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未来予想図Ⅱ 膝枕 Another ver.

『未来予想図』の別バージョンです。

 旦那様がおねだりするので、今日は庭園でランチすることになりました。旦那様ったらすっかりお外ランチがお気に召したようで、お休みの日はこうして外に敷物を敷き、ランチ隊を後ろに控えさせてピクニック気分を楽しんでいるのですよ。


「ベリス、呼びます?」

「やめて黒歴史!!」

「ベリス~ベリス~」

「わ~! もう、ヴィー!」

「うふふふふ~」


 そんな他愛のないことを言いながら、ふかふかに準備された敷物の上に腰かけます。もちろん旦那様の過保護気味なエスコート付きで。まあ、お腹の大きい身としては、過保護気味でもしっかりとエスコートしてくれる方がいいんですけどね!

 

 カルタム特製のサンドイッチに、デザートの果物までしっかりといただきます。

 つい最近までつわりがひどくてあまり食べられなかったから、旦那様も使用人さんたちも、何かにつけて「食べれるものを食べろ!」と言ってました。そう言って私が食べやすいものを用意してくれたんですよ、優しいのです。でも気持ち悪いから食べられなかったのよごめんなさい。

 果物なんかをぽちぽちいただいてましたが、ようやく気持ち悪さも落ち着いて、普通のものが食べられるようになりました。普通食、万歳!!


 美味しいものをしっかりいただき、食後の満腹満足気だるい時間をまったりと過ごしていると、


「ヴィー、膝枕してもいい?」


 と、隣に座っている旦那様が聞いてきました。


「膝枕ですか? いいですけど、お腹が邪魔になりません?」

「大丈夫」


 しっかりと丸みを帯びたお腹は太ももまでありますけど、いいのかしら? でも旦那様がいいとおっしゃるのでお好きなようにしてあげましょう。


「どうぞ?」

「ありがとう」


 そう言ってさっそく私の足に頭を乗せる旦那様。ついつい癖でその濃茶の髪を撫でてしまいます。サラサラとして手触りがいいんですよ、これが。

 でも膝枕と言いながら、がっちりと腰をホールドしてくるのはどうかと思います。寝る気あります?

 傍目に見たら、膝枕っていうより腰に抱き付いてるようにしか見えませんよアナタ。ああもう、後ろにいるロータスたちの視線が生温かいわ!


 でもこうしてお腹に頬をよせるの好きなんですよね、旦那様。赤ちゃんの心音でも聞こえるのかしら?


 私がリラックスしているからか、お腹をぐいぐい蹴られます。元気な子ですね~。

 でも内臓を抉るようにパンチするのはやめてください。これ地味~に痛いんですよ。


 膝枕(腰ホールド?)でご機嫌よくなるのだったらまあいいかと、旦那様の好きなようにさせていたら、ふっと真顔で顔を上げる旦那様。どうしたのかしら?

 私がキョトンとしていると、


「ねえ。なんでお腹の子が僕の顔をパンチするんだろう……」

「……さあ……」


 さっきからお腹がぐりぐり動いてるなぁとは思ってましたが、赤ちゃん、お父様(未)を殴ってたんですか!

 笑ったら旦那様がへこみそうだけど、やっぱりちょっと笑っちゃいました。


ありがとうございました(*^-^*)

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