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幼児から始めるゆるゆる無双学園生活  作者: 蒼野湊
第3章 アステル魔術学園編

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第44話 事後処理――学園の決断と、課される“制限”

学園祭騒乱から一夜明け。


アステル学園は、

表向きは「軽微な事故」として対応されていた。


・展示区画の一時混乱

・体調不良者数名

・怪我人なし


だが――

内部は、まったく違う空気だった。


■ 学園上層部会議


重厚な円卓。


アストレア教官、

学園長、

複数の上級研究官、

そしてエリス。


学園長「……欠片狩りの侵入を許した。

 これは、学園の失態だ」


重い沈黙。


研究官A「侵入者は高度な位相操作を使用。

 内部構造を“理解している”者の犯行です」


研究官B「目的は明確。

 ミナト・ユウト――

 欠片保持者の回収」


全員の視線が、

俺に向く。


(……やっぱり、そうなるよな)


学園長は、

静かに言った。


「ミナト・ユウト。

 君は昨日、多くの命を守った」


「だが同時に、

 君の存在が“危険を呼ぶ”ことも証明された」


(否定できない……)


■ 下される決定


学園長「よって、以下を決定する」


一つ、

「ミナト・ユウトの行動制限」


(来た……)


「学園外への単独行動は禁止」

「隔離訓練区画での定期管理を義務化」

「特定行事への参加は、監督者同伴のみ」


ティオ「……監視じゃん、それ」


(ティオ、空気読め)


だが、

学園長は続けた。


「代わりに――」


「学園は、

 君を全面的に保護する」


「欠片狩りから、

 何があっても守る」


(守る……か)


■ ユウトの選択


俺は、

一度深呼吸してから言った。


「……条件を、一つ」


学園長「聞こう」


俺「俺一人を守るために、

 周りが危険に晒されるなら……意味がない」


場が、静まる。


俺「俺が動くことで、

 仲間や一般生徒が守られるなら――

 命令には従います」


(自分で言ってて、

 ちょっと大人になった気がする)


学園長は、

わずかに目を細めた。


「……立派だ」


エリスが、

横から付け加える。


「その代わり、

 私が“常時管理担当”に就く」


俺「……え?」


エリス「学園内外問わず。

 あなたの安全と制御を最優先」


(それ、実質常同行動じゃない?)


リリアが、

すぐに声を上げた。


「なら、私も」


学園長「アークライト嬢?」


リリア「ユウトが守る側なら、

 私は――

 ユウトを守る側でいたい」


(……重い。

 でも、ありがたい)


学園長は、

少し考えた後、頷いた。


「許可する。

 ただし――

 三人一組での行動を原則とする」


(俺・エリス・リリア……

 この組み合わせ、絶対平穏じゃない)


■ 欠片狩りの正体(断片)


会議の最後。


エリスが、

投影魔法を起動する。


「侵入者の魔力波形から、

 所属を特定できた」


映し出されたのは、

古い紋章。


位相教団フェーズ・オーダー


研究官「……世界構造への干渉を信仰する、

 禁忌思想集団」


エリス「欠片を“神の鍵”と呼び、

 回収・覚醒させることを目的とする」


(完全にヤバいやつらじゃん……)


エリスは、

俺を見て言った。


「あなたは、

 彼らにとって“最高位の鍵”よ」


(嬉しくない称号ナンバーワン)


■ 放課後


会議が終わり、

外に出ると、夕焼け。


リリアは、

少し元気がなさそうだった。


俺「……リリア?」


リリア「……ごめんね。

 あなたの自由、奪っちゃった」


俺は首を振る。


「守れるなら、いい」


「それに――

 俺一人じゃ、昨日みたいには動けなかった」


リリアは、

少しだけ笑った。


エリスは、

腕を組んだまま言う。


「覚悟しなさい。

 これからあなたは――

 “狙われる側”よ」


俺「……うん」


(でも)


(逃げないって決めた)


胸の奥で、

欠片が静かに、

しかし確かに応えていた。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


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