プロローグ
誤字報告という機能が増えたそうなので、有効にしてみました。
もしよろしければ、下の誤字報告という場所から、誤字を報告していただけたら、有り難いので、よろしくお願いいたします。
「我々で最後だ。アリストラ、お別れだ。君を残して行く事になったのは全て私の責任だ。すまない」
地下深い場所にある空間にフードを被った50人程の人が集まっており、その集団のリーダーである50代男性が直径二メートルほどの球体に向かって深々と頭を下げていた。
そして、球体から女性の声が発せられた。
「所長のせいではないので謝らないでください。エイストリンデ砦が落ちてしまいましたからね……エルフリード砦とココの放棄が決まったのは仕方がありません。エルフリード砦だけ維持しても意味はありませんから……随分前から帰還命令が出ていたのでしょう?今まで無理して残ってくれたこと感謝しています」
「もう少し時間があれば、君を元に戻す目処がたったかも知れないのに……すまない、本当にすまない……」
「もうそんなに何度も謝らないでください。私はこの状態になった事後悔していません。あの時あのまま死ぬのを拒否したのは私です。それにこうなったから皆の手伝いが出来てとても嬉しかったですし、この五年間とても楽しかったです」
「私もとても楽しかったし、とても助かった、今までありがとう。ただ、君をココに残して行くのが心残りでね……それに、恐らく我々はココには二度と戻ってこれない可能性が高い。戻れなかった場合に備えて色々準備はしたが、上手くいく保証は無い。何もかもが不完全な状態で去らねばならないとは、申し訳ない」
「私は大丈夫です。なんとでもなります。それよりも皆これから大変でしょう。私は色々してもらったのに、皆を見送る事しか出来ない……私の方こそ申し訳ないです」
「準備を手伝ってもらっただけでも十分だよ。予定より多くの物資を準備できたからね。とても助かったよ。さて、もう時間だ。撤退部隊と合流に遅れてしまう。お別れだ……アリストラ、さようなら」
「「「さようなら」」」
「皆様さようなら、お元気で」