route・ウォル① 迷子
カラーズのことは私が決めることじゃない。とにかく城に帰ってもらうべきだろう。フィードの家を後にした。
皆とわかれて町を歩いていると、見知った彼の横顔が見えた。
水色の髪であの顔といったらウォルしかいない。
「ウォル!」
思わず彼の傍まで駆け寄った。
「大きな声を出すな」
突然横に抱えられて何事かと思っていると、目の前にウォルの顔があって驚いた。
敵対していた時には気がつかなかったけれど、綺麗な目をしている。
それにしても急に顔を近づけて、どうしたのかしら。
ふいに左手で顎を持ち上げられ、彼の右手が私の左手を壁に押さえつけた。
「そんな暑苦しいローブを着ていると逆に目立つだろう」
「そうかしら?」
私が気がついていなかっただけで他の人から見ればそうだったのかもしれない。
指摘されて、今更それを考え始めた。
でもウォルだって白い布を頭からかぶっているのに、まるで自分は目立たないかのようにいわれても、完全に納得はできない。
「日傘でも持てばいい、いざと言う時には武器になる」
なぜこんな平和なパレッティナで武器を持て、なんて言い出すのか、唖然とした。
「俺とて、いつもお前を見ていられるわけではない」
「それって…」
私が危ない目に合わないように彼がたまに見ている?
そういうことなのだろうか。
なにも答えず颯爽と姿を消した。
…ここはどこだろう。