結婚 愛 理想 現実 何が正解か
ダブル不倫して4人のシングルファザーになった男の半生。
結婚とは?愛とは?理想とは?現実とは?
エピローグ
桜が咲いた春。
息子が中学入学と同時に中学硬式野球のクラブチームに入団した。
息子の活躍の期待と、頑張れるか?と不安が混ざった気持ちでグラウンドに向かう。
そのグラウンドに、どこか見覚えのある顔が目に飛び込んできた。
自分には幼稚園の頃からの親友 真がいた。
過去形なのは離婚、再婚、離婚を繰り返し、蒸発したからだ。
その真の最初の結婚相手の祐美がいた。
目鼻立ちがハッキリした美人だ。
真との間に生まれた息子が1学年上で活躍していたのだ。
乳飲み子だった子が逞しくなっていた。14年ぶりだ。
祐美も年は重ねたが大人の色気も増したのかより美しくなっていた。
将 「あれ?祐美?だよね!」
えっ!?とした表情で見つめる。
祐 「将也!?」
将「そうそう!久しぶりだな!」
祐「えー!!何年ぶり!?」
「父親らしいことするんだー 笑」
将「当たり前じゃん!学生時代野球やってたし。」
祐「てか、あんたの親友から養育費もらってないんだけど!」
将「それについてはノーコメントで...」
将「しかし竜馬でかくなったな!再婚したんだって?六つ下と 笑」
「やるな!色気使ったな 笑 まあ幸せそうで何よりだよ」
祐「幸せじゃないし...」
そんな会話をした祐美の表情はどこか辛そうだった。
これが俺と祐美の最初?の出会いというか、再会だった。
春にしては汗ばむグラウンドでの始まり。
申し遅れたが、将也 36歳 祐美 37歳
アラフォー男女が子供のグラウンドで繰り広げる実際に起きた物語。