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僕は天使に守られている。  作者: 嵐鳥夢花
2/19

約束

明日の入学式で僕は小学生になる。

僕はランドセルが嬉しくてずっと背負って遊んでいる。


「ルカ、見てよ!!かっこいいでしょ!!」

「はい、ご主人様!!かっこいいですよ!!

明日が楽しみなのですね!!」

「うん、凄く楽しみだよ!!ルカも小学校来るの??」

「はい、ご主人様を1人にする訳にはいかないので。それに色々とお手伝いできるかと思いますよ!!」

笑顔で言ってきた。

何を手伝ってもらうのか分からなかったけど、ルカが一緒なら嬉しかった。

楽しみではあるけど、不安もあったから。


「空ちゃん、そろそろ明日の準備をしなさい!!」

お母さんの声が聞こえた、僕は返事をして明日の準備を始めた。


その夜、お母さんが少し不安な顔で言ってきた。

「空ちゃん、明日から小学生だけど大丈夫だよね?友達いっぱい作るのよ?幼稚園の時は1人でいることが多かったから…少し心配で…

後、独り言はなるべくしない様にね…」

僕はよく1人でいた。その方がルカと話せるからだった。たまには、周りの子とも遊んでいたけど、基本的には1人でいた。

独り言と言われたのは、ルカと話してる所をたまたま先生や友達に見られてしまったことが何回もあった。それを心配した先生がお母さんに相談したらしい。

そんなことがあり心配されていた。

でも、僕的には何も問題もないし、ルカはとても良い僕の友達でもありお姉ちゃんみたいな存在だから周りがなんと言おうと気にしなかった。

「大丈夫だよ、お母さん!!友達だっていっーぱいできるよ!!!!ルカもいるし!!」

あっ、ルカと言ってしまった。

慌てて口を抑えてお母さんの方を見てみた。

「またルカ…そのルカって子は誰なのよ……

まあいいわ…明日から頑張ってね」

また心配な顔をしてしたが話が終わった。

お母さんは風呂の支度をする為に浴槽に向かった。

僕はちらっとルカの方を見た。

ルカはにこっと笑った。

「ダメですよ、私のこと言っては!!

ご主人様がおかしな子だと思われてしまいますよ!!気を付けて下さい」

「ごめんなさい…でも、ルカのこと知って欲しいんだもん。こんなに可愛いのに。しかも、僕のことを守ってくれてるんだよ!!紹介とかしたいじゃん!!」

「可愛い…!?!?ありがとうございます、ご主人様!!でも、ダメなのですよ!!

明日からの小学校でも極力ご主人様からは話しかけてはダメですよ!!私から話すことはできますのでそれで我慢して下さい!!」

「分かったよ…じゃあ、ルカからは絶対に話しかけてきてよ!!約束して!!」

「はい、約束致します、ご主人様!!」

約束をしたと同時ぐらいに、お母さんが帰ってきた。

僕は、お母さんに心配しないでねともう1回言って自分の部屋に戻った。

少し時間が経ったら風呂が沸いたので入った。

流石に風呂に入る時は恥ずかしいからルカには、外で待ってもらっている。

風呂から出たらもう寝るだけだった。

僕はすぐ寝ることにした。


入学式、僕は朝からテンションが高かった。

とてもワクワクしていた。

これから、冒険をしに行くみたいな感覚だった。

そんなテンションが高い僕を見て、ルカは笑っていた。

「ルカ!!なに笑ってるんだよ!!」

「申し訳ありません、でも、ご主人様がとても可愛かったので、つい、笑ってしまいました」

「ふん!!でも、ルカも楽しみでしょ!?」

「はい、楽しみですよ!!そろそろ時間だと思いますので、お母様の所に向かった方が良いかと思いますよ!!」

僕は、ルカの言う通りにお母さんの所に向かった。

「お母さん!!自分で準備できたよ!!

どう!?!?もう大人でしょ!!」

と自慢げに言ってみた。

「偉いね、もう大人だね!!

じゃあ、そろそろ行こうか。」

小学校に向かうことにした。

家から小学校まで歩いて15分ぐらいだ。

少し道が狭い所があるから車に気を付けるようにと言われた。

僕からしたらそんなに狭くないけど、確かに車が通ると近く感じた。

轢かれないように気を付けないとなと思った。


小学校に着いた。

初めての学校はとても大きく感じた。

それに人が多い、入学式だからってのもあるけど物凄く人が多くてびっくりした。

校門前で写真を撮り、校庭に行き、クラスを確認した。

僕は1年2組だった。

下駄箱まで行き、靴を閉まった。

ここでお母さんとはお別れだった。

「行ってくるね!!」

「私は体育館で見てるからね!友達作るのよ!!」

僕はにっこりと笑い手を振った。


1年2組の教室前に着いた。

少し緊張してきた。

友達はできるだろうか。

怖くなってきた、帰りたいと思ってきた。

「ご主人様、大丈夫ですよ、私がいますよ」

ルカは僕の方を見て笑顔で言った。

僕はこのルカの笑顔を見るととても落ち着いた。

「ありがとう、ルカ。もう大丈夫!!行こうか!!」

「はい!!」

教室に入った。

黒板にある紙から自分の席を確認して座る。

1番後ろの席だった。前じゃなくてよかった。

でも、やっぱり緊張する。

少し座って緊張していたら、隣に人が来た。

隣の子だろう。

「ご主人様、お隣さんに声をかけて友達になりましょう!!」

僕は驚いた顔でルカを見た。

でも、ルカはウインクをしてきた。

僕は少し悩んだけど、お母さんとの約束もある。約束は守らないといけない。

覚悟を決めた。


「あ、あの、はじめまして、僕、新里空です!!今日から宜しくね!!」

「うん、今日から宜しく!!俺は曽根拓也!」

そこから拓也と話をしていると、前の席の子も話かけてきた。

先生が来るまで4人で話をしていた。

前の子は、柴田照史。拓也の前の子は、関冬美。

思ったよりすぐに仲良くなった。

ルカの方をチラッと見たら、にこっと笑って喜んでいた。


そして、入学式が始まった。

別に何も面白いことはなかった。

ただ話を聞いて名前を呼ばれたら大きな声で返事をする。

暇だったから隣にいた照史と話をしていた。

入学式が終わったら教室に戻って、教科書や体操着、今後必要な物が配られた。

明日からもう勉強が始まるらしい。

少し楽しみだった。

そして、今日の学校は終わった。

拓也、照史、冬実にバイバイをして、お母さんと帰った。

お母さんは友達ができた僕を見て安心した顔をしていた。


そうして、小学校が始まって1週間が経った。


そんな時に、道徳の授業が始まった。

今回のテーマは天使と悪魔だった。

「人の心の中には天使と悪魔がいます。

ここでみんなに質問です。天使はどんな姿をしていると思いますか?答えたい人いるかな?」

と先生が聞いてきた。

僕はすぐ手を挙げた。それと同時にルカをガン見した。

「じゃあ、新里くん!!」

「はい!!髪の毛は金髪で肩ぐらいまでの長さです。身長は、僕より大きくて158㎝ぐらい!

服は白くて長めのスカートで上はノースリーブみたいな感じです!!背中には翼が生えていて、広げたらめっちゃ綺麗です!!顔も可愛いらしいと思います!!後、凄く優しいです!!」

言い終わった後、ルカの方を見た。

「ご主人様のバカ…」

と照れて言っていた。可愛いなと思った。

そしたら、見たことあるのかよと言いながら笑い声が前の方から聞こえてきた。

「はい、新里くん、凄く詳細に教えてくれてありがとうね。後、笑っちゃいけませんよ!!

天使は本当にそういう姿をしてるかもしれませんよ!!」

僕は嘘を言っていない、だって、隣にいるんだもん。

本当だよと言おうと思ったけど、ルカとの約束を思い出した。少し悔しかったけど、我慢した。

道徳の授業で僕はある疑問が芽生えた。

ルカがいるってことは悪魔もいるのかな。

帰ったら聞いてみようと思った。

「なあ、空!天使と悪魔って本当にいるのかな??」

「拓也はいいないと思うの?」

「うーん、見たことないからな。いないと思ってる!!」

「僕はいると思うよ!!」

「確かに空の天使のイメージは、なんかモデルがいそうだもんな!!」

そんな会話を拓也とした。

ルカのことが見えればいるって信じてくれるんだけどな。

授業も終わり、帰ることにした。


家に着いたと同時にルカに質問してみた。

「ルカ、悪魔はいるの??今日の道徳で悪魔って出てきて気になって…」

「そうですね、小学生になったご主人様にだったら少しお話しできるかもですね……」

ルカは少し悩んでから口を開いた。

「悪魔はいます。でも、まだ地球には来ていないです。ある時期から悪魔が地球に来ると言われています」

「ある時期っていつなの??」

「ご主人様申し訳ありません。私も詳しくは分かりません…」

「今、悪魔が現れたらどうするの??

僕は戦わないといけないの?ルカは戦うの?」

「今は現れることはないと思います。

それに、今のご主人様では悪魔に触れることができませんので戦えないです。それに私たち天使は戦えますが弱いので今のままではやられてしまいますね」

「えっ、じゃあどうするの……」

「でも、心配しないで下さい!!

ルカは少し特別で奥義があります!!

悪魔を私の魂の中に吸い込み消滅させる奥義です!!

私より少し強い悪魔なら私も一緒に消滅します。もし、物凄い強い悪魔だった場合は、私の身体が乗っ取られます。完全に乗っ取られる前に自分で消滅するか神殿に戻ります!!

ですので、ご主人様は大丈夫です!!!!」

ルカは誇らしく自慢げに言っていた。

「嫌だ…絶対に嫌だ……」

僕は泣いていた。

「ご主人様!?ど、ど、どうしましたか…?」

ルカが困っていた。

「ルカがいなくなるのは嫌だ……

だから、その奥義は絶対に使わないで

僕と約束して……それは絶対に使わないって!!!!」

僕は泣きながらルカに言った。

ルカは優しい顔で僕に言った。

「はい、ご主人様。絶対に使いません。

ずっと一緒ですよ!!」

僕はぐしゃぐしゃな顔で頷いた。

「約束だからね……それに、僕もルカを守るよ!!」

「ご主人様…嬉しいです!!」

ルカも少し泣いていた。


僕はこの時に強くなってルカを悪魔から守ろうと思った。

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