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宇宙(そら)の女神~転生先は異世界ではなく 異星でした~  作者: 三毛猫乃観魂


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第四十九章 圧迫面接?

 エリスとダイアナとケイシーが面接を受けます。


 地球への調査官に応募したエリスとダイアナとケイシー。面接を受けるために軍施設へ。

 応募したのは三人だけではない、他にもいろんな星から何人も来ていた。

 何んで椅子に座ったエリスとダイアナとケイシー。

「やぁ、君たちも応募したんだね」

 隣の席に座っていた人に話しかけられた。

「!」

 エリスは驚いた。表面上に出すことは堪えたが。

 隣に座っていたのは真ん中に大きな一つ目のある青い体色のヒトデのような体の人。前世で見た古い映画に出ていた宇宙人にそっくりな姿。映画では体色は赤かったが。

「君たち、地球は好きかい?」

 陽気な声で話しかけてきた。

「ハイ、大好きです」

 はずみで答えてしまった。ただ、地球が好きなのは本当のこと。

 ダイアナとケイシーも同意。修学旅行で行ったことで好きになった。

「ボクも好きなんだ。以前、訪れた時に日本人の芸術家と仲良くなってね、ボクをモデルにした宇宙人を映画用にデザインしたつて話していたよ」

 昔を懐かしむように話す。

「ボクはライパ星のジョナサン・アッカー、よろしくね」

 大きな一つ目をニッコリさせた。

「僕はエリス・リーン」

「私はダイアナ・キブソン」

「俺はケイシー・エイムズ」

 それぞれ、挨拶を返す。

 部屋に身長三メートルある、岩のような肌を持つ男が入ってきた。

 調査官登場に応募者は雑談を止め、姿勢を正した。全員が軍人なだけはある。

「地球で確認されたイヴィルの可能性のあるエイリアン。今のところ、ドローンに周囲を警戒させている」

 この情報は戦士の募集記事も掲載されている。

「もし、イヴィルが相手ならば命の保証は出来ない。それでも戦う意思のあるもの以外は部屋を出て行ってくれてもかまわない」

 何人かが軍施設から出て行った。興味本位で来たものもいたのだろう。

「これより、面接を行う。名前を呼ばれたら、奥の部屋に来い」

 岩のような肌を持つ男が奥の部屋に入っていった。

 名前を呼ばれた者は奥の部屋に入っていったが、出てこない。出てこないまま、次の名前が呼ばれる。

「誰も出てこないわね」

 不安そうにダイアナは奥の部屋を見つめる。

「多分、出口は別なんだろうね」

 エリスに言われると不安な気持ちが消える、ついでに緊張感も。

「ジョナサン・アッカー」

 ジョナサンが呼ばれ、奥の部屋へ。

 奥の部屋に行ったきり、ジョナサンも戻ってこない。

 ジョナサンの後に入った人たちも出てこない。


「エリス・リーン」

 名前が呼ばれた。

「行ってくる」

 ダイアナとケイシーを一度視線を合わせた。一体、どんな面接が行われるのだろう。前世では何度か面接は受けている。今回も同じようなものなのだろうか。いろいろ、考えながら奥の部屋に入る。

 うす暗い部屋、中心に岩のような肌を持つ男が椅子に座り前には机が一つ、向かい合う形で椅子が置いてあった。

 座ったまま何も語らない岩のような肌を持つ男、まるで本物の岩のように。

 椅子が置いてあるので取り合えず座る。

 部屋の奥にはドアが一つ、いかにも出やすい位置にある。本当に出口は別のだった。

 お互い座ったまま、一向に面接が始まらない。鋭い眼光で睨みつけてくるだけ。

 うす暗い部屋中、時間だけが過ぎて行く。

「ガッハッハハハハハハハハハハハハハハハハハッ」

「?」

 突然、岩のような肌を持つ男が笑い出した。

 意味が解らず、戸惑うエリス。

「儂の威圧を受けても何ともないとはな」

「えっ、威圧? 全然、気が付かなかった」

 部屋に入った時から、岩のような肌を持つ男は常時威圧をかけていたのだ。面接を受けた者の中には腰を抜かしたり、泣き出したり、出口から逃げ出したりした。プロの軍人ばかりなのに……。

 岩のような肌を持つ男は、それ程の威圧を放っていたのだ。

 なのにエリスは睨みつけてくるとしか感じなかった。

「儂の威圧に気が付かないとは、それはそれで凄いことだ。愉快愉快」

 楽しそうに笑う。

 ひとしきり、笑った後、

「合格だ」

 笑い顔とは正反対の真顔で合格を告げた。

 あっさり、合格できたことに拍子抜けしたが、考えてみれば部屋が薄暗いのも威圧の効果を上げるためだろう。

『これも圧迫面接になるのかな』

 何気なく呟く。前世で圧迫面接を受けたことはあることはある。

 岩のような肌を持つ男が椅子の下に隠してあるスイッチを押すと、何もなかっ壁が開き、ドアが現れた。

「合格した者はそちらへ行くといい」

 部屋の奥にあるのは失格した時と逃げ出す時に使うドア。隠してあるのは合格者専用のドア。

「ありがとうございました」

 一礼して、ドアを開けた。


「やぁ、君も合格したんだね」

 部屋に入ると、椅子に座ったジョナサンがいた。

 部屋にいるのは一人、面接に合格できたのはジョナサンだけ。

 椅子に座ったエリスに、

「あの威圧、きつかった~。ボクも何とか耐えられた」

「そ、そうだよね」

 話しかけてきたが、何にも感じなかったとは言いづらかったエリスは話を合わせる。

 しばらくすると、ドアが開いてダイアナが入ってきた。

「やっぱり、エリスも合格していたんだね。ジョナサンも」

 一緒に合格できたことに喜び、少しの間を置いてジョナサンに会釈。

 エリスの隣に座る。

「あんな面接もあるんだね」

 この部屋に入ってきたと言う事は岩のような肌を持つ男の威圧に耐えたことを意味している。

「そうそう、きつい威圧だった」

 エリスと同じ話をふる。ばつが悪そうな顔からして、ダイアナもあまり威圧を感じなかった様子。

 どうしようとエリスにアイサイン。話を合わせるといいよとアイサインを返す。

「どうであれ、面接を合格できたのはいいことだよね」

 ダイアナも椅子に座る。

「二人もしっかり、合格していたな」

 部屋にケイシーが入ってきた。

「ジョナサンも合格していたのか」

 今日、会ったばかりだというのに親し気に喜びを示す。

 椅子に座ったケイシーに、ジョナサンはエリスとダイアナと同じ話をした。

「いや、そうでもなかった。あんまり、威圧は感じなかった」

 素で返す。

「へー、凄いんだね、君」

 こちらも素で反応。不快感を持った様子もなく、双方のやり取りに悪意無し。

 その後は何気ない雑談を交わした。


 ケイシーが出てきて以来、開くことの無かったドアが開いた。

 新たな合格者かなと思って全員が視線を向けてみると、そこにいたのは岩のような肌を持つ男。

「今回の面接は終了した。合格者は君たち四人だけだ」

 エリスもダイアナもケイシーも立ち上がり姿勢を正す。ジョナサンも立ち上がった。ヒューマンの感性では解り辛いだろうが姿勢を正している。

「地球での任務はエリス・リーン、ダイアナ・キブソン、ケイシー・エイムズ、ジョナサン・アッカーで行うとする」

 合格できたのは四人。スペリオルになったせいなのかエリスもダイアナもケイシーもあんまり感じなかったが、岩のような肌を持つ男の威圧は相当きついものだった。

「詳しい話をするので座り給え」

 促されて座る四人。

「これはたまたま居合わせた地球のヒューマンによって撮られた映像だ」

 四人の前に画面が浮かび上がる。映し出されたのは海を泳ぐ巨大生物。魚と爬虫類を足したような姿、顔に当たる部分が若干人間に似ている。前世の記憶でエリスはすぐにYouTubeだと解った。画質や手振れから、スマホで撮影したものと解る。

 投稿者は泳いでいるのはUMAと主張していた。コメントにはくじらやシャチやリュウグウノツカイな現実的な意見から、メガロドンやモササウルスやプレシオサウルスやバシロサウルスの生き残り説、生成AIで作ったイカサマなど指摘が飛び交っていた。

「地球在住のエージェントが調べた結果、映像は本物であり、イヴィルの可能性が高いと判断された。もし、イヴィルならば地球で犠牲者が出てしまう恐れがある」

 前世に関係なく、エイリアンと戦う戦士ならば一般人に犠牲者を出したくないとの思いは共通。エイリアンから民を護る。その思いでここにいるのだ。

「映像の場所は日本の海、本格的な海水浴シーズンが来る前にエイリアンを処理する必要がある」

 よりにもよってエイリアンが現れたのが日本の海、それもイヴィルの可能性大。もし、海水浴シーズンにエイリアンが現れたらと考えるだけで、エリスの背筋が冷たくなる。前世の故郷なので尚更、犠牲者を出したくない。

「日本て修学旅行で言ったところだよな」

「うん」

 ケイシーもダイアナも日本のことが気に入っている。

「ボクも日本のことは気に入っているんだ。以前、知り合った芸術家のことも気になるしね」

 その芸術家が亡くなっていることをエリスは知っている。ライパ星人と地球人では寿命の長さが違う。

「地球への出発は三日後になる。それまでに各人準備をしておくこと」








 ジョナサンくんが知り合った芸術家はあの人です。


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