表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/17

仕事①

朝の出来事で、動揺しつつも会社に着いた私は仕事をする。


まだ入社して日が浅い私は仕事を覚えていく段階なので、先輩が付きっきりで教えてくれている。


先輩は基本的にはすごく優しいし、頼りになる人なのだけど、歓迎会の一件以来、「最近彼女さんとはどうなのー?」とよくからかってくる人で。


一之瀬さんとはそういう関係じゃないですからと否定しても、なかなか信じてもらえず、からかわれる。


ただ、別にそれが嫌ってわけではなくて。


むしろ、先輩と早くも仲良くなるきっかけになったので良いかなとは思っている。


そんな先輩と午前中の仕事を終えると、お昼の時間となり、先輩と一緒にお弁当を食べるのだけど。


ふと、先輩は私のお弁当を見て「枝島さんってほんと彼女さんに愛されてるわよねー。」と言った。


私もお弁当を見て否定出来ず、先輩に苦笑いすると、食べ始める。


一之瀬さんの手作りお弁当はすごく手が込んでいて。


卵焼きがハート型だったり、ご飯の上に海苔とピンクのそぼろで『お姉さん(ハートマーク)』と書かれていたりして。


初めて見た私はかなり驚いたけど、いつも朝早くから準備してくれている手前、文句なんて言えるはずもなく。


最近、少し慣れてきた私は先輩の前なら別にいいかと思ってきている。


まぁ、これが先輩になかなか信じてもらえない原因ではあるのだけども…。


そんなこんなで、一之瀬さんと一緒にいない時でも好き好きアピールを受けている私なのだけど、どうして一之瀬さんは私が好きなんだろう。と考えてしまうことがある。


最初はからかっているだけかなと思っていたけど、一之瀬さんと過ごしていく内に、その気持ちは本気なんだと感じて。


だけど、好きになってもらった理由がわからなくて。


一目惚れ?とも考えたけど、私美人ってわけでもないし…。


その理由を聞こうにも、今さら恥ずかしくて聞けないわけで。


どうしたものかと考えてしまう。


すると、そんな私に先輩が「どしたー?悩み事?」と心配してくれる。


先輩はすぐからかってくるけど、やっぱり優しくて。


だから、先輩に「相談があるんですけど。聞いてもらっても良いですか?」と質問する。


すると、先輩は「もちろんいいわよ!なんでも相談してちょうだい!」と言ってくれて。


あぁ。やっぱり頼りになる先輩だなと思い、さっそく相談をすることにした。


「あの…一之瀬さんのことなんですけど。」


「うんうん。彼女さんがどうかしたの?」と、真剣に聞いてくれる先輩。


そんな先輩に「どうして私って一之瀬さんにこんな好かれているんですかね…。」と、相談する。


すると、先輩は少し考えて「え?それって惚気?」と少し怒った雰囲気の様子で。


「え、ち、違いますよ!そもそも彼女じゃないと何度も…」と必死に否定するも、「心配して損した!あーあ!私も恋人ほしいなー!」と叫び出す先輩。


その後、なんとか先輩を宥めると、残り時間もあと少しだった為、私は急いでお弁当を食べると、なにも解決することなくお昼の時間が終わるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ