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僕は天使に守られている。  作者: 嵐鳥夢花
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天具の訓練

叫び声が聞こえた。

厳密に言えば、頭の中に叫び声が響いてきた。

僕は飛び起きた。

何が何だか分からなかった。

すぐに窓を開け、翼を広げ飛び出した。

なんでそんな行動をしたのか分からない。

けど、助けなきゃと思った。

叫び声の場所が頭の中に入ってくる。

急いでることもあり、練習時よりスピードを出すことができた。


目的地に着いた時に言葉を失った。

「なんだあれ……」

そこには、黒い靄が男性を襲っていた。

黒い靄がどんどん悍ましい姿に変わった。

悪魔だと直感で分かった。

そして、僕は体が震えてその場から動けなくなった。

どうしようもない恐怖に襲われて、

体が硬直してしまったのだ。


「たす…け…て……」

その瞬間、僕は悪魔にタックルし男性から引き外した。

体が勝手に動いていた。

そして、そのまま悪魔を抱えて近くの公園に連れて行き、投げ捨てた。

悪魔が僕の顔を見て、聞いてきた。

「オ゛マ゛エ゛、テ゛ン゛シ゛、ノ゛、ケ゛イ゛シ゛ョ゛ウ゛シ゛ャ゛、カ゛」

「だったらなんだよ!!」

正直ちゃんとは聞き取れていなかったが、

天使と聞こえたので適当に答えた。

「シ゛ン゛ソ゛ウ゛ヲ゛モ゛ラ゛ウ゛」

心臓をもらう?何を言っているんだ。

少し戸惑って目を逸らしてしまった。

その瞬間、悪魔は手を刀のような形に変形させ、心臓を狙って飛び掛かってきた。

飛んで逃げようと思ったが、恐怖で集中することができず、飛べることができなかった。

「イ゛タ゛タ゛ク゛!!」

僕は諦めた。

「ごめん、ルカ。何も出来なかったわ…」

その瞬間、僕の前に見覚えのある天使が現れた。

レーナだ。両手には槍を持ち真剣な顔だった。

神殿にいた時は違って、少し怖かった。

決着は一瞬でついた。

左手の槍で悪魔の刀を振り払い、

右手の槍で頭めがけてぶっ刺した。

悪魔は崩れていき消えていった。

レーナは僕の方を向いて近寄ってきた。

「空!!何やってんの!?!?

死んじゃう所だったじゃん!!!!

私が来なかったらどうしてたの!?

まだ飛ぶことしかできないのに、なんで悪魔と戦おうとしたの!?!?

継承者が大事な存在だって分かっているよね!?!?空!!」

怒っていた。

それもそうだ、何もできない僕が悪魔と戦おうとして死にかけたのだから。

「レーナ…ごめん……軽率だった…」

「なんで、ここに居るの!?なんで逃げないの!?」

「頭に叫び声が聞こえて来て、助けなきゃと思って飛んだら、どんどん場所のイメージが流れてきて、そしたら、あいつが人を襲ってて…

それで、怖くなって動けなくなって、ここに居た…」

レーナは驚いた顔をしていた。

多分、呆れて驚いた顔をしたんだと思った。

けど違った。

「叫び声が聞こえてきたの…??」

「うん……これも天使の力なの??」

「そうだよ…私も叫び声が聞こえてきたからここに来たんだけど…なんで空が聞こえるのか不思議…」

「えっ??だって継承者だからじゃないの??」

「そうなんだけど…聞こえるようになるのは、訓練をして天使の力がある程度身に付いたら…のはずなんだけど……大地だって最近聞こえるようになったって言ってたし…」

レーナは戸惑っている。

そして、僕も戸惑っていた。

まだ、飛ぶ訓練しかしていないのに

どうして声が聞こえたんだろう。

「まあいいや、帰って神様に聞いてみる!!

分かったら教えるね!!今日はもう帰りなさい!!1人で帰れるよね??」

「分かった、ありがとう。大丈夫、1人で帰れるよ」

「次からは力がないんだから戦っちゃダメだよ!!??私を呼びなさい!!」

「ごめん、分かったよ。

……あの、どうやってレーナ呼ぶの…??」

「あー、もう明日教えるから!!」

「ごめんなさい…じゃあね……」

「うん、気を付けてね!!」


家に着くと僕はベッドに横になった。

そして、思い出した。

あの時死んでいたかもしれないと。

これから強くならなきゃいけないと思った。

明日からの訓練に力を入れようと心に誓った。

僕はまた眠りについた。


朝起きてからやる事がなかったから、

1日中身体を鍛えた。

久々に鍛えたことで筋肉痛になった。

そして、21時半になり部屋の窓から飛び出した。

神殿の訓練は毎日22時から24時まで行うことになっている。

正直、眠くならないか心配だった。

神殿に着くとレーナが待っていた。

「うん、来たね!!じゃあ、練習場行くから付いて来てね!!」

僕は言われた通り付いて行くことにした。

でも、昨日と違いレーナのスピードが速い。

それに負けずと僕もスピードを出す。

なんとか遅れることなく付いて行けた。

「やっぱり神様が言った通りだね!!」

何のことか分からなかった。

「レーナ、どう言うこと??」

「神様が言ってたんだけど、

空とルカちゃんの絆が強いんだって!!

絆が強い者同士だと力を授かりやすいらしいよ!!!!

だから、1日もしないうちに声が聞こえるようになったんだって!!

それに、今のスピードにも付いて来れたじゃん!!なかなか1日でこのスピードは無理だよ!!」

「そうだったんだ…絆が強いってことは、ルカも僕のこと好きだったってことかな……」

「うん、そうだよ!!!!両想いってことだね!!なんか羨ましいな!!」

嬉しかった。

ルカが本当に僕のことを好きだったことが何よりも嬉しかった。

「何ニヤニヤしてるの??変な顔だし」

酷いことを言う。せっかく喜んでいたのに。

「酷いな…まあいいや、レーナには分からないだろうな!!」

そう言うとレーナは頬を膨らませた。

正直、その顔は可愛いと思った。

「ふん、いいもん!!じゃあ、そろそろ始めようか!!今日から本格的にやっていくよ!!」

「お願いします!!」

「じゃあ、まずは天使の武器《天具》を出せるようにしようか!!

天具はイメージした形や強度で特別な光によって作られるんだよ!!

いつでもどこでも作り出せるよ!!

当たり前だけど、空は盾の天具だよ!!

早速、頭でどんな形の物を出すかイメージして!!」

僕はそう言われて、ルカが作っていた丸い形の盾をイメージした。

その瞬間、右手に白い光と黄色い光が集まって来た。

どんどん集まり、丸い形になった。

「1回でちゃんと形になるなんて凄いよ!!

じゃあ、攻撃してみるねっ!!」

レーナが盾目掛けて槍を突き刺してきた。

「うわっ!!いってぇー」

盾は1発で砕けてしまった。

「まだ強度がダメだね。昨日会った下級悪魔の攻撃でも砕けちゃうよそれじゃあ!!」

あいつ下級だったのか…少しショックだった。

「どうすれば強度を上げられる…??」

「天具を出す時に光が集まって来たでしょ??

それをもっといっぱい集めて凝縮するイメージかな。後、どれぐらいの強度の天具を作り出すのかもイメージした方がいいよ!!」

僕はもう1回イメージしてみた。

レーナが言ったように光を凝縮するイメージとダイヤモンドぐらいの硬さをイメージして天具を出してみた。

さっきと見た目は変わらなかった。

「じゃあ、行くね!!」

さっきと同じように槍を突き刺してきた。

盾は砕けず槍を受け止めることができた。

「おーーー、凄い!!空凄いよ!!」

「レーナとルカのおかげだよ」

レーナは少し照れた顔でそうでしょと言わんばかりの表情をしていた。

そこからずっと天具を作り出し槍を受け止める練習をした。


「はーい、今日の練習は終わりだよ、お疲れ様!!」

「ありがとうございました…」

「疲れた??」

「それはね…腕が痛い……」

「ふふふ、仕方ないよ、死んでほしくないもん!!」

それはそうだな。それでも、レーナは手加減をしてくれていたのは分かった。

「そうだ、空!!何かあったら頭で私を思い浮かべて!!そうすると会話できるから!!」

「そうなの!??」

試したくなって、レーナのことを思い浮かべた。

「今やらなくていいよ、空!!」

レーナの声が頭に響いて来た。

本当にそんなことができるとは思わなかった。

「これでもし何かあったら呼んでね!!」

「分かった、ありがとう」


レーナと別れて家に帰った。

今日は叫び声は聞こえなかった。

明日は戦う方法を教えてもらおう。

守るだけじゃ悪魔には勝てないと思ったからだ。

また訓練を頑張ろう。

今日は、ぐっすり眠ることができた。





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