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婚約者

ごきげんよう、皆様。

本日は婚約者様がいらっしゃる日です。

ですので、朝からコルセットで締め上げられております。

めちゃくちゃ苦しいです。内臓がでてきそうな勢いです。


「おねえさま!」

「ねえさん!」


あっ、可愛い可愛い私の妹と弟が来たわ!

それだけでお姉ちゃん頑張れますわ!

こんなに可愛いのにどうして桜花は苛めようなんて思ったんでしょう?


「どうしたの?可愛い私の天使たち。」


「おねえさま、きょうはこんやくしゃがくるんでしょ?」


「えぇ、そうよ。」


「ぼくたちもいっしょにあいにいっちゃだめ?」


「それは多分大丈夫だと思うけれど…

そんなに気になるの?」


「うん!」

あら、二人ともいいお返事。

姉の婚約者ってそんなに気になるものなのかしら。


そんな話をしていると、結斗様がいらっしゃる時間になりました。

「さて、二人とも、そろそろ行きましょうか。」


そう言った瞬間に二人の顔が引き締まった気がするけれど…

緊張しているのね、きっと。


客間に入ると、

「桜花。」


「ごきげんよう、結斗様。」


「久しぶり。そちらの二人は妹と弟かな?」


「はい、妹の優花と、弟の陸です。」


「おうかおねえさまのいもうとのゆうかです。

なまはんかなおとこには、おねえさまはわたしませんよ?」

!?どこでそんな言葉覚えたの!?

あー、でもそう言ってくれるのは嬉しいわ。

おっと、顔が歪んでしまう。戻して戻してっと。


「ぼくはおとうとのりくです。

おねえさまはぼくがもらいます。」

あらあら、嬉しいこと言ってくれるわね。

お姉ちゃん嬉しいわ。


二人とも抱き締めてしまいましょう!

「きゃっ!」

「わぁっ!」

…二人とも可愛い。驚いていても嬉しそうにしてくれるのは嬉しいわ。

あっ、結斗様のことを忘れる所だったわ。


「申し訳ありません、結斗様。二人ともまだ幼いため、このような挨拶になってしまいました。

どうかお許しください。」

頭を下げて、再び上げると、何だか顔がひきつってる?


「あぁ、気にしてないよ。」


「でもお顔がひきつっていらっしゃるようですが…」

と顔に手を当てると、


「い、い、いや、大丈夫だよ。心配ありがとう。」


「でも…」


「おねえさま!だいじょうぶだとおっしゃっているのですから、あまりいうのはだめですよ!」


「それもそうかしら。結斗様、失礼いたしました。」

と手を離しました。


そんなこんなで四人で雑談をしている中、結斗様のお顔が時々ひきつっていましたけど、大丈夫でしょうか?

あぁ、でも、帰り際に、

「僕は君にふさわしくなるように頑張るよ。」

と言ってくれたのは嬉しかったですわ!


これでヒロインにつけこまれることはないんですもの!

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