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村の整備と愛人




 メイダ村



 雪が推定3mほど積もった道を進み、メイダ村まで来た。


 メイダ村は、柵の辺りを目安に雪の壁に囲まれていた。

 これは、メイダ村の中を雪掻きしてあった結果になる。

 以前新精霊の誰かが雪掻きをした後、雪が新たに1mほど積もったと思われる。


 ここまでの道はオシホ様様が覚えているので、まず迷うことはなかったが、雪が降り積もっており、俺の搭乗型メタルゴーレムでは対雪整備をしていたとは言え歩行困難となり、引きずられる形でメイダ村まで来た。


「さて、村に入るか」


 オシホ様の言葉で村に入ろうとするが、俺達が立っているのは高さ3mの位置である。

 村までは前回までに来ていたゴーレム達によって坂道の様に雪が押しか押し固められていたが、雪が積もっており、そこを進むとなると滑り落ちしまいそうである。

 ソリなどで下る分には楽しそうではあるが、ゴーレムを歩かせて進むのは避けたい。


「誰から下りますか?」


「ん?あぁ、できれば一度で雪を退けるか固めるかしたいな。と言う訳じゃ。広坪……」


「え?いや、まさか?」


 オシホ様が言葉と共にこちらを向くと、ゴーレムの操作が出来なくなった。


「オシホ様!こんな事で強制介入を?!」


「さぁ!行って来るのじゃ!フハハハハ!」


「あぁぁぁぁ!」


 俺はオシホ様の笑い声を背に聞きながら、両腕を広げて坂道にダイブさせられ、見事坂の下まで雪を押し退ける事が出来た。

 代償に俺は短いジェットコースターを味わった気分だ。


 ちなみに、俺はジェットコースターが大の苦手だ。


「どうじゃ?楽しかったじゃろう。アインが前に来たときに楽しそうに報告したのでな」


 俺が滑って綺麗にした坂道を、オシホ様が下ってきて話しかけてきた。


「オシホ様、俺はこういった物は苦手なんです……」


「お?そうじゃったか。それはすまんな!」





「広坪は屋根の雪を落とせ。後はこちらでする」


「……了解です」


 1m程の雪なら身動きは出来るので、引きずられてメイダ村まで来た俺も、村の中なら自由に動けた。

 搭乗型ゴーレムは基本的に高さ3mほどあるので、今回持ち込んだ特性の棒を使えば、雪降ろしが簡単にできる。


 降ろした雪は、地面に積もっていた雪と一緒にオシホ様が地面を操作して、サンドイッチするようにブロック状に固めていく。

 そして、それをゴーレム達が村の外へ投げ捨てていく。


 メイダ村は、100戸ほどあったらしいが、オークの襲撃の被害で今は60戸しかなく、搭乗型メタルゴーレムでの雪下ろしはすぐに終わった。

 家周辺以外も、通常タイプの戦闘用ゴーレムのタワーシールとタイプの盾によって雪が集められ、魔法で固められた雪が村の外へ捨てられた。


「良し、こんな物じゃな」


「そうですね。ゴーレムでの作業は楽でした」


 テストも兼ねるとは言え、200体以上ものゴーレムで作業をしたので、村程度の雪掻きは一時間掛からずに終わった。

 雪をブロック状に固めるのは魔法で、ブロック状になった雪を捨てるのはゴーレムだったので、非常に楽だった。



 俺達は、家の状態なども軽く確認し、問題ないことが分かると来た道を戻った。

 今度はヤハナリ村の雪掻きになる。

 ヤハナリ村への道は、メイダ村へ向かうときに俺が引きずられた事で雪が固まっており、行きよりは遥かに早く移動出来た。


 ハヤナリ村でも雪掻きは一時間程で終わり、聖堂院へ戻り、村人達に村の報告をした。

 村の状況に大きな変化は無かったので、簡単な報告だけで終わった。


 保護女性達の必要な物リストはまだ出来ていなかったのて、そのまま研究所への帰還となった。



 ドライについては、雪が降り積もった中での地域横断になるので、早くとも明日の帰還予定になっている。




 研究所



 研究所に帰還した俺達は、アリスさんに報告を行い、夕食を食べた。


 夕食後は赤ちゃんと戯れ、ルティ達と共に過ごした後、愛人さん達の元に向かった。



 俺には、妻、側室、愛人が居る。

 現在、妻はルティ、カティ、マリー、ステラの4人。

 側室はミリシア、レティシア、ニーナ、メリッサの4人。


 そして、愛人が20人居る。

 これは、ヘイヴィアが生まれた事で、子種を欲した人達になる。

 人種40人の中から10人、獣人16人の中から6人、ドワーフ29人の中から4人が希望者として出てきた。



 妻、側室、愛人には明確な区別がある。

 妻は、俺を愛し、俺が生きている限りずっと一緒に居てくれる人。

 側室は、俺を愛する訳では無いが、ずっと一緒居てくれる人。

 愛人は、愛人側の人が俺と一緒に居たい時だけ居てくれる、俺の種目的な人達になる。


 なので、愛人の人達は俺が生きている間に他の男の人の元に行く可能性があるのだが、基本的に他の男に行くつもりは無いそうだ。

 なら側室でも、と思わなくも無かったが、全員が辞退してきた。

 ルティ達との話し合いで何か言われたのかも知れないが、そっち関係は全てルティ達に任せているので、有り難く愛人の人達の相手をさせてもらっている。


 ミリシアとレティシアに関しては、特殊な例なので、側室から愛人になることも打診したのだが、側室のままとなってくれた。

 もしかしたら、妻になってくれるかも知れない。



 愛人の人達の内容は以下の通りになる。


 人種の人達は、年齢が高い人から10人といった感じで、30歳から27歳の10人になる。

 既に子を諦めていた人ばかりで、カティの妊娠発覚も自重していたそうだが、ヘイヴィアの可愛さにやられて種を求めてきた。


 獣人は全員が希望しようとしたらしいのだが、護衛としての役目を期待されていると知っているので、護衛としての役目をいつ命じられても良いように、三組に分かれて最初の組として6人が希望してきた。


 ドワーフは、人より寿命が長いので、ここで無理に子種を俺に求める必要は無いそうだが、単純に俺の子を求めてくれた。

 ただ、側室というのは、生きている限りの拘束というのを嫌い、愛人として留まった。



 容姿は全員が美人である。

 元々聖堂院に居たので、聖堂院の役目を考えると自然とそうなるのは分かるが、カティの部下の人達も皆美人なのが不思議だった。

 これは、カティから理由を教えてもらえた。

 元々武人として生きるつもりの女性達を集めており、聖堂院に部下として連れてきたのは、無理矢理な結婚を迫られたり、セクハラに近いことをされて聖堂教国を離れたがった者達が中心になった事で、美人ばかりになったそうだ。


 なんとも勿体無い気がするが、それで美人を相手にできるので、なんの文句も無い。

 ただ、その日の相手を自由に選べる訳では無く、愛人の人達が希望して場合のみ相手をする形になるので、その日の俺の相手をしても良いという人が集まった部屋から俺が選ぶ事になっている。

 ただ、俺は種馬としての役目を求められているので、部屋に居る全員を相手にするようにしていた。

 そうすると、今では愛人側の人達で人数を調整するようになった。



 そして、今日は相手が人種の最年長の方一人だったので、まったりと相手をしてもらい、腰砕けになった。




 翌日、ドライはまだ帰還していないが、新コアも基本的に問題なさそうなので、新コアに合わせたゴーレムの全面改修も考慮に入れた、ゴーレムの改善案策定の会議を始めた。



 前回、強度不足を補うために、全ての関節がボールジョイントの状態から、大半の関節をブロック状の関節に変更した。

 これにより、部分的な強度が上がり、パワー自体も幾分上がったが、操作に癖が出てしまい、少々扱いづらくなってしまった。


「――なので、ブロック状の関節で問題ない所はブロック状にしたまま、いくつかの関節をボールジョイントに戻そうかと思います」


「ふむ。じゃが、そうなると強度問題が出てくるぞ?」


「はい。なので、部分的に鎧を装備させようかと思います。例えばですが、手首です。手首は結局関節を増やして対応しましたが、それでは逆に強度やパワーに不安が残り、操作性も下がりました。なので、手首をボールジョイントに戻し、手首をガードする鎧、と言うよりもプロテクターの様な物を装備させれば、強度が高まると思います」


 研究所のゴーレム達は、元々が現在の警備を主目的にしていたので、防具を装備していなかった。

 これは俺も頭から抜け落ちており、イメージ的にロックゴーレムはボールジョイント的な関節を丸出しにした、そのままが当たり前だと思っていた。

 だが、ジルト市救援やコアエリア襲撃を通して、防具が欲しくなったのだ。

 そこで、ゴーレムに部分的にでも防具をそうびさせる事を思い付いた。


「そうですね。肩の破損の時も防壁に激突した時に破損してますから、ガードするものを装着させれば、破損は防げますし、攻撃によって破損する事も減りますね」


 俺の提案にアリスさんも好意的な反応を示してので、更に続ける。


「それだけでは無く、肩には簡易的な盾を装備させても良いと思いますし、手首には籠手の様な殴る時の補助に使うものや、足首用の物にはスパイクの様な機能を持たせても良いと思います」


「ふむ。確かにな。面白いかも知れぬ。色々と試してみるか」


 オシホ様も賛同してくれて、その後すぐにアイデアを形にすべくゴーレムの整備場に向かい、あっという間に試作機が出来た。



 防具を装備する前提なので、手首、足首、首、肩、手の親指をボールジョイントに戻した。

 股関節に関しては、ボールジョイントとブロック状の関節の折衷案を採用する事になり、ボールジョイント斜めに太もも部分と合体した様な物を新規に作った。


 通常タイプの戦闘用ゴーレムを改造してみたので、オシホ様が操作してみた。


「おお、これは大分操作しやすいの。これならば、盾を持たずとも十分に戦えるな」


 これだけで動きが改善され、操作性がかなり良くなった様だ。

 次は防具になる。


 俺の提案した防具を装着するために、手首、足首、首、肩、腰回りをカバーする装備を、オシホ様が鉄を操作して、俺の意見を取り込んだ簡易的な防具を作ってくれた。


 手首の籠手は殴るための補助だけではなく、肘まで保護部分を伸ばして腕を盾にしたときの防具にもした。

 足は左右から杭が地面に刺さる様にした。

 肩の防具は胴体側の固定として肩を外部からの衝撃から守れる様にした。

 肩に取り付ける盾は思い付きで言ってみたが、必要なさそうなので、取り付けなかった。

 首回りの防具も取り止めて、肩回りを盛り上げる事で首の防御にした。

 腰回りは鉄板をぶら下げる様な形にして、足の動きを阻害しない様にした。


 胴体に防具を付ける事も検討したが、胴体のひねりなんかは、胴体が上下に分かれて、下部分が半球のボールジョイントのようになっており、物自体の強度が高いので、今回見送った。



 取り合えず形は出来たので、今までのゴーレムと試作したゴーレムを戦わせてみた。

 結果としては、武器ありと素手でのりょうほうで防具装備側が圧勝した。

 関節部に圧倒的な違いが出てしまった。


 問題点も少し分かり、膝にもカバーを取り付けた。

 これで膝蹴りも効果倍増だ。



 そうこうしていると、ドライが帰還した。

 その報告を聞くと、特に問題は無かったが、少し面白い報告があった。

 魔力を少し多目にゴーレム流し込むと、パワーやゴーレムの強度が上がったというものだった。

 地域制圧前に過剰供給をしたことがあり、その時はなんの変化も無かった。

 地域を制圧したことで何か変化があったのかも知れない。



 ゴーレムの強化は、防具の調整を含めて、ドライの報告を精査してオシホ様とアリスさんが仕上げてくれるだろうから、後はお任せだ。




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