前話→大量賭博施設:フリーダム
ここは?———
あたりに広がっていたのは、帰宅途中の道ではなかった。
そこは薄暗い部屋の中。見知らぬ、どこかもわからない場所。
たしか僕は、学校が終わってから帰ろうとしていたはず。
その時、人とぶつかったのに気づいた。周りにも同じように人がいるようだ。
「どこだここは!?」
「早く出して!」
と叫ぶ声が周りから聞こえてくる。他の人もこの場所はわからないようだ。
———その時、一気に辺りの明かりが点灯した。
目の前にあったモニターから声が聞こえた。
「あ、あーあー、聞こえているかな?」
見知らぬ女性の声だった。
「名も知らぬ皆さん、こんにちは!私の名前は"大量賭博施設:フリーダム"の管理者であるワニモだ!」
(ワニモ...?)
やはり聞き覚えのない、若い声だ。
いや、それよりも、"大量賭博施設:フリーダム"という地名についてだ。
「みんな、"大量賭博施設:フリーダム"についてあまりわかってないでしょ?」
(心が読まれた...!?)
「この場所は、賭博の大好きな人物を集めた施設。この場所を出るには、何個かある賭博場を全て脱落せずに残ったら出れるよ!」
「!?」
俺が賭博が好きなのを知っているのか?
という考えが浮かんだ。というものの、僕は重度のギャンブラーだ。何をしていてもギャンブルのことを考えている。
だが、ここにいる奴らが全員賭博好きなら、少なくとも全員かなりの手練れのはずだ。
こんなにわかに勝てる相手なのか?
「この場所にはギャンブルと、"スキル"という盤面壊しのものがある。これを駆使すると、格上相手でも勝利できるかもしれないね!」
本当にギャンブルなのか...?
それに、"スキル"なんてもの、本当に存在するのか...?
と考えているとき、目の前の空いていた場所にガチャが出現した。
「これが"スキル"を獲得する場所だよ!この中から出たものを獲得できる。順番に引いてみてね!」
このガチャが、いわゆる"スキル"を選ぶものらしい。
とにかく、引いてみよう。
———僕の番が来た。
ガチャを引いてみると、出てきたのは"稀幸運"と書かれた紙だった。
その瞬間に、僕に付与されたスキルの内容を理解した。
まずは、使ってみないと。
「おっ!"稀幸運"を当てた人がいるようだね〜この能力はめちゃくちゃに強くなるよ。期待しないと。」
ワニモは1人で話していた。
「よ〜し、みんな引き終わったぽいし、さっそく、始めようか。」
その時、思い出したようにワニモが言った。
「忘れてた!この場所でのルール言うの!まず、この場所の試合の内容はルーレットで決まる。そしてもう一つ、"3回負けるときついお仕置き"が待ってるから、気をつけてね!」
は?
今、さらっと一番大切なものが流された気がする。
でも、とりあえずは行ってみないと。
まずは、1勝を取ってみせる。




