エピローグ
トールデン王国 最東端 モルトルデン子爵領
モルトルデン子爵領 東部最大の街 ジルト市
ジルト市 イグリード商会 会長室
「それで、どうだった」
イグリード商会会長グレントが、不機嫌そうに部下に訊ねる。
「街や村に寄った形跡はありませんでしたが、街道での目撃情報がありました。やはり、北へ向かった様です」
「どの道を通ったのだ?」
「一番人通りが少なく、目的地への最短ルートでした」
「つまり、ブラックベアーの報告があった道か」
「そうなります。発見されるのを恐れて村に寄らなかったので、情報を得れなかったのだと思います。ですから既に……」
「ちっ、死ぬなら俺の役に立って死ねば良いものを……。それで、妹の村の方はどうだった?」
「やはり、屋敷を売り払っておりました。ですが、代金が半分残っており、急遽出発したものと思われます」
「となると、あの時の報告を聞かれたな。時期に資金を考えると間違いないか……。忌々しい娘だ。それで、金は回収してきたか?」
「はい。既に回収してあります」
「ふん。あの方には金で手を打たねばならぬ。これで少しは足しになるだろう。……全く余計な出費だ。お詫びの手紙は書いてある。雪で完全に動けなくなる前に、金を持ったらすぐに出てもらうからな」
「はい。準備は既に終わっております」
「では、行け!」
「はっ」
イグリード商会会長グレントは、兄の嫁であるルティリアが両親の墓参りから戻らぬ事を不審に思い、部下に命じて早馬を出して確認させた。
だが、墓参りに出たハズのルティリア達は、故郷の村に戻った様子がなく、行方が分からなくなっていた。
その報告を聞いたグレントは、情報を集めさせた。
イグリード商会の地元だけあって、情報はすぐに集まった。
ルティリア達は今回に限り、馬車で出発しており、更には食糧まで買い込んでいた事が分かった。
出発まで不審な動きが無かったので、完全に油断し、見落としていたのだ。
グレントは、早馬を各方面に放ち、ルティリア達を探させた。
南の他国側と王国内に続く西側には、多くの手を割いたが、結果として北へ向かっていた事が分かった。
しかも、モンスターによって封鎖されている街道を通ってだ。
グレントとしては、ルティリア達の事を死んだと判断したが、雪が例年より早く降り始めたので、もう既に通行が困難になってきており、死亡確認は諦め、事後処理に専念する事にした。
一週間ほどで、可能な限り全体的に不自然な箇所の修正を行います。
その後、二章を開始します。
ここまで読んで下さり、ありがとうございます。
何人かの方にブックマークまでしていただいており、とても嬉しかったです。
引き続き、完結出来るよう頑張ります。




