No.003 迷子の迷子の魔法使い
琴音:前回、第2話「始まり」までのあらすじ!
頭の中からなんか地味にイケボな、生意気な野郎の声が!
ノア:……なんか言ったか。
琴音:いえいえいえいえ。そんな滅相もない。
ほら、まだ出番じゃないんだから、あっち行ってて。
ノア:分かったよ。
琴音:そしてどうやら転生先は魔法界!
頭の中からさらに別の声も! もう、頭の中パニックだよ。
セレ:大変そうだねー。
琴音:何を他人事みたいに……。
ところでさ、
どこへ向かってるの?
『ん? この辺りに、村が、あるはずだが……。』
え……。ないけど。もしかして……。
まいg
『はいもうそれ以上言わない!』
《迷子だね〜。》
あ、率直に言いよった。
『……。おい、お前、何か使えるだろ。』
(うーん、使えるものといっても、スマホくらいしか……。)
《……。いい案が浮かんだよ。》
(おっ、どんなの?)
《その機械には、地図投影機能が搭載されてるよね?》
ん? 何? この世界スマホないの?
『すまほ? なんだ、それは。』
ないのか……。
ってか、それならなんでスマホのマップ知ってんの?
『えと、記憶読んだ。』
《コトの前世の記憶を読めば簡単だよ!》
このくだり、さっきもやったね。
ま、いいや。
《コトのスキル〔地形操作〕と〔普通演算〕を使ってこの世界の地図を作って、その機械の地図投影機能に介入すればいけるんじゃない?》
『この辺りをマッピングすればいけるんじゃないか?』
ああ、そんなことができるの?
《オッケー。完成は3時間後の予定だよ。》
あのーちょっとー?
勝手に始めないでくれますー?
***
ということで、私はひょんなことから死んで転生して魔法使いになって、謎の少年・ノアと、謎の声・セレナに無視されつつ、異世界で行方も知らない旅を進めていくのであった……。
『って、おい! お前! ここを左だって!
あ、完全に心閉ざしてる。』
《これがいわゆる「かまってちゃん」っていうやつだね。》
『あぁ、また迷子か……。』
***
『……で、ここはどこなんだ?』
え、ちょっと知らないですね。
《地図の完成は1時間43分後だよ。》
どーしよー!
私が心を閉ざして人の話全く聞かないばかりに、更に森の内部に入っちゃったみたい……。
《地図の完成は1時間42分後だよ。》
ねーノア!どーしよー!
『知らねぇよ!まず反省しろ反省!』
いや、もう十分反省してます……。
《地図の完成は1時間41分後だよ。》
(ちょっと黙ってて?)
《……。分かったよ。》
げっ、もう日暮れじゃん。どーしよー!
ねえ、どーすんのどーすんの?
『うん、お前は一旦黙れ?』
あ、はい。静かにします。
『とりあえず今日はもう野宿だな。』
えー?
『お前の責任だかんな? 文句言いたきゃ自分に言え?』
あ、はい。無駄口きいてすみません。
『まあ、お前もこの世界についてよく知らないわけだし、ここの倒木にでも座って世界史の勉強でもするか。』
えー? ようやく学校に行
『俺の言いたい事が分か』
はい! ぜひとも授業を受けさせてください!
『……よし分かった。事の始まりは約47億7000万年前……。』
琴音:次回、第4話「誕生、そして動乱」!
学校でもないのに、勉強って……。
ノア:なんか言ったか。
琴音:いえいえいえいえ。そんな滅相もない。




