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EpisodeⅢ…3年経って
それから早くも3年後。
姫は……もはや年齢の倍の歳なのではないか疑うほどにできることが多かった。
それは完璧と言ってもいいほど。
なのだが、姫には一つ欠点があった。
「……」
「あ、あの、姫様?」
そう、無口で無表情で、執事メイドに返事をしなかった。皆流石にまずいとは思うものの、それを直す方法がなかった。
ただし、国王と女王の前では一応返事をする。だがそれも家族だけ……手のうちようがなかった。
勿論(?)近寄ることもできない。
近づこうとすると、フルーツナイフを突きつけたり、悪口を面として恐れずに言ったり……などといろいろと問題児である。そのため世話係もいない。
そんな性格のせいで、城ではあっという間に嫌われ者。だが本人はそんな事は気にせず、むしろ“つまんない“としか考えていなかった。
「……隠れて悪口言うのがそんなに面白いのか?それだったら面と向かって言ったほうが面白いや」