第14話 突然の訪問者、天才少女リリア(幼児 vs 幼児の魔力バトル)
その日の午後。
空中制御の練習で父さんの寿命を5年は削ったあと――
(今日はもう訓練ナシで頼む……)
そう願いながら家で休んでいると、
村の外から聞き慣れない声が聞こえてきた。
「お邪魔しまーす! 交易隊が通りまーす!」
どうやら、年に二度ほど村にやってくる“交易商隊”が到着したらしい。
母さんが言った。
「ユウトちゃん、見に行く?」
(行く!)
こういう外部の刺激が大事なのだ。
師匠バルドに毎日転がされる生活から、少しでも逃げたい。
■ 交易商隊と、その中にいた少女
村の広場に着くと、いろんな荷馬車が止まり、
商人たちが村人に声をかけている。
「安いよー! 布だよー!」
「薬草! 今日の分は新鮮だよ!」
その中に――
ひときわ目立つ少女がいた。
金色の髪に、澄んだ青い瞳。
服装は商隊にしては上等で、雰囲気がどこか高貴。
年齢は……多分、俺と同じくらい。
つまり“一歳半〜二歳”くらいの幼児。
その子が俺を見るなり――
「……あの子だわ」
(えっ!? なぜ指をさされた!!?)
少女は母親らしき女性の手を握りながら、
まっすぐこちらへ歩いてくる。
■ 天才少女、主人公に接触
「あなた……光ってた子でしょ?」
(なんで知ってるの!?)
どうやら広場に来る途中、
空中制御で浮いていた俺を見てしまったらしい。
少女は俺の手をじっと見つめ――
「魔力が……普通じゃないわね……?」
(おまえも普通じゃない!!
幼児なのに目の奥が研究者のそれ!!)
さらに少女は俺の胸のあたりを見て、
「未分類魔力……
しかも“増幅体質”。希少種じゃないの」
(言葉、幼児じゃないよね!?)
母さんが驚いて言う。
「あなた……魔力が見えるの?」
少女はコクッとうなずく。
「見えるよ。だってわたし、“光属性”の適性がSだもの」
(S!?
俺の村で見た最高は“Bランク”なのに!?)
バルドでさえ目を丸くする。
「おい……この子、何者じゃ?」
少女は胸を張った。
「わたし、リリア!
交易団『スターリット商隊』の娘よ!」
(リリア……光属性S……天才幼児……
明らかにメインヒロイン格じゃないか!!)
■ そして唐突に“幼児魔力バトル”が始まる
リリアが俺の前にちょこんと座る。
「ねぇ……あなた、魔力、見せて?」
(見せてって何!?)
「わたしも見せるから。
ほら、いっしょにやりましょ!」
そう言うと――
リリアの指先が、
ふわぁっと“光の粒”を放った。
(うわ、きれい……!!)
その輝きは、俺の“ほたる光”よりも濃く、
安定していて、まるで小さな星みたいだった。
バルドが震えた声で言う。
「これ……高等光魔術の“煌粒”じゃ……
普通は10歳からしか習得できん……」
(10歳!?)
つまり――
リリアは、俺よりヤバい。
■ 負けじと主人公も光らせる
(よし……俺も見せるか……)
俺は軽く集中し、指先を光らせ、
“流動型”の魔力ほたるを出す。
ぱちぱち……ぽよぽよ……
「わぁ……!
あなた、光らせ方が“形になってない”のに、
魔力の量だけはすっごい!!」
(なんとも言えない言われ方だな!!)
■ 互いの光が触れた瞬間
リリアの光粒と、俺の魔力ほたるが触れて――
ぱちっ……!
小さな火花みたいな光が弾けた。
「きゃっ……!」
(え、これ……混ざった?)
バルド「おお……“魔力共鳴”じゃ!!
幼児同士で共鳴するなど聞いたことがない!!」
父さん「ユウト……お前……なにを……」
母さん「かわいいねぇ〜(三回目)」
(母さん、それはそれとして!!)
■ リリアの評価
リリアは俺を見つめて言った。
「あなた……面白いわ。
未分類なのに、魔力が“歌ってる”みたい」
(歌ってる……?)
「わたし、あなたのこと……もっと知りたい!」
(出た!!
将来のパーティメンバーのフラグ!!)
■ 成長ログが即反応
◆ 特別イベントログ ◆
《新規人物:リリア》
・光属性S
・高魔力血統
・主人公と魔力共鳴済
・“友情/競争”ルートが解放されました
▼ 次の一歩
・リリアと魔力シンクロの練習をしてみましょう
※ ただし幼児なのでやりすぎ注意
(やばい……
俺、幼児のくせにライバルヒロインができた……!!)
こうして俺とリリアの“幼児期の出会い”は、
あまりに強烈な第一印象から始まった。
(これ……将来絶対、学園で揉めるやつだ……!
でも楽しみでもある……!!)
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