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EPISODE2 理子:side 〜青い扉〜
「「パパ!!」」
アタシと陸はそう言って、角を曲がって来た男に飛び付いた。
「は・・・? バカにしてんの」
声は低く、切れ長の目は鋭かった。
陸と視線を合わせ、無言でアタシは頷いた。
「和田章、水瓶座、B型。お父さんもそのおじいちゃんも髪の毛ふさふさだから、実は禿げない自信がある」
陸が続ける。
「奥さんは亜希子。牡牛座、A型。しっかりして見えて、実は天然」
横を赤い車が一台、スピードを落とさず通り過ぎた。
「・・・で、俺に何か用があるの?」
口調は柔らかくなったが、目の鋭さは変わらない。
「い、いきなりパパって言われて驚いたと思うけど。これはホントよ? ずいぶん先の話、だけど」
今ここで、引き止めなければ。
「ママに不満でもあるの?」
ぷっと吹き出し、パパは笑った。
「ママって何だよ? 面白いこと考えるね。悪いけど仕事だから、離して」
離したら終わりだ、そう思って。アタシはぎゅっと力を入れた。
陸はパパから離れていた。
「陸・・・?」
「理子ちゃん、もう離してあげて」
頷いて、パパから離れた。
「忙しい時間にすみませんでした」
陸は頭を下げた。
「あ、ああ」
パパはそのまま再び歩き出した。
「見て」
陸は右腕にある腕時計を見せた。淡く光っている。
「終わった・・・の?」
陸は小さく微笑んだ。
「さよならだ、理子ちゃん」




