでは、また来週。

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