02・予見
02
122週目の朝、末海の死体が消えた。予想はしていたから驚く事ではない。そして、その夕方、エリゼから森久保から推理を聞いたと、ことにおよんだ後で聞いた。本日は124週目、エリゼと暇を潰していた。あのパーティーが瓦解したとも聞いた。
「ふうん、で、アイツは犯人は誰だって?」
僕は団扇で扇ぎながら、Yシャツを羽織っただけの彼女を見る。
「卜部だって言ってた」
彼女はそう言ってこちらを見る。
窓際だ、カーテンが風に戯れている。彼女はソレを指で着いていた。噛み付く日差しが彼女の白い肌に、カーテンの影を落としていた。汗で濡れた肌に、くっきりと見て取れる。眼を細めながら、俺は身体を捻って、続ける。
「じゃあ、腐肉殺しは?」
「檜山」
「そか」
俺の推理とは全く違う。つーかアイツ、色々見落としてやがんな。
「ね、芙佐」
「何?」
「すごくいい感じじゃない、今?」
「どうして?」
俺が視線を投げると、エリゼは笑う。
「疲れちゃったけどさ、なんとなーく。芙佐といると落ち着くし」
「…そう言うもんか?」
「そんなもん、警戒しなくてもいいしね」
彼女はそのまま、俺の方に近づく。彼女の身体が俺にもたれ掛かる。
「でーも、悪いんだー、昼間っから不純異性交遊するなんて」
「今更だろ」
俺が言うと、エリゼは笑う。
「今はJK」
「そうだよな」
老いたのは心のみ。
身体は、若きソレ。
なんて因果だろうなと俺は思う。俺は、彼女の肩に手を回しつつ、団扇を扇ぐのをやめない。
「ところでさ」
「なに」
「犯人、分かってる訳」
そう、エリザは聞いた。俺は、手を止めて答えた。
「うん」
「酷いね、おしえないんだ、アノ子に」
「…それはね」
「証明は?」
「分かってるよ。ちょっとややこしいけど、腐肉殺しを考えたら一発だ。…なにせ、死体が消えてくれたんだから、答えを出してるもんだ」
「教えてくれない?」
エリゼはそう、上目遣いで俺を見た。




