第19話 森の奥の“光跡”――新たな魔法使いとの遭遇
パフィラを倒して魔石を初ゲットした俺たちは、
森道を慎重に進んでいた。
(この先に“魔法を使った誰か”がいる……)
空気にほんのり残る、光属性に近い魔力の粒子。
リリアのものではないが、質はかなり良い。
(気になるな……)
ティオ「ユウト、まだ先に何かいるのか?」
「うん。魔法の跡がまだ温かい」
ミーナ「ひぃ……魔法って……強い人の……?」
ルカ「強い子だったら仲間にしたいね!」
(いやルカ、仲間集めの基準が雑すぎる)
■ 光の粒子が導く先へ
森の奥へ数分。
そこはぽっかりと木々が開けた小さな広場になっていた。
そして――
「あっ……!」
ミーナが小さく声を上げた。
そこには、
1人の少年 が座り込んでいた。
年齢は俺と同じくらい、5〜6歳。
髪は柔らかい銀色で、
瞳は淡い水色に光っている。
服装は旅装。
胸元の紋章は……見覚えがある。
(あれ……“王都系の魔術師”の紋章じゃないか?)
少年は地面に手をついたまま、肩で息をしていた。
「はぁ……はぁ……
や、やば……またオーバーヒート……」
(お、同類の匂いがする……)
■ 声をかけてみる
「大丈夫?」
少年はびくっと反応して顔を上げた。
「あ。
……だ、だれ?」
ティオ「ぼくらは旅の途中だ! 大丈夫か?」
ミーナ「け、けがしてるの……?」
ルカ「おなかすいてる?」
(聞くことバラバラ!!)
少年は苦笑しながら言った。
「ぼくは……
シオン・ルーミエル。
家を出て、魔術の修行してるんだ」
(ルーミエル……?
王都の有名な“魔力研究家一族”じゃないか!!)
シオンの右手には魔法陣の描かれた小さな板。
地面の焦げ跡。
ほのかに残った光属性の粒子。
(さっきの魔力痕は……シオンのものか)
■ 少年シオンの問題点
「シオン、その……魔法が暴走したの?」
「うん……ぼく、“光属性A” なんだけど……
魔力制御が全然うまくいかなくて……」
(光属性A……天才かよ
でも暴走癖……俺と同じじゃねぇか)
ティオ「ユウトも小さい頃めっちゃ暴走してたんだぞ!」
(言うな!!)
ミーナ「い、今はすごく上手だよね……!」
ルカ「ユウトが教えてあげれば?」
(お前はすぐ俺を先生にするな)
■ シオンの事情
シオンは小さく俯いた。
「ぼく、学園を受けるつもりだったんだけど……
このままじゃ落ちるって言われて……
だから、一人で旅して“制御できるようになろう”って……」
(なるほど……
この子、努力型の天才なんだな)
ティオ「じゃあ一緒に行けばいいじゃん!」
シオン「えっ……ぼくも……?」
(そうか、ここで仲間追加は自然だな)
ミーナ「わ、私たち……まだ弱いけど……」
ルカ「でもユウトが強いから大丈夫!!」
(責任押しつけるな!!)
■ ここで“魔力共鳴”が起こる
シオンが俺の手元を見た瞬間、
目を見開いた。
「……きみ……魔力が……
なんでそんなに“きれい”なの?」
(!?)
シオンは俺の魔力を“視えるタイプ”らしい。
(リリアも視えた。
この世界、天才は魔力視覚持ちが多いのか?)
シオンは俺の手をそっと取る。
「ちょっと……だけ……いい?」
(いや幼児に手を握られるシーン多いな俺)
シオンの魔力が微弱に流れてくる。
ぎゅ……
ぽわ………
シオンの光属性と、俺の未分類魔力が
一瞬だけ重なって――
ぱちっ!
「わっ……!」
小さな火花が弾けた。
(……共鳴? 微弱だけど……)
シオンは感動したように言った。
「すごい……!
ぼくの魔力、安定した……」
(あ……俺の“魔力安定スキル”が作用したのか)
■ シオンが仲間入りを申し出る
「ねぇユウト……」
(来たな)
「ぼくも……いっしょに学園へ行っていい?」
(もちろん断る理由はない)
ティオ「よっしゃーー! 仲間増えた!!」
ミーナ「よ、よろしくね……シオン」
ルカ「魔法、いっぱい見せてよ!」
シオン「うん! ありがとう……!」
(……良い仲間になりそうだ)
そして成長ログが動いた。
◆ 新メンバー加入 ◆
【シオン・ルーミエル】
・光属性Aランク
・天才魔法理論家の家系
・魔力暴走気味だが素質は最高
《パーティ協調度 +8》
《魔力共鳴:微リンク形成》
《シオンイベント:学園編で重要ルートに接続》
(学園でリリアとシオンが出会ったら……
とんでもないことになりそう)
■ そしてもう一つのログが動く
◆ 特殊検知ログ ◆
《リリアの魔力反応:遠方で変動》
《現在位置:王都方面》
《再会まで残り:あと◯章》
(おい、“あと◯章”って雑すぎだろ!!
でも……動いてるんだな、リリアも……)
■ こうして仲間は5人になった
ユウト(俺)
ティオ(脚速前衛)
ミーナ(癒し系補助)
ルカ(物理腕力タンク)
シオン(天才魔法使い)
(……なんか、強いパーティになってきたな)
そして、俺たちは改めて歩き出す。
次の街、そして学園へ向けて。
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