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僕は天使に守られている。  作者: 嵐鳥夢花
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好きな子

僕はルカに命を助けられてから一生懸命に生きようと決めた。

あの日以降僕はルカとより仲良くなった。

「ルカ、ここの問題分かる?」

「はい、これは52ですよ!!」

「うーん、なんでそうなるの!?」

「それはですね!!」

こんな感じで最近ではルカに勉強を教えてもらっている。

ルカは頭が良いし教えるのが上手かったから毎日勉強するのが楽しかった。

ルカも教えるのが好きみたいでノリノリで教えてくれた。

少しずつではあるが、成績が伸びてきてお母さんも喜んでいた。

勉強が終わった後は、ルカの盾を使って遊ぶ。

遊ぶって言っても僕は盾を持つことも触ることもできないから、ルカが色んな形の盾を作り出して見せてもらう感じだ。

ルカ曰く頭で想像した形を作り出せるらしい。

そして、身体に盾を纏わせて鎧みたいにもできるみたいだった。

ルカが騎士みたいな格好して言ってきた。

「これでいつでもどんな敵からも守れますね!!」

「それは僕を守るよりルカ自身を守ってるよね??」

ルカは無言で鎧を解いた。

僕は余計なことを言ってしまったかもしれない。

ルカに謝っておいた。


最近まで学校も楽しいと思っていたが、

拓也が引っ越しをしてしまった。

僕には何も言わずに、車に轢かれそうになった1週間後だった。

理由はいまだに分かっていない。

けど、拓也の家に行っても誰もいなくなっていた、先生に聞いたら家族の事情としか教えてくれない。

拓也以外にも友達はいるけど、1番仲が良かったから寂しかった。

拓也がいなくなってから、僕を慰めてくれるように照史と冬美がよく遊びに誘ってきてくれるようになった。そして、僕たち3人は小学校を卒業するまでよく遊んでいた。


卒業式の日にお母さんは泣いていた。

ついでに、ルカも泣いていた。

お母さんは不安でいっぱいだったみたいで、無事に卒業できたことや友達ができたことで泣いていた。まだ幼稚園時の記憶が強いらしい。

いつの話をしてるんだよと思った。

ルカは何で泣いてるか良く分からなかった。


中学校の入学式。

僕はまたワクワクしていた。

僕の中学校は今には少し珍しい学ランだった。

初めての制服かつ学ランっていうのが凄くワクワクした。

家を出る2時間前から学ランを着ている。

「お母さん!!似合う??」

「もう何回目よ…似合うから大丈夫よ…」

「かっこいい??大丈夫!??」

「はいはい、かっこいいかっこいい」

「よし!!」

自分の部屋に戻る。

そして、鏡を見て今度はルカに聞く。

「ルカ、似合う!??かっこいい??」

「はい、ご主人様!!かっこいいですよ!!」

「ふふふ!!でしょ!!かっこいいよね!!」

「ご主人様、大きくなりましたね!!」

あまり気にしてなかったけど、ルカより大きくなっていた。

ルカは約158センチぐらいだけど、

俺は今162センチぐらいだ。

「ルカ、ちっちゃいね!!」

「もーーー!!酷いですよ、ご主人様…」

「良いじゃん、それぐらいの身長好きだよ!!」

「まあ…」

ルカは照れていた。

僕も言った後に少し恥ずかしくなった。

「そうだ、ルカにお願いがあるんだけど」

「はい、なんでしょうか??」

「ご主人様と呼ばないでほしいな…」

「えっ!?!?!?!??」

ルカはめちゃくちゃ驚いた顔をしていた。

「何かそろそろ恥ずかしくて…普通に名前で呼んでほしいなと思って……」

「……そうですか…わかりました!!

えっと……空様!!」

少しドキッとした。

「ありがとう!!ルカ!!」

「空〜そろそろ家出るよー!!!!」

お母さんが大きな声で言ってきた。

意外と時間が経っていた。

「じゃあ、ルカ行こうか!!

これから3年間も宜しくね!!」

「はい、空様!!私こそ宜しくお願い致します!!」


中学校のクラスでは驚いたことに、

冬美と同じクラスだった。

「あっ、空じゃん!!また同じだね!!」

教室に入った時に冬美が話しかけてきた。

「そうだね!!これで照史がいればよかったのにね」

「照史は受験しちゃったもんね!!

まあまた宜しくね!!」

「うん、宜しく!!」


中学生になって1ヶ月ぐらい経った時だった。

同じクラスってのもあって冬美と一緒にいることが多かった。

スポーツ系女子でみんなに優しくて男子と女子から人気だった。

もう5人に告白されたらしい。

けど、全員断ったと言っていた。

冬美はそんなにモテるなんて知らなかった。

「なんで断ったの??あいつかっこよかったじゃん??」

「別にかっこいい人とか興味ないからさ!!

それに私好きな人いるから…」

「えっ!?そうなの!?!?僕も知ってる人??」

「うん、知ってるよ…」

「照史だろ!!」

「もう…教えない!!」

教えてくれてもいいじゃんと思った。


その日の帰り道にルカに聞いてみた。

「ルカは冬美が好きな人分かったりするの??」

「はい、何となく察しています!!」

「えっ!??誰!?!?」

「それは言えません!!」

「なんでだよーーー!!」

ルカは口を押さえて空高く飛んでいった。

一応僕のことを見える範囲にはいるけど。

そして、どこか楽しそうな雰囲気を出していた。

答えを知ってるから楽しんだろうなと思っていた。


家に着いてスマホを見たらメールが来ていた。

冬美からだった。

来週の土曜日に遊びに行こうって内容だった。

別に予定もなかったから、いいよと返信をしておいた。

照史も誘っておこう。


遊びに行く日、待ち合わせの駅で待っていたら照史から電話が来た。

「ごめん、今日急用で行けないわ!!ごめん!!頑張れよ!!」

「そうか、わかった!!で、何が頑張れだよ!!」

「良いから!!じゃあ、また誘ってくれ!!」

「はーい、じゃあね!」

急用ってなんだろうな。中学校のテストでも悪かったのかな。

そんなこと考えてたら冬美が来た。

「ごめん、待った??」

「ううん、全然待ってないよ!」

「そっか、じゃあ行こうか!!」

行き先は知らなかったから冬美に付いて行く。

2人(ルカもいるから3人)で電車に乗って少し遠くの遊園地に来た。

僕とルカは遊園地に行ったことがなかったから凄く新鮮で楽しかった。

そして、めちゃくちゃはしゃいだ。

「空、今凄く子供みたい!!」

「良いじゃんか!!初めてで楽しいんだよ!!次あれ乗ろうよ!!」

冬美と閉園ギリギリまでアトラクションに乗りまくった。

帰りはクタクタだった。

電車の中で僕は寝てしまった。

起きた時に僕の頭は冬美の肩を借りていた。

「ごめん、重かったよね…」

「ううん、大丈夫だよ!!空の寝顔可愛いよ!!」

冬美がそう言うと隣のルカも頷いていた。

凄く恥ずかしくなった。

最寄り駅に着いてからは、冬美を家に送ることにした。

少し遅くなってしまったから。


冬美の家の前に着いた。

「じゃあね、また月曜日に!!

後、今日はありがとうね誘ってくれて!

めちゃくちゃ楽しかったよ!!また行こうね!!今度は照史も一緒に!!」

僕はそう言って帰ろうとした。


その時だった。

冬美に後ろから抱きしめられた。



そして、冬美は僕に告白をした。

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