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VRMMORPG 光猫と闇犬のマジックランド  作者: かけ蕎麦一杯100万円
ケロベロス探索編
5/14

伝説の三頭犬-1

「こんにちっわ!!」


独特の挨拶をしながら現れたのは、例のちゃめしさんだ。


「ついにケルベロス探しにいくっすか?」

「そろそろいい頃合いかなと思いまして、ちゃめしさんは探索系スキルってお持ちですか?」

「いっぱい持ってまっす!つい最近、コネクトマジックが使えるようになったんですっす」


コネクトマジックとは、ペットと一緒にスキルを使うことにより、通常より効果を大幅に強化したり、超範囲にしたりできるシステムのことである。

使えるようになるためには、いくつもの厳しい条件をクリアしなければならない。

例えば、ペットと3時間以上連続でスキンシップを取らなければならなかったり、アルゴリズムを使って、スキルを使うタイミングを教えなければならなかったりと----かなり暇でなければならない。


「いくぞ!ぱち公!!」

「ワンワン!」


彼のペットである、柴犬のぱち公が勢いよく吠えた。


「おっと、忘れてた。あれをつけなければ、ぱち公が何を言っているのかわからないな。」


サクリュウはアイテムボックスから一つのイヤリングを取り出した。


<イヤリング・オブ・ケット・シー>

『同ギルド内メンバーのペットと会話が可能になる』


それをつけて、改めてちゃめしの方を見る。


「また、せーのでタイミングを合わせるのか?」

「そうするつもりだけど、カウントダウンの方がいいっすか?」

「タイミングの取り方はなんでもいいんだけどよ、最初にわけのわからない呪文唱えるのやめてくれねぇか」

「なんでっすかー、コネクトマジックっすよ?少しぐらいカッコつけてもいいっす」

「毎回毎回、『古代の力よ、今こそ我に忠誠を示す時...せーの!<コネクトマジック・レンジ・レンフォース・ホークアイ/超範囲強化・ホークアイ>』じゃねーよ、古代の力ってなんだよ、お前なんかに尽くす忠誠なんてあるわけねぇよ。」


よくこんなので、コネクトマジックが使えるようになったとサクリュウは思っていた。

----若干のイヤリングをつけてしまった後悔とともに。


「わかったっす...、じゃあ『せーの』だけっすね...」


肩を落としてがっかりしているちゃめしがそこにはいた。

----まだ16で、プレイし出したばかりなのだから許したげて、なんてサクリュウは思っていた。

このゲームを買った当初は、サクリュウも同じことをやっていたからである。


「じゃあいくっす...、せーの<<コネクトマジック・レンジ・レンフォース・ホークアイ/超範囲強化・ホークアイ>>」


地面に魔法陣が広がった後、ドーム状の光に包まれ、その光の中から無数の光で作られた鷹が出てた。

その鷹は、天井をすり抜け、大空高く羽ばたいていった。



しばらくしてから、二人の----いや、一人と一匹の雰囲気が変わった。


「----見つけたっす。」

「----これだな。」


その一人と一匹の言葉に、サクリュウは嬉しさのあまり、にやけてしまっている。


「.....くすっ//」


思わずターシャも笑ってしまう、そんな嬉しそうな主人を見てだ。


「ありがとうございました。--それじゃあ!、急いでギルメンを集めて出発するぞ!!」

「私が荷造りしておきますので、サクリュウ様は他の方々をお呼びになってください!」

「それでは任せたぞ」


ターシャは満面の笑みで、光の中に消えていく自らの主人を見送った。

今回からケルベロス編です!

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