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お団子と海と金網

掲載日:2017/06/30

あーあ。やだなぁ、あんなものができて。

あれができたから、私のお気に入りだったお団子屋さんがなくなっちゃったんだ。優しいおばあさん、好きだったのに。みたらし団子、すーごくおいしかったのに。


あっちのお兄ちゃん家もなくなっちゃった。


親友のみぃちゃんちもなくなっちゃったんだ。「もっと遠いところに行っちゃったんだよ」って、お父さんが言っていた。だから、学校でもみぃちゃんには会えなくなっちゃったんだ。つまんないのー。うーん、さみしいっていうのかな?


それからね、あんなに近くにあったスーパーに、ものすごく遠回りしないと行けなくなっちゃったんだ。「目の前に見えるんだからまっすぐ行っちゃえばいいのに」って言ったらお母さんが、「キケンだから、いっちゃダメなのよ」って言ったの。どこが危険なんだろう?金網でできた低い壁が2枚あるだけにしか見えないのに。よじ登れば行けそうなのに。


お気に入りだった海も、もう見えない。


でも、あんなものが、確かに私の邪魔をしているんだ。


あれができて、大人たちは喜んだんだよ?「遠いところが近くなった」って。「これで、この町も便利になった」って。


私にはわからない。お団子屋さんもおばあさんも、みぃちゃんもお兄ちゃんにも会えなくさせたあれが、便利なものだなんて思えない。


そうそう、最近あれがうるさいんだ。昼間お人形さんで遊んでいるときも、絵本を読んでいるときも、おやつを食べているときも。私が寝ようとしているときでもうるさいんだ。


本当、やになっちゃう。ね、早く引っ越そう?あれがいるから私、眠れなくなっちゃうよ。

毛布をかぶっても聞こえてくるんだもの。


ガタンゴトン、ガタンゴトン……って。


ね?あんなもの、なくたっていいよね?



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