席替えでまさか
高校生のオレはバリバリのオタクだ。
そして友達もオタクなのである。
オタクを馬鹿にする奴はすれば良い。
そんなことは、別に気にしない。
オタクであるオレはとにかくかわいい娘に
釘付けになる悪い癖がある。
クラスにもそれはそれは美しい学年でベス
トスリーに入るであろう美少女がいる。
その美少女は、特定の友達としかあまり話
さないみたいだ。
やっぱり美人は、性格がひねくれているの
だろうか?
それになんかいつもツンとした感じがする。
ま、オレには関係のない人種だ。
しかし、お人形さんのように美しいので時
々目の保養をさせていただいている。
だって休み時間は、ヤローばっかりが集ま
り暑苦しいのだ。
側から見たらオレも暑苦しい集団の一人だ
がな。
そんな平凡な日々を送っていたオレだった
が、ある日大事件が起きる。
どんな事件かって。
…席替えだ。
そんなんどこでもやってんだろって思うか
もしれない。
しかし‼︎
何が事件って…
オレの隣の席がまさかのあの美少女になっ
てしまったのである。
ど、どうしよう…。
マジかよ。
机を移動しながらも少しずつ近づくオレと
美少女…。
キモって言われんのかな…
それとも机蹴られる⁉︎
もしくはめっちゃ机離されたりされんのか
な…。
オレと同じ空気なんか吸いたくねーに決ま
ってる…。
そしてついに隣同士に…。
⁉︎あれ⁉︎
美少女は、特に机を離すわけでもなくそれ
なりの定位置に置いて座った。
そして…
…ぎぎーっ。
オレが机を置くとピッタリと机をくっつけ
てきた美少女。
ええぇえーっ。
マジかよ…
あえて気をつかって少し離したのに…
な、なぜピッタリと机を…。
わ…わかんねー
なんなんだ。
この生き物は…。
オレは思わず美少女をチラ見した。
すると怒っているのかなんなのかわからな
いが、ツンとした表情でただひたすら前を
向いている美少女なのだった。
休み時間
それはそれはオタク友達から羨ましいの連
発の言葉を浴びさせられた。
う、うん。
まあな。
そんなこんなで美少女と隣の席になったの
だがまたまた次の日衝撃的なことが起きる
のである。
朝学校に着くと美少女は、すでに席につい
ていた。
あー、あの美少女の隣にオレ座るんだなー。
やっぱり緊張するなー。
いつかぜったいキモいとかむさ苦しいとか
言われんだろーなー。
こえーなー…。
でも、やっぱり美人なんだよなぁ。
なんて思いながら席に着こうと椅子を引い
た瞬間。
美少女がこっちを向いた…。
‼︎
やっぱりなんか言われる…。
と、思った瞬間
「おはよう」
と美少女からの朝のあいさつをいただいて
しまった…。
しかもきちんとこっちをみてのおはよう…。
ええぇえーっ⁉︎
なんかの罰ゲームかよ⁉︎
隣の席のオタクにおはようって言う罰ゲー
ムでもやってんのか?
おいコラ美少女よ。
何考えてんだよ?
どんな企みだ…。
なんて心で叫んだ。
しかし…
当たりを見渡しても誰もクスクス笑ってい
る様子もない。
これってほんとにガチのおはよう⁇なわけ
⁉︎
と、とりあえずあいさつ返ししてみるか⁉︎
「あ、おはよう」
オレのおはようにこちらを向く美少女…
そしてまた前を向いてしまった。
ええっ⁉︎
なんなの⁉︎
意味わかんねーからっ。
よくわからないまま一日が過ぎようとして
いた。
そして帰りの会が始まろうというときに、
なんかズレて美少女との机の間に隙間がで
きた。
ま、どうせこれくらいズレても他の人の邪
魔にならないしこのままでいいよな。
美少女だってオレとくっついてんの嫌だろ
うからな。
って思ってたらまた…
⁉︎ええぇえーっ。
美少女が机をピッタリくっつけてきやがっ
た。
は?
なんなんだ⁉︎
意味わかんねー。
なんだよ。
…そして次の日。
オレはまた衝撃を受けることとなるのであ
った。
続く。
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