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4話

受付嬢からオルカさんについて聞いた私は固まっていた。


「あの続けてもいいでしょうか?」


受付嬢から声をかけられはっとして受付嬢の方を向く


「すっすいません」


受付嬢から黒いローブとカードを受け取る


「こちらは魔導師ギルドに所属している魔導師が身に付けるローブです。それとギルドカードとなっています」


ギルドカードには自分の名前とランクCと書かれていた


「リカさんのランクはCですのでAランク以上の依頼は受けられません、ランクの昇格は3ヶ月に1度昇格試験がありますのでそれに合格していただければBランクに昇格となります。」


「わかりました」


「リカさんは今冒険者ギルドにも登録されていますから下の欄にも冒険者ギルドのランクが記載されています。これを見せれば冒険者ギルドの仕事も受けることができます。それとリカさんは魔導師ギルドの一員なのでそのローブを来ていればここに来る時一々ギルドカードを見せなくても大丈夫ですよ、折角ですからここで着てみてはいかがでしょうか?」


受付嬢から受けとったローブを着てみる


「どっどうでしょうか」


「お似合いですよ」


「登録終わったみたいだね」


オルカさんが声をかけてくる


「じゃあ行くよ」


「えっあっはい」


「またいらしてくださいね」


オルカさんが手を引いて魔導師ギルドをあとにする、外に出てオルカさんに次の行き先を聞く


「ん?冒険者ギルドだけど、登録消さないとね」


「えっ?でも受付嬢さんはこれがあれば冒険者ギルドでも仕事受けられるって」


「あー確かに受けることはできるけど、冒険者ギルドの緊急の呼び出しに応じないと行けないでしょ」


「はい」


「それだとこれから魔導師としての修行がはじまる訳だけどそこで冒険者ギルドの呼び出しなんかあったら一々中断しないと行けないでしょ」


「確かにそうですね」


「それに」


「それに?」


「いやなんでもないよ」


そういうオルカさんの目は何故か憎悪に包まれていた気がした。そういう話をしていたら冒険者ギルドの前に着いていた


「ふーんここが冒険者ギルドか、なんか酒臭いね」


「まぁここだと昼間から飲んでる人もいますから」


「へー、まぁ入ろっか」


「待ってください」


冒険者ギルドに入るといつもとは違う格好で入ってきた私と普段見かけないオルカさんを見て他の冒険者達はビックリしていたようだった


「リカ!昨日どこいってたのよ!」


私に駆け寄ってきたのは友人のセレナだった


「昨日、あいつらのパーティを追い出されて森に行ったきり帰ってこないってさっき聞いたから探しに行こうとしてたのに」


「ありがとうセレナ、本当はそのつもりだったんだけどね」


私はオルカさんの方を見る


「それにその格好、まるで魔導師みたいじゃない」


「まぁ成り行きでオルカさんの弟子になったんだ」


「ん?オルカさんって誰?もしかしてこの子?」


セレナはオルカを見る


「弟子ってこの子、子供じゃないの!考え直しなって」


「君失礼じゃないかな」


オルカさんがセレナに言う


「でも僕もまだ子供でしょ?いくら魔導師だからってリカに教えることはないんじゃないんかな」


すると周りからかなり大きな笑い声が聞こえてくる


「ふーん、まっ別に君がどう思おうと勝手なんだけどリカさんさっさと要事を済ませよう」


「うっうん」


「あっそうだリカは今日何しに来たの?新しく入るパーティ探し?それなら私と2人でパーティ組みましょ」


「ごめんセレナ今日来たのは冒険者ギルドの登録を消しに来たの」


「えっ!あんた冒険者辞めちゃうの!」


「うん、今日から魔導師としての修行がはじまるんだ、これみて」


私はセレナに魔導師ギルドのカードを見せる


「魔力Sってそれなのに今まで冒険者やってたの!」


「うん、ケイが勝手に冒険者として登録しちゃって適性を測ることもギルドが省略しちゃったからさ、冒険者としての登録なら適性も測る必要も無いからさ」


「そんな、でも冒険者ギルドを辞める必要なんてないんじゃ」


「オルカさんが修行の邪魔になるからダメだって言うからそれに私も魔導師として生きてくって決めたから」


「ねえ、君がリカさんの事を心配してるのもわかるけど彼女が決めたことなんだから」


「僕は黙ってなさい!あんたの弟子になったっていい魔導師になれるとは限らないでしょ!」


「なれるよリカさんなら、七賢人序列第一席オルカ・エインズワースが保証する」


「オルカ・エインズワースって賢者の名前じゃない、嫌でも確かその賢者って子供って噂に聞いてたけどまさか」


「別に子供ってわけじゃないけどね、この容姿じゃ仕方ないか」


「じゃあ賢者がリカを認めたってこと・・・」


セレナが俯きまたすぐに顔を上げてリカの手を握る


「おめでとうリカ!掌返すようでほんとに悪いけどおめでとう、一緒に仕事できないのは残念だけど頑張りなさいよ応援してる、それとオルカさんさっきは容姿で判断してしまってすいませんでした。」


「いや別に気にしてないよ、じゃあリカさん済ませようか」


オルカさんに続いてギルドの受付に行く


「リカさんのギルド登録を消しに来たのですが」


受付嬢は私の方を向く


「本当に消すんですか?賢者の弟子の貴方が冒険者ギルドに所属してくれるなら特別待遇をギルドマスターに掛け合いますが」


「いえ消しますよ、これからオルカさんから魔導師としての修行がありますからギルドからの呼び出しは受けたくないんです」


私は受付嬢に言い放つ


「そもそもギルドが私の適性を調べなかったことも問題ですよ!」


それを私が言うと受付嬢へ顔を顰めながら登録を消す手続きを済ませた。


「じゃあ行こうかリカさん」


「はい!」


2人は冒険者ギルドを後にし屋敷に戻ってきた


「お帰りなさいませご主人様、リカ様」


「ただいまベル」


「たっただいま戻りました」


オルカさんについて行きオルカさんの研究室に入ると私の方を向きいう


「今から大事な話があるからちゃんと聞いてね」


「はい」


「リカさんはこれから僕の弟子なんだけど、これからは修行の最中と公の場では師匠と呼んでくれると助かる」


「はい師匠」


「ありがとう。だけど修行以外の時は好きな呼び方でいいから」


「はい!」


「じゃあこれから3ヶ月間みっちり修行だよ、そこら辺の冒険者ギルドにいる魔導師や冒険者なんてめじゃないくらい強くしてあげるから覚悟してね、冒険者ギルドで言うAランククラスにしてあげるよ」


「3ヶ月間でですか?そんなの無理ですよ!」


「いやできるよ、て言うかやらせる」


これから私にとって地獄の3ヶ月間の始まりだった、その時の師匠の笑顔がとても怖かった


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