義理の弟!
ごきげんよう、桜峰桜花です。
今日は義理の弟が来る日です。
と言っても、誰にも知らされてはいないのですけれど。
ですので、いつも通り、起床して、メイドに身支度を整えてもらい、朝食の席につきます。
「おはようございます、おねえさま!」
「おはよう!可愛い可愛い優花!」
「お父様もお母様もおはようございます。」
と淑女らしくお辞儀をします。
「おはよう、可愛い桜花。」
どちらも返事をしてくださいます。
ちなみに私のお父様、桜峰隆昭は、桜峰の当主です。
また、仕事関係には、娘だからと関係はありませんが、プライベートに入るとかなり私と優花に甘々です。
それに、とてもダンディーな見た目をしてらっしゃるの。
藍色の髪に目。しぶい顔立ち。バランスが整ってるのよね。
続いてお母様。桜峰葉子は、お父様の補佐をやっています。
夫婦で桜峰を支えるのが伝統なんですって。
そんなお母様も、私と優花には甘々です。
あぁ、それと、お母様はハーフなのです。
何処の血がどうなったのかはよく分かりませんが、お母様の髪の色は綺麗な桜色をしています。
優花とお揃いですね。
目の色は薄い青色をしています。
ちなみに私はお父様譲りの、藍色の髪に目です。
私は挨拶を終えると、席につきます。
すると、メイド達が料理を運んできてくれます。
今でもこれは慣れませんね。
元引きこもりにこれは辛いものがあります。
何だか申し訳なくなってきて…
とまぁその話は置いておいて、食べ始めると、お父様が話始めました。
「あぁ、そうだ。桜花、優花。お昼頃に私の部屋へ来てくれ。」
「どうしてですか?」
可愛い可愛い優花が聞きます。
「それは…」
「来てからのお楽しみ、よ。優花。」
お母様は人差し指を口に当て、言いました。
お母様はとても美人なので、絵になるんですよねー
「わかりました!」
「私も分かりましたわ。」
これは多分、義理の弟、陸が来るイベントですね。
気合いを入れなくては!
~お昼頃~
私は優花とお話をしながら時間が過ぎるのを待っていました。
「優花、そろそろ行きましょうか。」
「はい!おねえさま!」
「お父様、入ってもよろしいですか?」
「あぁ、入っておいで。」
「失礼します。」
扉を開けると、金髪に薄い青色の目の男の子がいました。
歳は4歳ぐらいでしょうか…
「二人とも、この子は今日から二人の弟になる。よろしくな。」
「りくです。よろしくおねがいします。」
とその子はペコッと頭を下げます。
か、可愛い…!
撫でたい!優花より可愛いものはいないと思っていたけど、可愛い!でも!堪えるのよ私!
あぁぁ!何でこんなにゲーム越しとは違うのー!
可愛い!少しぐらいなら…撫でてもいいわよね?
「陸、これからよろしくね。」
頭を撫でると、きょとんとして少し嬉しそうに微笑んでくれました。
可愛いー!
「おねえさま、わたしもなでてほしいです。」
こっちも可愛いー!
「えぇ、勿論。」
と撫でると、とても嬉しそうにしてくれました。
二人とも抱き締めたい!でもダメだ!頑張れ私の理性ー!ダメだわ
ガバッ
「二人とも可愛いわ!」
と抱き締めると、二人とも嬉しそうに微笑んでくれました。
可愛いー!
しかし、抱き締めることに集中していた私は、腕の中の二人が睨み合っていることも、私達三人の光景を見ている両親が苦笑いを浮かべているなんて、気付いてもいませんでした。