プロローグ
SFとちょっぴりファンタジーを混ぜる予定です。
今日の稽古が終わり、“彼”は道場を出た。
生まれつきの虚弱体質を克服するために通い始めた拳法道場。肉体の鍛錬だけではない、勉強も頑張った、おかげで無事に一流大学を合格、成績も悪くない。
“彼”は悟った、人間は努力すればどんな難解なことも乗り越えることが出来ると。
家に帰り入浴して夕食後、部屋に戻った“彼”はシューティングゲームを始めた。子供の頃からの唯一の趣味、大会で優勝したこともあるほどの腕前。
翌日は大学も拳法道場も休み、友達と遊びに行くことにした“彼”は待ち合わせ場所に向かうために車に乗る。
軽快に車を走らせていると、帽子が飛んでくる。
あっと言う間も無かった、帽子を追っかけてきた子供が車の前に飛び出してきたのだ。
慌てて急ブレーキを踏む。
タイヤが取られ、車がスピンして電柱ぶつかった後、壁に激突。
「うっうぅぅ」
何故かエアバックが膨らまない。視界が霞み、ハンドルにもたれかかる“彼”。
全身が痛い、骨が何本も折れていて体を動かすことが出来ない。
ぶつかった電柱が圧し折れ、こともあろうか“彼”の乗っている車の方向に倒れてきたではないか。
必死に逃げようとするが体が動かない。
車の屋根が潰れ、千切れた電線がスパーク。
意識が途絶え、暗闇の深淵に沈んでいく……。
SFは初めて書くジャンルなので、何かとアドバイスを頂けたら幸いです。