03・終盤
こんなタイトルですがつづきます。
03
エリゼ先輩の突っ込みが在った物の、私はソレ以外の回答を持たずにいた。
何を信じればいいんだかもうわかんない。だって、誰が嘘をついてるのかさえ、私にはもう分からない。って訳で、先輩に話してみると、先輩は笑った。
「…いや、無い。無いないない、なんでそうなる?」
「なんでって、ソレ以外に無いですか?卜部先輩が殺した意外に」
「あ――――確かに卜部は怪しいが」
そう先輩は言った。
「じゃ、先輩はどう考えてるんですか」
私が聞くと、彼はんーと考え込んで言う。
「ま、つまらないが聞くか?お前が答えをまだ出してないなら、いいけど」
「何ですか、先輩、分かってるんですか」
「そりゃわかってるよ」
自信たっぷり、腹が立つ。つーか、人に話しを聞きに行かず何故分かるのか。
「前提からお前間違ってんだよな」
そう、彼は言う。
「そもそも、オレ、殺された時に自殺って可能性を否定してなかっただろ」
「は――?」
意味が分からない、自殺だって?
どう言う事だ、それ。
「有り得ない、なんで、そんな答えになるんです」
「いや、だから、考えの話。可能性」
「だからって…自殺なんてしますか?」
「ま、ただの自殺ならな。もし、ソレが何らかの意図に即してなら」
彼はそう言った。
「…どう言う事です?」
「殺されたと思わせ、仲間に疑心を与える。その間に、賛同者が、動く。俺ならそうする」
「推理じゃないじゃないですか!」
「まあ、お前みたいに回答を真面目にするつもりも無いし。何せ、答えの出し用がない。腐肉殺しが良い例だ。伝聞を頼りに、いかにして真実を復元させるんだ?もともとの形を知りもしないのに。演繹や帰納を用いてもその前提が、不確かならば、筋道のみしか正しいと言えないぜ」
「それって、どうかと思います。だって、正しい物は正しいじゃないですか」
「そだね」
先輩はそう言うと、私を見る。
「事実はあった、けれど解釈は人に委ねてしまうんだ。これを哀しいと言わずしてなんと言う?」
「……先輩の自分酔い理論なんてイラナイですから、話してください」
「ま、引っかけだよ。普通、死人が出ると、誰かが殺したと思う…何せ刺殺ならね。それにお前が話しを聞きに行ったのまでは悪くない。けどまあ……そんなね、口裏が合う物かなって。アリバイは確かに全員成立してる。この中で、誰が殺したなら、推理だ。けど、誰が正しいのか分からないなら、死体を見るのが一番…お前見なかったか?」
「見ませんでした…つーか分かるもんですか?」
「んいや、別に。分かるって程でもない。ただね、おかしいと思わないのか?開け放たれた室内で誰にも入られるって状況の可笑しさを。密室にすればいい、発見が遅れれば工作しやすいじゃん。単純に。そこをシナイから、俺は自殺を勘ぐった。見つけてくれと言わんばかりだしね」
「…じゃあ、死体が消えた理由って」
「息を吹き返して移動した。問題はココからだ、誰があのパーティーから消えるか…それが分かんなかった」
「どう言う事です?」
「共謀してんのさ、あのパーティーから抜ける為に」
訳が分からなくなった。
「待ってください、先輩、色々理解出来ないです」
「なんで?」
「譲っても――自殺はいいとしましょ」
私はそう言う。
「けど、どうしてパーティーを抜けるんです?仲間じゃないですか」
疑問はコレだ。長く戦った仲間をどうして裏切るのか、私には分からない。それに、先輩は実にシンプルな答えを言った。
「だからだよ、目的のアイテムを得たらおさらばだって話しじゃないか」
「…は?」
訳が分からなかった。
「だから、アイテムを奪って逃げる。俺は末海こそが、パーティーの核と見るがね…竜騎兵なんて、困る兵種じゃなくパラディンを選んでる地点でそう思う」
「待ってください、なんでそんな事を?」
「俺が知るか。まあ、俺の答えはこんなもんさ。でも説得力あるだろ?」
「ないです!むしろ疑問ばっかりです。どうして――抜ける必要があるんです?」
そう言うと、先輩は真面目な顔で言った。
「攻略の優先、使えないメンバーを切りたかった。理由はそんなとこだろ」
そう先輩は言うと、私に言った。
「ほら、屋上へ行ってこい。犯人から、上手く行けばだけど話しを聞けるかもよ」
そう、団扇で示す。
「なめてるんですか?」
「本気だよ」
「誰もいなかったら?」
「そんときゃ、そん時」
そう言うと、彼は立ち上がる。
「着いてけばいんだろう?」




