第2話 モザイクって何だろう?
本日2話目の投稿です。それではどうぞー。
さて、ひととおり叫んだあと(叫んだあと隣に住んでるお姉さんに怒られた…)俺は改めて目の前にある(いる?)それに目を向けた。
………どう見ても、どこから見ても『モザイク』である。モザイクと言っても芸術的なとか数学的なモザイクデザインではなく、よくテレビや漫画などで映しちゃいけないものにつくような、あの四角の群れ(■□が何個も組み合わさった形)のような姿である。
…………なんなんだろこれ?確か夢であいつに会って、そん時何か頼まれたのは覚えてるんだけど……まず、これ生き物かな?
俺は、まずこの『モザイク』が生き物かそうじゃないのかを確かめることにした。ちょっとびくつきながら(だれだってそうなるはず)モザイクに手を伸ばして触ってみると(モザイクの範囲に俺の手が入ると俺の手もモザイクの中に入ったことから、どうやらこのモザイクは本体の周辺空間をモザイク状にしているようだ。マジでなんなんだろ?)その感触は意外にもやわらかいものであった。
さて、そんなモザイクの感触であるが、なんというかやわらかいが弾力があるというか、質感は……そうっ、自分の耳たぶのような質感であった。肌触りも似ているし、などと思いながら触っているとなにやらモザイクの形が変化し、感触も変化してきた……
やっぱり生き物なんだろうか?と思いながらモザイクの本体の形を確かめようと形を確かめながら手を動かしていくと、なにやらモザイクの形が変わっていくのがわかった。そして、急にやわらかかった感触が固くなっていき、なにやらどくんどくんと脈打ち、本体に触っている手に熱さを感じて俺は思わず手を放した。
「うわっ……な、なんだ!?」
俺は思わず叫んでモザイクの様子を見ると先ほどよりもモザイクの空間が大きくなっており、その先に見える本体の色が赤色っぽく、そして蒸気があがっていくのが見て取れた。
俺は慌てて、水道からコップに水を入れると「えいっ」とモザイクに水をかけた。すると、水がかかったモザイクは蒸気をあげながら「ぱすんっ!」という音とともにモザイクの色が赤色から水色(なんでっ!?)になり、小さくなっていくのが見えた。
まだ確認してから、あまり時間はたっていないが今のでますますこれがなんなのかわからなくなってしまったのは確かだ。さっきの感触からするとどうやら生物ではあるようだが、生き物かどうかは疑わしい。こう考えている間にもあのモザイクは微妙に、こう…アメーバ?みたいな感じで水でぬれた床の上を動いているが……水をすするような音も聞こえるが生き物かどうかはわからない。わからないったらわからないっ!
俺は、今なお微妙に動いている水色っぽいモザイクを今度は素手ではなく、使い捨ての割り箸でつついてみることにした。
箸でつついてみると先ほど素手で触ったときににはやわらかかったのに今度は逆に硬かった。ますますもって訳が分からない。しかも軽く叩いてみるとカンッカンッという金属っぽい音がした…おいっ
「えぇぇぇ~~、ほんと、何これ~~。あいつはいったい何を俺に預けたんだよ。っていうかあれってやっぱただの夢じゃなかったのか。今更だけど…」
俺は頭を抱えながら唸ってしまった。いや、だってそうでしょ。誰だって頭抱えるってこれ…確かめれば確かめるほど訳が分からなくなりそうだ……頭いてえ………
頭痛を覚えて思わずこめかみを押してしまった俺は間違っていない。しかし、何はともあれこのモザイクは夢じゃなく現実で、あいつに託されたものである。俺はあいつが戻ってくるまで、このモザイクをしっかりと守って?いかなければならないだろう。………非常に自信はないが……
そんなことを考えながら俺はモザイクを抱き上げ(金属みたいな質感と冷たさだった)、とりあえずモザイクが逃げ出さないよう、その内金魚でも飼おうかと思って買った金魚鉢にひとまず入れ、小さな穴をあけた紙とテープでフタをして今日のご飯の材料を買いに行った。
材料を買って家に帰ってくると俺は材料を冷蔵庫に入れ(今更だが俺が住んでいるアパートの大家は俺の母親の弟であったため、俺が独り暮らしするのを何とか認めてもらえた)、さっそく簡単な料理を作ってからモザイクを入れた金魚鉢が置いてある部屋へと移動した。
キッチンから部屋に入ると部屋の入口から右手側にはベッドがあり、中央付近には金魚鉢が置いてあるちゃぶ台があり、左側にテレビ台とともにテレビが置いてある。ちゃぶ台に料理を置いて、金魚鉢を眺めてみる。……不思議な光景だ、金魚鉢の口の部分ははっきり見えるのに下の部分はモザイクになっているのだから…
「ほんとう、これってなんなんだろう?」
そんな独り言が出るのも仕方がないと思う。俺はひとまずモザイクの事は置いておいて、テレビでニュースでも見ながら飯を食った。
飯を食い終わった俺は、部屋を出てキッチンの流し台で食器を洗った後、部屋に戻ると目を疑った。なぜなら、金魚鉢に入れたモザイクが変化していたからだ。いや、正確には金魚鉢が変化していた。
あいつ、金魚鉢を溶かしやがった!
俺は今もなおシュウシュウと音を立てながら溶けていく金魚鉢を見ながら戦慄した。
「……はあ?え、いや、ええぇ…まじかよ……」
あれは酸でも出しているのだろうか?ガラスが溶けるってどんだけだよ…つうかこわっ、普通に怖いわ!!危なすぎだろうあれ…
そして、金魚鉢が完全に溶けるとモザイクからはケプッというかわいらしい声質の音が聞こえた。………はい?
「え、こいつもしかして金魚鉢食ったの?というか食ったってことはやっぱり生物なのか?つうか、やけに可愛らしい音だったなおいっ!……はあー。」
……疲れた。今日はもう寝よう。
俺はため息をつき、ちゃぶ台にいるモザイクに恐る恐るタオルをかけ持ち上げると部屋の隅に置いてある段ボールに入れ、電気を消してベッドにもぐりこんだ。
今後、俺は平穏に暮らせるんだろうか……。ツッコミ疲れで、意識が朦朧としてきた俺は部屋の隅でぼんやりと青白い光を放っている段ボールを無視して、今後の生活に不安を抱きながら意識を落とした。
書いてみるとなかなか難しいものですね。




