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宇宙(そら)の女神~転生先は異世界ではなく 異星でした~  作者: 三毛猫乃観魂


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第三十八章 恩師

 いつまでも尊敬できる恩師。

 宇宙での戦いを終えて帰ってきたエリスは翌朝から鍛錬を再開。

 父親のアランに今日ぐらい休んだらどうだと言われたが、宇宙戦艦にいた時に鍛錬をしていなかった分、体を鍛えたかった。

 いざと言う時、すぐに動けるようにしておきたい。

 話を聞いたアランはエリスの鍛錬に着き合ってくれた。


 朝食後、休息兼ねてエリスは部屋で本を読んでいた。電子書籍もあるが、前世の習慣で紙の書籍がしっくりくる。アランも紙の書物を好む。

 同じような趣味も持つ人がが多いようで、ラースでは紙の書物が販売されている。だから、紙の書物に困ることは無い。

 机の上に置いたカード型スマホが振動、手に取って出ててみると、

「ハイ、リーンです」

『エリスか、ローズモンドだ』

「ローズモンド先生」

 電話の相手は軍学校の担任だったローズモンド・アレンビー、軍学校時代の恩師。自然に姿勢を正す。

『今日、時間があるなら、会って話さないか』

 今日は大した予定も無い、ちょうどいいタイミング。

「解った、会いに行くよ」

 待ち合わせの場所は学生時代に何度か通ったことのある喫茶店。約束の時間を決める。

 卒業したとは言え、恩師との約束に遅刻は厳禁。今から出れば十分に間に合う時間を約束した。

「母さん、ちょっと出かけるから、今日のお昼はいらないよ」

「解ったわ」

 母親のシャーロットに告げて出かける準備をする。


 待ち合わせの喫茶店へは約束の時間より、ほんの少しだけ早く着いたが、

「こっちだ」

 ローズモンドは先に着いていた。

 向かいの席に座るエリス。

「男物の服なんだな」

「当り前です」

「似合ってはいるがな」

 正確には男物の服をシャーロットが今の体でも着やすいように仕立て直してくれた物。使用人に頼らず、息子、今は娘の服の仕立てを自分でやってみたかったのこと。母親の愛情の込められた服。

 注文を取りに来たウェイトレスに、

「コーヒー」

「僕もコーヒーで」

 共にコーヒーを頼んだ。


 届いたコーヒーの味は学生だった時と変わらない味。ローズモンドは砂糖とミルクを入れて飲んでいる。

「二度の実戦の勝利、よくやったな」

 まずは褒めてくれた。

「僕にどんな話があるのでしょうか」

「相変わらず、察しが良いな」

 態々、呼び出したのは何か話があると言う事。

「フィリップと取り巻きたちが行方不明になっている」

 フィリップと取り巻きたちが行方不明になっている。行方不明になった取り巻きたちの一人と似た顔を持つエイリアンが砂の惑星に現れた。否が応でも二つの事件は結びついてしまう。

「先日、学校に軍関係者が尋ねてきてな、担任だった私に何か心当たりは無いと聞いてきた。機密事項だが、砂の惑星の一件も聞いたよ」

 それだけ軍関係者はフィリップの情報を求めていて、同時にローズモンドを信頼を置いている。

 機密事項と解っていてローズモンドはエリスに話した。

 砂の惑星の一件の当事者であるエリスは、つい表情をこわばらせた。

「にわかには信じたくない話だったが、その顔は本当のことなのだな」

 ローズモンドに隠し事はしたくない、静かに頷くエリス。

「フィリップはエルフの高いプライドの悪しき現れを凝縮したような奴だ」

 ローズモンドもエルフだが、決して他種族を見下したり侮蔑することはない。フィリップのプライドは異常なほどの高い、悪い方向で。

 成績が良かったことで何度も絡まれ、模擬戦に至っては練習機に爆弾まで仕掛けられた。

「私は悪い予感がしてならない、何か宇宙で厄介なことが起ころうとしているのではないかと」

 ローズモンドに言われてエリスも気が付いた、砂の惑星の一件は始まりでしかないと。

 何かが宇宙で起ころうとしている。

「エリス、お前はまかりなりとも宇宙の女神と融合した。そして因縁のあるフィリップと取り巻きたちが行方不明になり、よく似た容姿のエイリアンの出現。十中八九、お前は巻き込まれる。決して注意を怠るな」

「はい」

 何が来ようが負けるつもりはない。自分の身も大切な人たちも守ってみせる。そのために自分はここにいると、固く信じている。

 エリスの強い意志を確認できたローズモンドは微笑む。機密事項と知りながら、話した甲斐があったと言うもの。


 コーヒー代を払おうとしたら、

「ここは私が驕る」

 とローズモンドが払ってくれた。

 喫茶店を出たエリスとローズモンド。

「今日はありがとうございました。ローズモンド先生」

 お辞儀するエリス。

「何、たかがコーヒー代だ。気にするな」

「いや、コーヒー代のことじゃなくて」

 お礼を言ったのはローズモンドが会いに来た理由を理解したから。

「解っている、冗談だ」

 何だか楽しそうなローズモンド。

「卒業したとしても生徒に何かあればアドバイスぐらいするさ、先生だからな」

 本当にローズモンドの教え子でよかったと、改めて思ったエリス。

 この後、お昼ご飯も奢ってくれた。







 ローズモンド先生との再会。

 ローズモンド先生を出したくなったので。


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