route.ペンネス① 身分
「どうしたらいいのかしら?」
カラーズのことをどうせべきかペンネスにたずねる。
「それは……我々の決めることじゃない」
「そうね……カラーズ、皇帝になったらおいそれと会えないかもしれないけれど、元気でね!」
カラーズが帰還して三日、私は久しぶりにお城に行く。
「ふん小娘が…平民のくせに」
恰幅のよい男性に、通りかかっただけで睨まれてしまった。
「シャーレア」
「ペンネスも来ていたのね…」
「どうかしたのか…?」
「何でもないの」
「ならいいが…近々カラーズ皇子が即位するそうだ」
「もう気軽にカラーズなんて呼べないわね…」
「そうだな面会なども気軽には出来なくなる」
「本当はペンネスにも気安く話しかけられる立場じゃないわね…」
「どうした…?立場なんてらしくないことを云うものだな」
さっきの出来事をペンネスに話してみる。
するといきなりペンネスに顔をのぞきこまれた。
距離がとても近くて、ドクりと心音が高鳴った。
なにかの病気かしら。
ピシリ”それと同じく何かのヒビ割れる音がした。
「それが普通の反応ではある…だからといって気をつかわなくていい」
「わ…わかったわ」
「どうして、顔が赤いんだ?」
「私からは見えないけれどパレッティナの気候が高いから…?」
さっきまでは暑い程度だったのに。