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僕は天使に守られている。  作者: 嵐鳥夢花
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神様と先生

そこは夢で見た所と同じだった。

僕は今、知らない天使に抱えられながら神殿に向かっている。

神殿に着いてからは、天使に連れられて部屋で神様が来るのを待つことになった。

今、神様は出掛けているみたいだ。

てか、神様って出掛けるんだなと思った。

部屋には僕と天使2人だけだった。

天使が僕の方に寄ってきた。

「そういえば、挨拶がまだだったね!!

私は、レーナ、槍の天使だよ!!

これから宜しくお願いね!!」

「名前があるってことは、誰かに仕えていたのですか??」

「うんうん、違うよ!!名前が無い天使は、あなたたち選ばれし者たちが付けるためであって、私みたいな普通の天使は神様が名前を付けてくれるんだよ!!」

「へー、知らなかったです。失礼しました」

「少し堅いよ??緊張してるの??」

「初対面だからこんな感じじゃないですか??」

「んー、ダイチはもっと軽かったよ??」

ダイチ??知らない名前が出てきた。

でも、継承者だろうなと思った。

夢での話では、

剣、杖、槍、盾、弓の順に神殿に来ると言っていた。

少なくても剣と杖、槍がもう神殿に来ている。

「ダイチさんって剣の継承者??」

「違うよ、槍の継承者だよ!!

私の部下だね!!あはははは!!」

そう言って声高らかに笑っていた。

見た目からは強そうには思えなかったけど、

話を合わせてあげようと思った。

なんか妹がいたらこんな感じなのかなと思った。

「槍の継承者か!!でも、部下にするなんて流石だねレーナは!!強いだね!!」

「私をなめているな!?私は強いぞ??

まず、戦闘で槍が1番強いんだからね!!」

また知らない情報だ。

「5つの中でパワーバランスみたいなのあるの??」

「それはあるよ!!

戦闘全体で1番強いのは、槍だよ!!

遠距離で1番強いのは、弓ね!!

1発の放つ距離や本数はすごいよ!!

中距離で1番は剣だね!!

剣の天使って少し特殊で、剣を飛ばす事もできるんだよね!!

サポートで1番はやっぱり杖だね!!

回復能力が凄くて対象や自分が死なない限りほとんど回復させちゃうよ!!

やっぱり守りは、盾だね!!でも、盾って地味だよね!!」

少しカチンときた。盾をなめるなと思った。

が、今の僕には何もできない。

「でも、僕は盾に守られたし……」

こんなことしか言えなかった…

「あはは、ごめんね!!別にそういう意味で言った訳じゃなかったんだけど!!

でもね、今盾の天使は少ないんだよね…」

「神殿が狙われたら守れ切れないってこと…??」

「うーん、どうだろう。

でも、500年前の戦争よりは確実に減ってるね…」

「なにか理由はあるの??」

「それも良く分かってないんだよね…

代わりに私みたいな槍や剣の天使が増えてはいるんだよね…戦闘系天使軍団!!なんちゃって!!」

「なんだそれ(笑)

今までに、神殿が襲われたことはあるの??」

「私が知る限りないよ!!

悪魔的には人界が欲しいから普通神殿は襲わないでしょ??」

「言われてみればそうか…でも……」

「空は心配しすぎだよ!!大丈夫だよ!!

だって、こっちには私も神様もいるもん!!」

そう言って胸を張って、ふんっと鼻から空気を出した。

「そういえば、僕は自己紹介してなかったのになんで名前知ってるの??」

「それは知ってますよ!!選ばれし者ですし!!でも、自己紹介して下さい!!」

なぜ?と思ったが乗ってあげた。

「僕は新里空です。盾の天使ルカの継承者です。みんなは僕が守ります!!」

少しふざけて言ってみた。

レーナは、おーって感心して拍手をしてくれた。

「冗談だよ??」

「えっ!!!???冗談なの!?!?」

レーナは驚いた表情をした。

僕は軽く頷いた。

レーナは口を膨らませて腕を組んでこっちを睨んでいた。

不快に思ったなら謝った方がいいかな。

「ごめん、少し軽率だったかな??」

「ふん、良いよ!でも、次は許さないからね!!」

その時だった、部屋に誰かが入ってきた。

見覚えがあった。どこかで見た顔や雰囲気。

そして物凄い圧だった。

僕は圧にやられて少し動けなくなっていた。

レーナの方を見たら膝をついて座っていた。

そして僕は思い出した。

この方は神様だ。

「良く来たな。盾の天使に選ばれし者よ」

「呼んで頂きありがとうございます」

僕はそう言いながらレーナのように座った。

敬語とか良く分からなかったからなんとなくで言ってしまった。

「楽にするが良い。少し出掛けていてすまなかったな」

「いえいえ、お気になさらず…」

本当の所はどこに行っていたのか気になるが聞けない。聞いたらダメな気がするから。

「それでは、本題に入るか。

これから、貴様には悪魔を倒すために訓練と悪魔に関する知識を勉強してもらう。

訓練の講師として、そこにいるレーナにお願いすることになる。レーナは、槍使いの中でもトップ3に入る実力だ。勉強に関しては、アンに講師をしてもらうことになる。アンは今別の仕事をしてもらっているからここにはいないが、アンは盾使いだ。盾で分からないことがあったらアンに聞くのも良いと思うぞ」

「神様、1つだけ質問良いでしょうか??」

「なんだ??選ばれし者よ」

「訓練もアンさんにすれば良いのでないのでしょうか??盾使いであるアンさんではなく、なぜレーナなのでしょうか??レーナが嫌いとかじゃなく気になっただけなんですが…」

「簡単なことだ。

1番強い槍から身を守れるようになれば悪魔との戦いで屈せずに守ることができるだろ。

それに、盾同士の訓練より違う者同士で訓練して方が両方のためにもなるだろ?」

「…その通りですね……ありがとうございます」

「今回の悪魔との戦争は、辛いかもしれないが頑張ってくれよ、盾の継承者よ」

「…はい…あまりまだ分かってないですが、頑張ります…!!それと、夢で見たのですが、最強の悪魔がもう人界に降り立ったのは本当なのですか…??」

「ああ、本当だ。あいつは本当に最悪だ。

天使たちは選ばれし者と1つになることで最強の存在になる。

が、悪魔は人間と契約することで、契約者と悪魔自身を強くする。そして、あいつは契約している人間とその身内までに力を共有させる。故に最強最悪なのだ。自分が死にそうになった時は継承者を身代わりにすることがある。あいつを仕留めるには弱らせて封印をするしかないな。または、あいつの核を壊すしかない」

「そうなんですか…やばいですね……

今、どこにいるかとか分からないんですか??」

「分からないのだ。だが、2年後には戦争が起きる。それまでに力を蓄えるのだ」

「はい、頑張ります…」

そう言うと神様は部屋を出て行った。

あまり実感がない。

本当に悪魔と戦うことになるのかも、

まだ信じていない。

まあ訓練と勉強を頑張ればいいかとその時は思った。

そして、また僕はレーナと2人だけになった。

「明日からよろしくね、空!!」

「宜しく、先生」

「じゃあ、帰ろうか!!」

「どうやって帰ればいいんだ??」

レーナはニヤッとした顔で僕の翼を指差した。

「いやいや、無理だろ!!飛び方なんて知らないよ!!」

「やってみなきゃ!!!!」

無茶だ、絶対にできない。

「ちゃんと教えてくれよ!!先生だろ!!」

「じゃあ、練習しようね!!

こっちきて!!練習場があるから!!」

そう言って、レーナに連れられて練習場に向かった。


練習場に着いた。

体育館みたいな感じだけど、僕の知ってる体育館より3倍ぐらい大きかった。

それに、練習場には川や草、土、岩と自然が溢れていた。

ここで練習していいのかと思った。

僕はその凄さに入り口で立ち止まっていた。

レーナはどうしましたか?みたいな顔で見てきた。

その時だった、後ろから声が聞こえてきた。


「おー、レーナさん!!今日も相手してくれるんですか??」


男性の声、今のところ天使に男性はいない。

俺は振り返った。多分、継承者だと思ったから。


そこには、槍を持った男が立っていた。


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