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route・フィード① 想
フィードも困っているようなので、カラーズのことは騎士に任せる。
次の日、私は馬車に乗って出掛けることにした。
「おはようフィード!」
「…おう」
いつもは少しツンツンした雰囲気なのに、今のフィードはぼうっとして元気がない。
「今日はどこに行くんだ?」
「お城の前までお願い」
「…わかった」
浮かない顔をしてどうしたのかしら。
「にしても…城に入れるなんてすげーな」
「そうね」
もう慣れてしまったというかなんというか。
「好きなやつでも城に使えてんのか?」
「ちっ違うわ!?たまに皇子達とお茶をしているだけよ?」
「なんだそうか…ってそっちのほうが現実味がねーよ!」
「そうね…フィードは好きな子いるの?」
「いるわけねーよ!ほら城ついたぞ!」
「ええ、帰りもよろしくね」
「ああわかった」




