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先生と、私。  作者: Cheryl
6/29

第6話*ありがとうね




「このワークなんだけど。意外と厚いっしょ?」


「本当ですね…。」


先生と一緒に人数分を数える。


時折触れる先生の指先と、さらさらの髪。


「重いと思うけど、ごめんな。」


そう言って見せる笑顔。


「い、いえ、そんなことないですよ。」


美穂は慌ててそう言った。



それから、教室まで並んで歩く。


半分ずつに分けたワークを持って。


「さっき体育だったの?」


「はい、そうです。」


「何やってたん?」


「バレーです。本当はシャトルランの予定だったんですけど、先生が出張でいなかったので。」


「そっかー。じゃあ良かったじゃん、シャトルランは大変でしょ。」


「はい、私走るの嫌いなんで…バレーも好きじゃないですが。」


そんな会話をしながら歩いていた。


先生は、すぐに会話を繋いでくれて、楽しかった。


教室の手前で、先生は美穂に言った。


「えっと、中村。名前何だっけ。」


「み、美穂です。」


美穂は少し声が裏返りそうになった。


先生は笑顔を見せ、言った。




「そうか──美穂。ありがとうね。」




言ってほしくてたまらなかった言葉。


美穂は嬉しくて、真っ赤になった。




「───はい。」






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