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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ロシナンテ・ナンチャッテの苦難

作者:里見 知美
目の前に星が散って、膝をついた。

最愛の妻、ドルシネアに殴られたのだと気づくのに数秒。

なぜ。一体何が起こったのだ。

「あなたが不貞をして子供までいるなんて!見損ないましたわ!私を愛していると言っていたくせに!!」

ロシナンテの目の前に突如として現れた子供ラズ。ロシナンテの子供だと女が連れてきて金を受け取り、ラズを置いて行った。そこに居合わせた最愛の妻、ドルネシアはロシナンテにビンタをかまして実家に帰ってしまう。

そのショックで前世を思い出したロシナンテだが、それどころではない。

大慌てで子供との無関係を証明するため教会に連れて行ったのだが、どうやらこの子供、聖女の素質があるという。貧民街の子供が聖女になるには、まず文字が読めなくては無理。聖女になれなければ、そのまま仕事につけるかすらもわからないと言われ、人の良いロシナンテはラズを養女に迎え、育てることを決める。

あとは、何としてでもドルシネアを説得しなければ…!

その頃ドルシネアも、前世を思い出していた。
この世界が18禁乙女ゲーム『ラズマリーナの秘密の花園』だということを。

自分が聖女ラズマリーナをいじめ抜いて娼館に送られる悪妻ドルシネアだと気がついて愕然とする。

このまま愛するロシナンテと別れ断罪を逃れるか、いじめずに育て抜いて難を逃れるか。

ナンチャッテ家の苦難は続く……?

※ 翡翠様よりレビューをいただきました。ありがとうございます。
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