ゲラゲラコンテスト用作品 困ったお客さん
二人「どうも、よろしくおねがいします」
B「俺、元ゲームセンターの店員だったんだけど、その時けっこう困ったお客さんがいたんだよね」
A「ああ、いわゆるクレーマーってヤツね。色々問題になってるもんね」
B「いやいや、そう言うのじゃなくて、お店にクレームを入れてくるとかじゃなくて、本当に対応に困るお客さん」
A「ん? よく分からないんだけど、どう言う事?」
B「そこで、俺が困ったお客さんベスト100を紹介しようと思います」
A「100は多すぎるよ、もっと減らそう」
B「じゃ、ベスト95」
A「まだ多いね。ベスト3で行こう」
B「じゃ、第三位。酔っ払い」
A「そう言う事ね。僕もコンビニでのバイト経験はあるけど、それは確かに困る。っていうか、それ一位じゃないの?」
B「けっこう困る事多いけど、一位じゃないんだよね」
A「僕はかなり困ったけどなぁ」
B「それでは第二位。掛けてきた間違い電話で鬼ギレする人。俺のが受けたのはちょっと年上の女性だったよ」
A「ちょっと待って。その情報から状況がよくわからないんだけど?」
B「じゃ、再現してみよう。電話に出てみて」
A「うん、分かった。
トゥルルル、ガチャ。お電話ありがとうございます。ゲームセンター○○店です」
B「ちょっと何々さん! さっきのヤツ、どうしても納得いかないんだけど! そっちがその気なら、こっちも出るとこ出てもいいんだからね!」
A[おおっと、いきなりパンチがきいてるね。
申し訳ございません、こちらゲームセンターの○○店です」
B「はぁ? なんで!?」
A「何で?」
B「何で何々さんのとこじゃないのよぉおおお!」
A「いや、何でと言われても」
B「じゃ、何々さんの番号教えて!」
A「マジか。
申し訳ございません。何々さんを存じ上げないのですが」
B「はぁ!? 使えないヤツね! あんた、名前は?」
A「僕ですか? Aと申します」
B「あんたの態度が気に入らない! 私、あんたのとこの社長と知り合いだから、クビにする様に言ってやるわ! 覚悟しなさい! ガチャ」
A「うわ、キツいなぁ」
B「っていうか、君、凄いな。俺とまったく一緒の対応だったよ。エスパーか何か?」
A「そんな事は無いけど、それでこんなにキレられたの? ご愁傷様としか言えないんだけど」
B「まぁ、全国のゲームセンターの店員なら一度は経験する事かな」
A「いや、相当特殊だと思うよ? 少なくとも僕の知っている店員さんからは聞いた事無いし」
B「そして栄えある第一位は!」
A「あ、そうか。さっきの二位だったね。一位並みのインパクトだったけど」
B「多分、接客業をする上では避けて通れないと思うけど。第一位は、日本の政治について延々と説教してくるお客さんです」
A「待って。それ接客業と関係ある? 少なくとも僕はコンビニでは経験した事無いよ?」
B「もう、皆さんご存知のあるあるですね」
A「待って、勝手にあるあるにしないで。何? 君、選挙事務所か何かで働いてたの?」
B「大手ゲームセンターだよ? ちなみに平日の昼間で、それなりに年配の男性から、今の日本の政治がいかにダメかとか、将来について二時間くらい説教された」
A「ゲーセンに限らず、その経験してる方が圧倒的にレアだと思うよ?」
B「ちなみに俺もやってみたけど、大して面白く無いし、ほぼ確実に出禁になるから皆は真似しないでね」
A「そこは思いとどまっておけよ、人として」
二人「どうも、ありがとうございました」