表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界便利屋、トゥットファーレ!  作者: 牛酪
二章.建築業者系アルケミスト、始めました
23/110

クリスマス特別編.イフ・サンタクロース・ライカ

Twitterでの予告通りクリスマス特別編です。今回は短編になってます。時系列的には二章完結後の話なので、便利屋を巡るゴタゴタは気にせずお読みください。それでは、始まります。

「メリークリスマース!」

「メリクリですっ!」

「メリークリスマスね、みんな」

「メリークリスマスだなー」


十二月某日。と言っても、このセリフでもう日付は特定できるだろう。そうだよ、クリスマスだよ!

ハロウィンの時の悪夢は二度と繰り返させない、今回はしっかりとクリスマスを過ごすんだ!流石に聖夜だしあの核弾頭どもも大人しいだろう!多分!


「ふっふっふ……今日は皆さんに私から素敵なものを用意しました!」

「え」

「え」

「おぉ、やるわねライカ」


どうしよう、開始から十二行でまともなクリスマスへの道が絶たれた気がする。こいつがドヤ顔する時は大抵ろくなことがない。


「じゃじゃーん!ばーん!どかーん!ぼーん!じゃん!」


じゃじゃーんだけで宜しい。爆発すな、爆発。お前がどかーんとか言うと本当にシャレにならないから止めてね、マジで。


「これは……機械かしら?」

「そうです!ストロンガーさんに頼んで作って貰ったんです!」


その名前出てきちゃったかー、そうかー。ろくな発想をしない人と行動力の化身合わせちゃったかー。もう嫌な予感しかしないぞー。あはははは。


「で、これ結局なんの機械なの?ライカちゃん」

「ふっ……それでは、お伝えしましょう!彼の名は!」


隕石落ちてきそうだからやめて下さいライカさん。


「『ザ・サンタクロースシミュレーターくん』、略してザンシュくんです!!」


もうちょっと他の略称なかったの?何でサンタクロースで斬首なの?皆に死をプレゼントしに行くの?馬鹿なの?死ぬの?


「斬首……かっこいいわね……」


もう一人馬鹿がいた。そうじゃねぇだろお前。


「……シ、シミュレーターなんだよね。何をシュミレートするの?」

「ストロンガーさん曰く、自分がサンタクロースになったらどうなるか見れるらしいですよ!これでクリスマス気分満喫です!」

「なるほど。結構面白そうだな」


実害出ないし。


「それじゃあまず私からいいですか?」

「ええ、いいわよ」

「お先どうぞ」

「やりたいなら先にやっていいぞ」

「やったぁ!スイッチ、オ~ン!です!」


そう言って、ライカはスイッチを押す。すると、部屋は一瞬にしてクリスマスムードの街へと切り替わる。……切り替わる?


「おいこれシミュレーターじゃなかったのか?」

「えーあーる?ってやつらしいですよ。あたかもその場に居るような映像を映し出すらしいです。当社比二倍の映像のクリアさってストロンガーさん言ってました」


なるほど、AR。それなら確かに気分出るな。……ところで、さっきこれストロンガーさんが作ったって言ってたよな?当社比とは一体……まさかね。


『我社では新たな世界を提供するために、様々な製品を開発しています。なんだって出来る、ストロンガーシステムソフトなら』

「うわっ!?び、ビックリした……」

「広告付きって言ってました。SSS社を最近立ち上げたんだって」

「企業戦士……」


ストロンガーさんはどこへ行こうとしているのか……


「それはそうと、始まりました!あそこ、見てみて下さい!」

「あ、本当ね。ライカがあっちにもう一人いるわ」

「メリークリスマス!ライカちゃんサンタが皆にプレゼントを届けに来ましたよ~!」

「ソリに乗ってるわね」

「そうだな~……ソリ……いや、ちょっと待て」

「どうしたんですか?」

「ソリ引いてるの、トナカイじゃないぞ」

「え」

「……本当だ。これは……えーっと……何?いや、分かるんだけど、理解したくないというか……」

「……ヤギね」

「ヤギだな」



何故ヤギ……シカならまだ分かるけど、ヤギ……


「あれ?サンタさんといえばヤギじゃなかったですっけ?」

「違ぇよ馬鹿!」

「しかもあれ、見てよ」

「メリークリスマス!さあライカチャンたち、プレゼントを配ってくるのです!」

「「「「ライカちゃんだよー」」」」

「ちょっ何してんの!?」

「……サンタさんだって楽してもいいと思うんです。一人で配るのは大変だと思うんです」

「それはそうかもしれねぇけど!お前こっからライカチャン落としたらどうなるか分かるか!?」

「…………あっ」

「「「「爆発だー!!」」」」


ほら言わんこっちゃない!そうなるに決まってるだろ、馬鹿ー!!


「これは酷いわね」

「うん。吹き飛んだね」

「街が粉々ですー!?せっかくイフのサンタクロースになれたというのにー!?」


畏怖のサンタクロースにはなれたんじゃない?もしくは意味不のサンタクロース。


『エラー、エラー、仮想空間に爆発による深刻なダメージが発生しました』

「ふえぇ!?」

「エラーね」

「……どうしようこれマズいやつじゃ」

「……うん、多分マズいやつだ」

『エラーが修復できません。エラーが修復できません。解決策模索中……模索中……近くの人の思考スキャンで解決策模索中……』

「え」

「あっ」


思考スキャン!?そ、それはこの変な集団の思考から解決策を見出すってこと!?そんなことしたら十中八九ろくなことに……


『スキャンした所、有用な考えを発見。発見。その考えは……』

「考えは……?」

『自爆』

「あ、ごめんなさい自爆で問題解決宇宙地縛霊のジババちゃんのこと考えてた」

「国民的アニメだけどそれ今考えちゃったのリヴィちゃん!?」

「っていうかそんなのが国民的アニメなのかこの世界!?」

「あっ……なんか光ってますよ、これもう爆発します」

『マジカル☆ミラクル☆セルフエクスプロージョン☆宇宙の藻屑にしちゃうぞ♡私ごと!!』

「決めゼリフ出たわね、これはもう……」


そして、全てを吹き飛ばす衝撃が俺達を襲う。薄れゆく意識の中、俺はせめて、せめてこれだけ言いたいと声を絞り出す……


「そんな決めゼリフの電波系主人公の出る作品を国民的アニメにするな……がくっ」


この後目が覚めたら年が明けていたのだが、それはまた別のお話。こうして、俺達の2018年は終わっていったのだった……めでたくない、めでたくない。

季節行事はろくなことにならない、それがトゥットファーレクオリティです。次回は普通に月曜更新です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ