第四十八章 気になる依頼
休日の一時。
「……」
自分の部屋の中でエリスはカード型スマホの画面を見ていた。軍人専用で一般人には見ることは出来ないサイト。
「よし」
無意識に頷き、何かを決心した。
カード型スマホが振動、母親からの伝言。出てみると、
『エリス、お客さんよ』
一体、誰が来たんだろうと玄関に急ぐ。
「エリス」
「よう」
玄関で待っいたのはダイアナとケイシー。
「ダイアナ、ケイシー」
二人を家に上げる。ダイアナは来たことがあるがケイシーは初めて。
「ここがエリスの家か、話には聞いていたけど広いな」
家を見回すケイシー。悪意が全くない、あるのは興味本位のみ。
「三人分の飲み物とお菓子を部屋に持ってきて」
使用人に頼んでから、ダイアナとケイシーを部屋に案内。
「適当に座って」
エリスは椅子ではなく、床に座った。ダイアナとケイシーも床に座る。部屋には椅子が一つしかないのでこの方が気軽に話が出来る。
「奇麗な部屋だな、使用人が掃除してくれているのか」
「自分で掃除しているよ、自分の部屋だからね」
「……そうなんだ」
「ケイシー、あんたの部屋、相当、汚れているんじゃない」
ギクッした顔になるケイシー。素直なところが彼の取柄でもある。
「エリス、お前は裏切り者だ」
「何で、そうなるんだよ」
微笑ましいやり取りに、クスッなるダイアナ。
部屋がノックされ、使用人がお菓子と飲み物を持ってきてくれた。
エリスとダイアナとケイシーはおやつタイムに入る。
甘いお菓子を食べ、飲み物で喉を潤し、何気ない雑談を交わす。
一息ついいたところで、
「今日は、どんな用件で来たの?」
エリスは切り出す。ダイアナとケイシーが尋ねてきたのには何か理由がある。
ほんの少しの間を置き、
「これよ」
ダイアナがカード型スマホを操作、宙に画面を浮かび上がぜ、見やすいようにアップにする。
映し出されたのは先ほど、エリスが見ていた一般人には見ることの出来ない軍人専用サイト。。
エイリアンが潜んでいる危険性のある星へ派遣される戦士の募集記事。その中の一つにイヴィルの可能性あるエイリアンの調査と討伐が記載されていた。派遣先は地球。
詳細な情報が正式に派遣が決まった後に伝えられる。
「これに応募するつもりなんでしょう」
頷くエリス。
ダイアナとケイシーはやっぱりなとそんな顔をした。
「エリスは地球が好きそうだったからな」
修学旅行で地球に訪れた際、ついテンションを上げてしまった。
リゾート星キキサノで地球人アーティストの作品を見た後に地球の夢を見た。込み上げてくる懐かしさ。
地球にエイリアンが潜んでいるなら黙って見ていることなんて出来ない、相手がイヴィルならば尚更。
地球は前世の故郷なのだ。
「私も一緒に行く」
「俺も一緒に行くぜ」
ダイアナとケイシーが思い付きや冗談で言っていないのは聞くまでも無し。本音を言えばエリス自身、一緒に来てほしかった。でも、個人的な思いに二人を巻き込むべきではないと考え、一人で応募しようと思っていた。
ダイアナとケイシーはエリスならばそう考えると解解っていたので、ここに来たのである。
二人の思いが嬉しい。
「ありがとう」
自然に口から出た感謝の言葉。
地球派遣の依頼を受けることにしたエリスとダイアナとケイシー。




