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学年一美少女高嶺さんとデブボッチ彼氏の僕がイチャイチャ(健全)するだけの物語  作者: ときたま@黒聖女様
2章 夏休み

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第87話 カナヅチ

「やっぱり、多いね」


「そうですね」


「へぇ~、ここには、飲食を売ってるお店もあるんだ。あ、流れるプールもある。温水プールも!」


「中だけのようですよ。外は大きな滑り台とか飛び込みがあるらしいです」


「へ、へぇ~、飛び込みかぁ……飛び込みは怖いかな……」


「私も飛び込みは怖いです」


「あ、高嶺さん。お昼近づいてきてるけど、先に入る? それとも、何か軽く食べる?」


「入りましょう。お金は持ってきていませんし、食べるなら一回戻らないといけませんから」


「だね。じゃ、行こっか」


「はい」



(とりあえず、涼むために流れるプールの所まで来たけど……忘れてた。僕、泳げないんだった……!)


「思井く~ん、どうしたんですか~? 冷たくて、とっても気持ちいいですよ!」


(先に入った高嶺さんが手を振って呼んでくれてるんだ……いつまでも、突っ立ってないでいくぞ……!

 途中までは階段があるんだし、何も怖いことはない。溺れる心配なんて――)


「アバババババババ……――」


「お、思井くん! だ、大丈夫ですか!? 掴まってください!」


「ゲホゲホッ……ご、ゴメンね、高嶺さん……ありがとう……」


(階段が途中でなくなったからびっくりして溺れちゃった……)


「思井くん……もしかして……」


「うん……実は僕、浮けなくて……」


「そうなんですね……。すいません。そうとも知らずにプールなんかに誘ってしまって……」


「そ、そんな! 謝らないで、高嶺さん! 泳げないなら泳げないなりに浮き輪でも借りるから!」


(確か、さっき飲食を売ってるお店の端っこに浮き輪レンタル可能って文字が……)


「ただいま、浮き輪レンタル二時間待ちでーす!」


(……お、終わった……)


「……お、思井くん。よ、良ければですが、私が教えてあげましょうか?」


「え!? い、いいの……?」


「は、はい……。その、思井くんさえ良かったらですけど」


「うん。僕は、高嶺さんが教えてくれるならありがたいよ。ぜひ、お願いします」


「は、はい! 頑張りましょう!」


(……って、今思えば……さっきから、普っっっ通に高嶺さんと手を繋いでる……それに、さっきは高嶺さんが僕の背中をさすってくれて……)


「私がしっかり教えますからね」


(高嶺さん……気づいてないのかな? それとも、僕が意識しすぎなのかな?

 でも、高嶺さんの小さいけどしっかりしてる手が柔らかくて……き、緊張する……!)

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