1章origin 壱
1章≪origin≫
2034年12月31日23,30
「ねぇ、本当に初詣行かなくていいの?」
俺(志賀穣)の妹、志賀由梨愛は昨日今日で合計三回目の質問を俺にしてきた。
俺は無言でTVを見て無視した。
そのへんは家族付き合いの無言の了解という事だ。
「じゃ私一人で行ってくるよ~。大晦日だからって夜ふかしし過ぎちゃダメだよ!」
由梨愛が帰って来る前に寝ろと!?
兄に対して理不尽すぎるだろ!!
まぁ慣れてしまったが…
由梨愛が出て行くとドアから外の冷えきった冷たい風が入り込んでくる。
両親などいない四年前に母は過労死、父は謎の突然の失踪。
大体二人で一緒過ごしていたから一人しかいない部屋に空白の冷たさを感じた。
まぁこれも慣れてしまった所がある。
だからコタツに入っているが肩まで浸かりその冷たさをしのいだ。
それから俺は携帯をずっといじっていた。
まぁTVも毎年見ていたからつけていたから別に電気代の無駄なだけだ。
それより重要な事がある。
先月にリリースされたゲームのリセマラが24時になってしまうとガチャの効率が半分に下がってしまう
「残り二十五分か…終わってあと一回が限界か。昼間に弘人と遊ぶんじゃなかったな。」
弘人とは小学校の時からの付き合いで一番の親友である。
後悔もしつつそれから二十分間は携帯をバカみたいに連打していた。
その二十四時までの時間がずっと続けばいいのになぁとも思った。
そのTVの音しか流れていない部屋を打ち破ったのは俺だった。
「よっし、頼むぜぇ。四回、参ります!!」
☆三
「まあまあ…。」
☆三
「ちょ、まっ」
☆三
「そうかぁ…。」
俺は心を落ちつかせた。
これまでは練習だ。これまでは練習だ。本番に強い人間だろ?この指に俺の全人生を賭ける!!」
何度も自分に言い聞かせた。
そして決心を決めた。
「おりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
ポチ、
出てきたのは・・・
静かに目を閉じて心の中でこう呟いた。
(もうリセマラやめよ…)
寝るつもりはなかったがそこで2034年の記憶は途切れてしまった。
「う~ん…」
俺はコタツで寝落ちしたせいで汗がたくさんでて起きた。
外がまだ暗い…喉が渇いた・・・まだ眠い・・・
自分のベッドで寝るか。
起きたら自分の体が凄く重く感じた、それはまるで体重が二倍になったのではないのかと。
しかし睡魔より喉の渇きが自分の中で勝ち冷蔵庫へ向かった。
「あっ、充電・・・」
穣はスマホの事を思い出しこたつの元にあったスマホを手に取った。
すると画面はボタンを押しても暗くあり続けた。
しかしに右上に小さく【Waiting】の文字が残っている。
一回焦っている自分(電源がつかないことに)を落ちつかせ呼吸をしようとした。
だが、空気吸う前にスマホが
「やっとかよ。待ちくたびれたよ。」
ここから穣のスマホが狂いだした。




