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先生と、私。  作者: Cheryl
7/29

第7話*大好きなんだ




2人一緒に入ると、生徒から「うわー、何このテキスト」「厚くね?」などと声が聞こえた。


未だに慣れないこのクラス。


よくこんなにも溶け込んでるよね…


美穂は思った。


テキストを全て教卓に乗せ、美穂は席に戻る。


戻ると先生と目が合った。


先生は少し笑顔を見せた。



授業中は先生から目が離せなかった。


後ろを向いて黒板に書く先生。


「ここを──」


そう言って座席表を手に取る先生。


そんな先生と、目が合った。



「じゃあここ、美穂!」



その言葉だけが嬉しくて


ついつい笑顔になる自分がいた。



「はい」



そう言って答えると、先生は「よし、合ってるぞ」と言って笑顔を見せた。


今日、何回も見た笑顔。


何度見ても、それは誰よりも輝いていて。




────ああ、私、先生のことが好きなんだね────。




そう美穂は思った。


結ばれるはずのない恋。


許させるはずのない恋。


一方的な恋。


わかっていたけれども、それでも、大好きなんだ───と。




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