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もと神さま、新世界で気ままに2ndライフを堪能する  作者: 可燃物


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神さま、改めて案内をする。

ブックマーク登録してくださった方、ありがとうございます!


※2024年10月27日10時30分、5000文字超えるように加筆・更新しました。

中途半端な文章を更新してしまい申し訳ありませんでした※




引越し祝いにフトンとマットレスをそれぞれにプレゼントした。

三人横続きで部屋を確保したので、「なら、たくさん部屋あるんだし四人分確保してしまえ」と言って四人分。

作ってしまったのだから、勿体ないし使いやがれと押し売りをして、アルベルトを部屋へと押し込んだ。


コレで彼がこの街を訪れた時は、宿屋に泊まらずともこの部屋を使える。

空気の入れ替えをしたりホコリを落としたり定期的にして整えておけば、遠慮なく訪れてくれることだろう。

むしろ悪いからと言って自主的に足を運んでくれるに違いない。


それなら三バカも寂しいと感じなくなるだろう。

よく懐いているし。



もう暗いしと、話し合いは明日に持ち越され、電灯の灯る誰も居ない街中をカノンと歩く。

電気は使っていないし、灯籠や行灯と言った方が良いのだろうか?

普通に街灯か??


馬車が通る心配もないので、車道のど真ん中をボーッとしながら歩いていたら「あれはどういった原理で光っているのだ?」と聞かれた。

この街の設備の大半は、キチンと学びさえすれば俺以外でもメンテナンスが出来るようにしてある。


もちろん、この街灯もそうだ。


チョコチョコっと街灯に小走りで駆け寄り、デザインの一部のように見せかけたカバーを外す。

中にあるボタンを押すと、伸縮ポール状になっている柱が短くなる。

一気に落ちてくると危ないので、右手でボタンを押しながら、左手で少しずつ縮むように調節をする。


高い位置にあった照明部分を目線の位置にまで下げた。

思いっきり下げても、土台部分が地面から一.五m程度の高さまである。

万が一メンテナンス中に子どもがイタズラをしようとしても、手が届かないようにしておいた。


ただ女性が担当することになる場合、踏み台が必要になるかも。

不便があるようなら調節しよう。


個人的には東アジアの伝統的な照明器具の方が好みなのだけど、石造りだと倒れた時危ないしね。

それに石の重みで折れずに、かつ強度を保ちつつ伸縮させる柱を作ることが難しかったのだよ。

脚立で高所に登って落ちた、なんて言ったら大怪我で済まないかもしれない。

せっかく電線もなにも要らないのだから、安全な方が良いじゃない。


パカッと傘の部分を取り外し、刻まれた紋様が見えやすいように灯りのすぐ横に持って行く。

ココに大気中の霊力を取り込む紋様、コッチに明かりを灯すための紋様、と指をさす。

パッと見では斜めに書いたXに見えるのが霊力収集用の紋様。

稲妻のように見える紋様が、火袋の中に入れた霊玉を光らせるための紋様だ。


虫めがね……だとちょっと難しいか。

電子顕微鏡までいかなくても良いけど、最低一,〇〇〇倍は欲しい。

生物顕微鏡くらいの倍率で拡大して見れば、そこに刻まれている文字が読めるかもしれない。


Xや稲妻に見える紋様はred herring――燻製ニシンの代わり。

いわゆる、目くらましだね。

重要な事柄から目を逸らすための虚像だ。


肉眼では見えない微細な言葉にこそ意味がある。

それを読み解かれないように、敢えて大きくもなく、小さくもないルーン文字のような紋様に似せて霊力で彫り込む。


不思議な効果が得られる道具が、どんな原理で動いているのだろうと思い調べた人に、紋様を見つけたら「コレのおかげでアレコレ出来るようになっているのか」と納得して貰える程度の、良い塩梅のサイズと模様が象られているだけ。


ルーン文字以外にも実は、装飾的なレタリングっぽくして街のアチコチに防護機能上昇の文字も刻ませて貰っている。

俺の霊力を上回る攻撃を仕掛けない限りは全属性の精霊術を防げるようになっている、ハズ。


うん、さっきアルベルトと遊んだ時ちゃんと防いでた。

大丈夫、大丈夫。


霊玉にも光の言葉を刻んで、傘と接触することにより光るようになっている。

霊玉を使ったのは、電池の代わり。

霊力を溜め込む性質を利用させて貰った。

あとはガラスっぽい宝石っぽい見た目をしているので光が広がりやすいと思ったからだ。


柔らかい白い光が辺りを照らしているので、狙い通りかな。

暗い夜道は犯罪が起こりやすくなるからね。

事件と事故両方を防ぐために、街灯はメインの通路にはかなり多めに設置した。


ガスや電気みたいに安全面やエコロジー観点で問題がないエネルギーがこの世界にあって良かった。

枯渇する可能性があるのなら、そこに配慮しなければならないが。


まるで太陽のような明るさだな、と煌々と輝く霊玉を見て感嘆のため息を漏らしながらも、しっかりと紋様をチェックしている。

肉眼で読めるような大きさじゃないのに。

根性で見ているのだろうか。


根性でどうにかなるとは思えないが。



この街は完全に冒険者の利便性を優先して俺の趣味で作った街だ。

門の近くは外部から訪れた冒険者が泊まれるような宿屋や、軽食を取れるような飲食店が建ち並ふ。


健康運動公園のようなものも作った。

ジョギングをするのに適した勾配のある小道を作り、芝生を植え軽い運動が出来るよう鉄棒や、土を盛った安土に星的と霞的両方設置した。

鉄棒は懸垂が出来るような、子どもの遊び道具にするような高さのものではなく、身体作り用のやつね。

安土と的枠は外壁同様、俺の霊力を上回らない限り壊れることは無い。

どこに当たったのか分からないといけないから、的紙は精霊術が当たっても破損しにくい防火性になっている。

紙と言うよりは、厚みもあるし板っぽいかな。



裏路地に入ればちょっと表に出せないような夜のお店を開業したり、鍛治工房を開けたり出来る仕様になっている。


ほら、夜のお店ってお酒とベッドがセットになっているじゃない。

イメージとして。

そういう大人なお店はなるべく子どもの目に触れないようにしたいので、子供が寄り付かないような冒険者たち区域に押し込んだんだよ。

利用するのも、獲物を狩って興奮している人が多いだろうし。


鍛治工房は、単純に素材買取窓口が近い方が、素材を多く扱う工房にとって便利なのかと思ったんだ。

冒険者が自分で「コレでなんかいい感じの武器を作ってよ、おやっさん!」と言いながら持ち込むにも、その方が便利だろうし。


あと、そういう職人さんって酒を飲むイメージが強い。

“エルフの墓所“なんて名前の森があるくらいだから、ドワーフなんかもいるかもしれないし。

そうなったら確実に酒場と鍛治工房は近い方が良い。


炉や金床の形状など、職人は拘りたいだろうから、充分な広さだけは確保してある、何も設置していない工房と、俺の独断イメージでフイゴや大小の金槌、金箸、砥石、ヤスリに火かき棒……思いつくものは何でも用意し詰め込んだ工房とを街の端に作った。


何で端っこかと言えば、この世界の鍛冶師たちが使う燃料がコークスだった場合、有毒ガスが出るからだ。

石炭だとしても二酸化炭素の排出量がエグいし。

換気が大事なので、どうしても外に向かって有害な気体が垂れ流しになってしまう。

背の高い煙突を付けても、工房の扉を開けっ放しにしていれば、当然ソコからも街中に漏れていく。

煤だって出るし。


それにどうしたって火を扱うから、火事の危険性が出てくる。

堀が張り巡らせてある外壁近くの方が、万が一の時鎮火作業をするのが楽なんだよ。

どうしても安全面を考慮すると鍛冶場は街外れに位置してしまう。



次は商業区がメイン。

日用品を取り扱えるような大店や、広々としたディスプレイが出来る服飾屋。

レストランのように長居してお食事を楽しめるゆったりとした空間を確保した建物が多い。

二階以上は店長さんやその家族の居住スペースね。


横道は、行商人が商品を並べられるように他の裏路地よりも道路を広めに作った。

広めと言っても、馬車が一台余裕で通れる程度だが。

それでも、リヤカーを引いたり、屋台を持ってくる分には問題あるまい。

この先の居住区に広場や公園も作ってあるから、そういう人たちはそこで出店しても良いだろう。


人気が出たら是非この街に居を構えて実店舗を作っても良いだろう。


商業区の裏道は服飾工房や細工工房など、火を扱わない職人さんたちの作業場が入ることをイメージしている。

鍛治工房と同様、道具から設備から俺の偏見で揃っている場所と、全く何も入っていないガランドウとした建物と両方用意してある。

職人さんは早いもの順で好きなように使えばいい。


大通りから遠い、外壁に近い場所は工房に務める人用と思い居住区が設けられてある。

単身者向けのアパートメントだが、冒険者ギルド職員寮とは違い、風呂は付いていない。

商業区の端、次に待ち構えている第一居住区側に大衆浴場があるのでソコを利用して欲しい。



第一居住区は噴水とベンチが設置してある広場が最初に目に入る。

今は停めてあるが、一時間ごとに時間に合わせてテッペンから大きな水柱が立つようにしてある。

五時なら五回、十七時でも五回。

さすがに午前と午後を間違える人は居ないだろうから二十四時間換算にはしなかった。

時間を告げる鐘もカーサ・トッレの一部に設置してある。

時計自体も公園に突き刺したり大きな建物の壁に設置もしてある。

だが、街の中心部で人が集まりやすい場所だ。

人と待ち合わせする時の目安になれば良いなと思って噴水時計の機能をつけた。


なるほどと納得されたので、単純にその方が格好いいと思ったからとは説明しなかった。


単身者向けからファミリー向けから色んな家が建ち並ぶ。

現在は真っ暗でちょっと怖い。


庭付き一軒家はこの第一居住区にはない。

部屋の広さの大小の差はあるアパートメントだけだ。

石造り境界壁を用いて家同士の隙間が出来ないようにビッシリと建ち並ぶ。


隣家や上の階の生活音は窓を開けない限り漏れ聞こえることが無いように防音対策はしっかりしてある。

ご近所トラブルの多くは生活音の許容範囲の認識の差によるものだ。

そこの配慮はしっかりしないとな。


公衆浴場は兵舎横が女性用、道路を挟んで反対側が男性用になっている。

不届き者が「うっかり間違えて入っちゃった〜」なんて言い訳が出来ないように徹底しておいた。

憲兵がすぐ近くに居るのに不埒なことを考える輩はそうそう居ないだろう。

……と、思いたい。


因みにヌリアさんたち村からの移動組はこの第一のどこかに住んでいる。

見える範囲ではどの家も光が漏れていないので、どこに住んでるのかは分からない。


第一居住区と第二居住区の奥は、壁を隔てて農業区になっている。

何で?? と思うかもしれないが、居住スペースを裏路地の奥まで伸ばしてしまったら、犯罪の温床になる危険性があるからだ。

畑仕事に行き来する人達で人通りをしっかり確保すれば、不穏なことを企むやつは、そうおるまい。


第二居住区はちょっと生活ランクが上の人達が住む区域にしたかったので、ソコを通って毎日田畑に行き来するのは精神的にシンドいかな、と思ったのもある。



第一と第二居住区を挟んでドデカい公園を確保した。

第一より大きな噴水をドドーンっ!と設置してある他、夏場には子供たちが水遊びをしたり、大人が夕涼みを出来るように噴水遊具の類も作ってある。

居住区の幅いっぱいいっぱい、全部公園にしてあるので、冬には雪も降るそうなのでカマクラやユキダルマを作って遊ぶが良いさ、オコチャマ共!


解体作業していた時に思ったのだけど、滑り台やブランコ、砂場みたいな遊具だけじゃなく、アスレチック施設も作りたいんだよね。


トランポリンにロープブリッジ、丸太渡りにボルダリング。

ターザンロープは必須だよね!

俺が遊びたい。

年甲斐もなくはしゃぎ倒したい。


公園だしトイレと水飲み場もあるよ。

浮浪者が寝泊まりしないように巡回シッカリして貰わないとだね。

……こんな広いのにして貰えるかな。



そして第二居住区はお金持ちが住む家が建てられる。

予定。


まだなーんもない。

さっきまでの怒涛の案内内容からは想像もつかないくらいに何も無い。

更地です。


だってこの世界の家の構造から大きく離れた建物にお金持ちとかお貴族様とか住ませるわけにいかないじゃん!

そもそも、そんな人達がこの街に住むのか? という疑問もあるし。

ただ、街の構造上、入口から遠い所にその街の中枢を配置するのが基本だと言われているから。

んじゃとりあえず何をどう建てるかは分からないけど、土地だけは確保しておこうか。

……ということでこうなった。


もし不要なようならアパートメントを追加で建てたり、金持ちが住む云々関係なく一軒家建てたりすればいいんじゃないですかね。

働き手さえ確保出来るなら農業区域の拡大をしてもいいし。



そんな寂しい風景を通り過ぎ、街の端、門から一番遠い所にあるのが俺たちのこの街の家になる。

唯一、門の他に街の外に出るための扉が設置されている場所だ。


カノンの自宅から、遠回りしないでも街の中に入れるように家の裏口を門に作ってある。

セキュリティの問題なら心配ご無用。

登録されている俺とカノン以外の人間がココから出入りしようとしたら、レーザー砲でチュインと殺られるだけだ。


パッと見分からないように認識阻害の付与をしてあるし。

大丈夫、大丈夫。



そんなノリで街の設備と概要を案内しがてら、セーフティハウスに戻ってきた訳だ。

一気に説明してしまったせいだろうか。

それとも、今日一日大変だったのか。

転げ落ちるんじゃないかと思うレベルで椅子にもたれかかり、カノンが白目を剥いている。


微塵も動かない。

ただの屍のようだ。


スイッチが入るのを待ちがてら、シャワーをザッと浴びて、普段より早めに夕食を食べたので夜食を作り、それをモシャモシャ食べている途中で、ようやくカノンが意識を取り戻した。

長旅だったね、おかえり。




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