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宇宙戦艦三笠  作者: 大橋むつお
46/50

46:小惑星ピレウス・3

宇宙戦艦三笠


46[小惑星ピレウス・3] 修一  





 その人は、ゆっくりと近づいてきた。


 近づくにつれて知っている人だという気がしてきた。だが、分かるのは知っているという気持ちだけで、肝心のどこの誰であるかは分からない。


 まるで、夢の中で出会った人のように、その人に関する記憶はおぼろの中だった。


「みなの衆、お元気であっただがぁ?」


 その訛言葉で思い出した。暗黒星団のレイマ姫だ( ゜Д゜)!。



 レイマ姫、どうして……



 クルーの誰もが混乱した。ナンノ・ヨーダから姫の事を託され、アクアリンドを発つまでは姫の記憶は有った。そして、虚無宇宙域ダル……いや、アクアリンドの海を離水した時には、姫の存在はきれいに忘れてしまっていた。それが今、その姿を、訛った声を聞いて忘れた夢を思い出したようにレイマ姫のあれこれが思い出された。


「もうすわげね。アクアリンドのあど三笠にどって致命的な戦闘になるごどが予想されで、みんなの記憶がらわーば消すたの。アクアリンドの海水の力も使ってさぁ」


 俺たちには分からないことだらけだった。予見したのなら、なぜ言ってくれなかったのか、なぜ、みんなの記憶を消して消えてしまったのか。そして20年の冬眠状態の間、どこで何をしていたのか。どうして歳をとっていないのか……?


「分がってもらえるが分がねばって、聞いでもらえるべがな?」


 みんなは、黙ってうなづいた。


「わっきゃ、ほんとはピレウスの星のソウルなんだ。クレアのアナライズでも分がねほど人間そっくりだども、わさだっきゃ実態は無ぇんだ。三笠のみがさんやテキサスのジェーンがバージョンアップすたもんだど思ってもらえば、分がるべがな?」


「うーーん、言葉悪いけど、レイマ姫は、三笠が必死の戦いをやることを予見して逃げたんじゃないの?」


 トシが、不服そうに言った。


「んだね。三笠のみんながらは、そう思わぃでも仕方ねわね……ハア~~~(-o-;)」


 レイマ姫は大きなため息をついて、空を見上げた。


「あたしたちを助けすぎないため……?」


 樟葉が探るように聞いた。


「そうねえ……わー危ぐなってまるど、後先考えねぐなって、けっきょぐみんなまねぐすてまるがら……ばって、かにな。大変な思いさせでまって……」


 レイマにはレイマの苦労があるんだ……この三笠での航海でいろんな目に遭って、その全てが理解できたわけじゃない。幸運と乗員みんなの働きがあったからこそ乗り越えてこられた。そのことだけは分かっている。


 だから、レイマ姫の言葉にできない気持ちも分かるんだ。


 見渡したみんなの顔も同じ想いのようだ、俯いたり目を三角にしている者は居ない。




 オオオオオオオオ(⊙ꇴ⊙)! 居た居た居たあああ(≧∇≦)!




 その時、ジャングルから陽気なオーラをまき散らしながら現れた者がいた。


「まどろっこしい話は止しにして、あたしの船においでよ。三笠の諸君!」


 ああ《゜Д゜》!?


 三笠のクルーは驚嘆の声をあげた。


 その陽気オーラの塊こそは、戦艦テキサスのジェーンだった……!





☆ 主な登場人物


 修一(東郷修一)    横須賀国際高校二年 艦長

 樟葉(秋野樟葉)    横須賀国際高校二年 航海長

 天音(山本天音)    横須賀国際高校二年 砲術長

 トシ(秋山昭利)    横須賀国際高校一年 機関長

 レイマ姫        暗黒星団の王女 主計長

 ミカさん(神さま)   戦艦三笠の船霊

 メイドさんたち     シロメ クロメ チャメ ミケメ

 テキサスジェーン    戦艦テキサスの船霊

 クレア         ボイジャーが擬人化したもの

 ウレシコワ       遼寧=ワリヤーグの船霊

 こうちゃん       ろんりねすの星霊

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