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プロローグ

短いですが、プロローグです。

 プロローグ



 トールデン王国 モルトルデン男爵領東 元モルト市要塞



「やむを得ないか……。国王様に救援を要請する」


 苦渋の決断をしたのは、魔境進攻軍総大将アマルムデン公爵だった。

 これで公爵の失地回復は難しくなった。




 ☆☆☆




 魔境に一番近い街を前線要塞として、魔境に攻撃を開始してから二ヶ月が経とうとしていた。


 一時は王国軍150,000でオークを押し込み、コアがある場所の手前まで来ることが出来ていた。

 しかし、これは罠だった。


 これから、というところで北の森からオークの奇襲があり、我が左翼が壊滅的な被害が受け、撤退していたオークの反撃もあり、全軍が崩壊の危機になったが、後方で予備戦力として待機してきたカバリム率いる軍が左翼の救援に逸早く動いた事で、崩壊を免れ、被害をかなり抑えて撤退する事が出来た。

 その後も秩序ある行動をとることができたが、そこからはオークの猛攻に遇い、更なる後退を余儀無くされた。

 そして今では、東の魔境への橋頭堡としていた前線要塞まで下がっている。


 オークが集団で行動する事は分かってはいたが、この様な策まで用いようとは思わなかった。



 今は、この要塞でなんとか持ちこたえる事が出来ている事は幸いだ。

 いや、この街だった場所が無人であり、街の修復を兼ねた要塞への改築が速やかに行えたのがこの状況を作っているとも言える。


 なんにしても、しばらくはここで持ちこたえる事ができる。

 それにしても、カバリム率いる軍の働きは見事だった。

 兵は強いと言えないが、オークの動きの阻害や罠に嵌めての部分的に壊滅させるなど、撤退時の働きは見事としか言い様がない。



 兵は120,000まで減ったが、まだ挽回できる状況だ。

 要塞で敵を減らし、反撃の時期を待てば良い。

 幸いに物資は十分にたる。

 処刑した子爵が送った物資をすり減らしていたので、追加を多目に要請したのが功を奏した。



 だが、私の目論みは脆くも崩れ去った。

 要塞で対峙しているオークがほぼ全ての戦力だと思っていたが、南にも今対峙しているオークと同程度の数が確認された。

 こちらは幸いにも南の国に向かったので、こちらに直接の被害は無い。


 ただ、仮にこちらに援軍としてこちらに来られたら、かなりの窮地に陥った事は間違いない。

 しかし、奇襲を仕掛ける事ができる程度には頭の使えるオークの指揮官が、要塞に籠城する我らを無視して南に兵を向けた。


 魔境にあるオークの戦力は、我々が思っている以上に多いのかも知れない。

 援軍を要請するか?

 いや、まだいける。私はそう判断したが、翌日には私は判断を覆す事になった。


 翌日、オークに森の奥から50,000の援軍があり、更には我々の北の方へも100,000近いオークの進攻が始まった事を知る。


 現状の戦力では魔境への進攻どころか、防衛すらままならない。

 こうなっては、援軍を要請せざるを得ない。

 私は国王様に援軍の要請をし、北の村々や街に避難勧告をさせた

 るために兵を放った。


 北へ向かったオークを撃退するには、それなりの兵が必要だ。

 だが、我々は200,000のオークと対峙しており、撃退できるだけの兵を出すことが出来ない以上、避難を勧告し、被害を減らせる様に努力しなければならない。

 それに、ここを抜かれると、更に大きな被害を出すどころか、この地域を失いかねない。

 今の最善は、最短でも二ヶ月はかかる援軍が来るまで、なんとしてもここを持ちこたえる事だけだ。




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