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執事長柊。

本日は晴天。私は中庭で護身術の練習ですわ。

柊と一緒に。

可愛い天使たちは屋敷の中でお勉強。

あの年だと覚えることが沢山ですものね。


「お嬢様。それでは始めさせていただきます。」


「えぇ、よろしくね、柊。」

実は、私の家は、何があっても対応出来るように、と護身術から庶民の知識まで、必要ならばなんでもする家なのです。

ですから、今からするのも護身術などと生易しいものではなく…


ビュンッ


「お嬢様っ!考え事は後になさってください!

しかし、避けたのはさすがです。」


「ごめんなさい。集中するわ。」

とゆうか、いくら執事長とは言え、お嬢様の顔に蹴りいれようとするかしら?


ビュンッ

パシッ

ヒュッ

タンッ


音から分かるようにもうこの練習は本気の戦いみたいなものなの。

そのおかげで小さな体でもその辺の不良ぐらいなら倒せそうだわ。


パンッ

「本日はこれで終了です。すぐにお風呂の支度をしてまいります。」


「ハァハァ、えぇ、ありがとう。」



~お風呂~

「落ち着くわ…

それにしても護身術に私の相手にお父様の手伝い…

その他にも執事長の仕事もあるでしょうし…

柊は本当に人間なのかしら。」

あら、私の体を洗ってくれていたメイド達から忍び笑いが聞こえるわ。

「だって、そう思わない?」


「そんなことおっしゃっていたら執事長が悲しみますよ?

あの方はお嬢様の為に必死なのですから。」


「それは嬉しい限りだけど…

無理してないか時々心配になるのよ。」


「それは大丈夫かと。

あの方は…私達もですが。

旦那様や奥様、お嬢様方、坊っちゃまの笑顔があるだけで生きていけますから。」


「そう…

それなら私達はずっと元気でいなくてはいけないわね」

とにっこり笑ってみると。


「はい、私達使用人一同、それを願っております。」


~お風呂上がり~

「お嬢様、お部屋にて飲み物の準備が整っております。」


「あら、柊。わざわざ準備してくれたの?

貴方も疲れていたでしょう?」


「いえ、そんなことは…」


「私相手の護身術では疲れもしなかったということかしら?」

少しぐらいからかってみてもいいわよね?


「い、いえ。そんなことは。お嬢様は十分にお強いです。」


「ふふっ、冗談よ。飲み物、ありがとう。」


「お嬢様!」

あら、何だか怒ってるわね。今はさっさと自室に行きましょう。


~自室~

「美味しいわ…

…ねぇ、柊。貴方は使用人になって良かったの?」


「急にどうなさったんですか?」


「いえね、ふと思ってしまって。」


「私はあの日お嬢様に声をかけていただいた時から後悔などしておりません。」


「そう、そうよね。これからもよろしくね、柊。」


「はい、全身全霊、お仕えさせていただきます。」


良かったわ、ここで我が儘だから嫌だと言われたらヒロインにたぶらかされてしまうものね!

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