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宇宙戦艦三笠  作者: 大橋むつお
11/50

11[テキサスジェーン・2]

宇宙戦艦三笠


11[テキサスジェーン・2]   





「えーーーーーーあなたたち人間なの!?」


 歓迎の握手を交わすと、その感触で分かったのか、妙なところで驚くジェーン。


「あなたは違うの?」


 樟葉が、まっとうな質問をした。


「あたしはguardian god of a boat……日本語でなんて言うんだろう?」


「船霊よ」


 ミカさんが、まるで、ずっとそこに居たかのように一番砲塔の脇から声を上げた。


「あ、あなたが三笠のguardian god of a boat?」


「うん、だけど日本の船霊というのは、ちょっと違うの。ジェーンは、テキサスが出来た時に生まれた精霊のようなもんでしょ?」


「そうよ。だから、今年で110歳。ミカさんもそのくらいじゃないの?」


「日本の船霊は、船が出来た時に、縁のある神社から分祀されるの」


「ブンシ?」


「アルターエゴ(alter ego)って言葉が直訳だけど、ちょっと違う。コンピューターで言うダウンロードって感じが近い……かな?」


 みかさんはお下げのまま小首を傾げた。


「なるほど、ダウンロードしたら、どれも本物だもんね……で、ミカサはどこからダウンロードしてきたの?」


「ウフフ……」


 みかさんが笑って答えないもんだから、俺(修一)が代わって答えた。


「天照大神……らしいよ」


「アマテラス……それって、アニメでよく出てくる! 日本で一番のボスゴッドじゃないの!!」


 それにしては、可愛らしいナリだという顔を、ジェーンはしている。


「まあ、その場その場に合うような姿になっちゃう。うちはみんな高校生だから、自然にこういうふうになるの……かな?」


「ちょっとジブリ風ね。アメリカでも人気よ。でもさ、どーして人間といっしょにやるわけ? 人間って酸素も要るし、水も食料も要るし、オナラはするし、夜は寝ちゃうし、寝言は言うし……」


 なんだか、すごい言われようだ。


「あたしたち日本の神さまは、人間といっしょになって初めて十分な力が発揮できるの。guardian god of a boatだけでやるアメリカとは……まあ『有り方の違い』的な?」


「でもさ……」


 言いかけて、ジェーンはみかさんにオイデオイデして、なにやら密談ぽくなった。



「なに……」「話して……」「るんだろ……」



 ちょっと感じ悪い……と思ったら、俺の横にシロメとクロメが立った。


「『でも、なにもかも神さまがやったら、あとで文句出ません?』と、ミカさんがおっしゃってます」


「『アマテラスって、ボス神じゃないの? タカマガハラから上から目線で仕切ってますって感じするけど』ジェーンさんがおっしゃってます」


 二人は、神さまの内緒話を読んで中継してくれるようだ。トシ、天音、樟葉も寄ってきた。


「『う~ん、ボスって言うよりは委員長って感じですかね?』と、ミカさんです」

 

 確かに、あれで眼鏡を掛けたら、委員長キャラだ。


「『なるほど、失敗したら連帯責任か』と、ジェーンさん」


「『ちょっと違います。右手と左手が無きゃ拍手は出来ない的な?』と、ミカさん」


「『片手でも指は鳴らせるよ』と、ジェーンさん」


「『指パッチンは、ちょっと品が無い的かも』と、ミカさん」


「『ちょっと待って』と、ジェーンさん」


「『あら?』っと、ミカさん」



「「気づかれてしまいました!」」


 ピューーー!



 あっと言う間に居なくなった。


 代わりにチャメとミケメがやってきて「「お茶の用意ができました」」と声を揃えた。



 長官室でお茶にして隣の家で寛いだようにリラックスして帰っていった。


 その数分後だった。



―― ステルスアンカーをかまされた! ――



 ジェーンの悲壮な声が届いてきた。




☆ 主な登場人物


 修一          横須賀国際高校二年 艦長

 樟葉          横須賀国際高校二年 航海長

 天音          横須賀国際高校二年 砲術長

 トシ          横須賀国際高校一年 機関長

 ミカさん(神さま)   戦艦三笠の船霊

 メイドさんたち     シロメ クロメ チャメ ミケメ  

 テキサスジェーン    戦艦テキサスの船霊

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