第7話
はい、暫く放置(以下略)。
豪華客船の事件から一週間後の朝。
ドォォォォォォォン!!!
三式・飛龍(白)こと白龍から、爆発音が響いた。
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???
「ほら、遅いよー?頑張れ頑張れー。」
爆発の原因は、腰にトンファーを下げ、腰まで長い髪をポニーテールでまとめた女性を第3班の生徒達が、武装、技、訓練用機動装甲を使って彼女を追いかけ、攻撃を当てようとしていた。
ホムラ
「くっそ!やっぱ飛鳥あさひ大尉速えー!」
カブト
「飛龍隊隊員は伊達じゃ無いという事だ。」
彼女、飛鳥あさひに向けて火球を乱発しながら悪態をつくホムラに、訓練用機動装甲を着けて追いかけるカブトが現実を言い放つ。
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飛龍隊。
白龍を拠点に、大島ライガの息子、大島タイガが率いるガーディアン日本支部の一部隊。彼らの実力は、総力で一つの地方の半分は奪還できるほど。
飛鳥あさひ。
飛龍隊所属の戦闘隊員。階級は大尉。トンファーと己の脚で、速さを重視の格闘を得意とするEF。
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GTSでは、彼女のような隊員や隊長が講師になり、丸一日の特別授業がある。
そして今日がその日であり、授業内容は、「今日一日私は逃げるから、皆はそれを追って攻撃を当てる。ただそれだけ。」というものだった。
しかも当てた者には、「次の週の月曜を休日扱いとする。」という褒美まで出す始末。お陰で生徒達はやる気を上げたが、結果は上の通り。
ホムラ
「ええい!これじゃあ丸一日、技出しながらマラソンしてるようなもんだぞ!!」
カブト
「その心配は無い。」
イラつき始めたホムラを落ち着かせるようカブトがそう言うと、
カブト
「ウチには彼女に追いつけるのがいるからな。」
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同時刻。あさひが逃げ回っていると後ろから気配を感じとり、咄嗟に横へ跳んだ。
瞬間、あさひがいた所に槍が突き出していた。
そして彼女は後ろに振り向き、槍の持ち主に言い放つ。
あさひ
「来ると分かってたよ、ツキヨ。」
ツキヨ
「第3班、3年A組飛鳥ツキヨ。姉さん、今日こそ勝ちに行きます!」