第三章 地図
いつもよりたくさん殴られた。酷いときは吐いてしまうこともあったが今回はぐっと我慢し一大事にはならなかった。私はさっき見つけたキレイなしおりがとても気になって書斎へ戻った。何回見てもとてもキレイなしおりだ、私なんかと全然違う。少しでも光があればそれを反射してとても美しく光る。うっとりしてみているとそのしおりには私の国の言葉とは違う文字が書かれていることに気が付いた。でも私にはなぜか読めた。なぜなのかはわからない。内容が頭に入ってくるのだ。
『これを見つけたあなたへ、夜九時にここへ来てみてください。あなたを変えてあげましょう』
普通の人だったら怪しんで不気味に思うような話だと思うが、この時の私はこれに食いついた。私は変わりたかった。このまま神父さんに殴られるだけの生活なんて嫌だ。そう思ってこのしおりの裏に書いてある地図のようなものを頼りに今夜しおりの場所に行ってみることにした。
神父さんが協会の仕事に出ている間にここ周辺の地図を手に入れることができた。しおりの場所を確かめるためだ。しかしその地図に示されている場所は近くの森の奥だった。あまり外に出たことない私が迷わずに無事につくことができるのだろうか、、、不安がよぎる。もし迷ったら死んでしまうかもしれない。大きなクマやヘビなど、この目では見たことはないが書斎の本でその恐ろしさはわかっている。もしかしたらドラゴンなど出てくるかもしれない。動物に食べられることは神父さんに殴られるよりももっと、想像を絶する痛みなのだろう。でも私は行くことにした。このままここにいても死ぬかもしれない。やって後悔したほうがいい。そう決めた。