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幸せ


 100話到達!


 なんとか100話という節目まで来れました。

 まだもう少しで半分という具合なので、完結までまだまだ時間がかかりますが、頑張ります!



 再び評価ポイントを頂きました。


 文章1、ストーリー4


 文章1は辛いですね!

 ですが、プロットに少しお肉が付いたぐらいな話では仕方がないと思いますし、説明の入れ方ももう少し改善したいてす。

 誤字脱字以上に改善したい点です。

 鋭意改善できればと思います。

 ですが、更新ペースを優先するので、改善は難しいと思います。

 自分の希望としては、この作品の完結までに少しは改善できていれば良いな、と思う次第です。

 申し訳ありません。


 ストーリー4は素直に嬉しいです。

 これで元気一杯頑張ります!



登場人物一覧も同時に掲載しました。

一番最初に割り込みしました。

 



 ヤハナリ村



 簡易シェルターに泊まり、村で朝を迎えた。


 朝の炊き出しを俺ももらい、朝食を済ませた後、早速移送の準備に入った。


 馬車荷と馬車を総動員して、一度に300名を運べる。

 最初は村長二人を入れて運ぶ。

 家の割り振りをしてもらうためだ。

 荷物は荷車を使って一緒に運ぶが、荷物が多いので、往復回数が多くなりそうだ。

 荷物の積込や、人の乗り込みを待って出発する。


 人を運んでいるので、行きは二時間がかかり、帰りは俺達だけなので一時間ほどになり、往復で三時間の計算になる。

 第一陣を送り届け、説明をベータに任せて即座に村へ戻り、第二陣を送り届け、聖堂院で昼食を食べてから村へ戻り、第三陣を送り届けて村人の移送は無事に済んだ。

 ただ、第三陣で荷物を多目に運べたが、まだまだ荷物があり、あと二往復が必要だった。

 運ぶのは人では無いので、四時間ほどで済むだろう。




 聖堂院



 俺は、人の護衛が必要なくなったので、移送護衛から離れて、避難してきた者達の状況を確認する事にした。


 まずは村長達に聞いたが、部屋の割り振りは終わり、第一陣、第二陣の方は、ベッドや必要な家具などの運び込みが終わっていた。

 こちらは、ベータがゴーレム達を使って手伝ったので、スムーズに進んだそうだ。


 第三陣の部屋の割り振りは事前に村長が決めていたので、それに従い入居していった。

 荷物もベッドなどは必要数が入っていた。

 人数も把握されていたので、その辺りは村長達が先に荷物を運び入れさせていた様だ。

 後は細かい物を運び入れるだけの状態だった。



 全体的に様子を見たが、問題は無さそうで、後から運ばれてきた荷物を各家庭に渡し、倉庫に食糧を運べば移送は完了した。

 思っていたよりも混乱は少なく、問題なく移送はできた。


「広坪様、改めてお礼を言いに来ました」


「避難を受け入れていただき、ありがとうございました」


「そして、こんな立派な家を避難のために用意してくださり、感謝いたします」


 ヤハナリ村とメイダ村の村長が感謝を伝えてきた。


「いえ、臨時で作った物なので、まだ広いだけの部屋です。仕切りなど部屋を区切りたい場合は、部屋の区切り方を決めてから声をかけてくれるように、村人の人達に言っておいて下さい」


「「承知しました」」


「ですが、これだけの物なら、今のままでも十分です」


「それに、食糧の案内で倉庫を見ましたが、我々に供与された食糧を確認したのですが、本当にあんなにいただいて良かったのですか?」


「はい。あれぐらいなら、こちらは問題ないので、好きに使って下さい。余ったなら、各村に戻るときに一緒に持って帰っていただいて問題ありません」


「「ありがとうございます!」」


 研究所の食糧生産能力はかなり上げているので、本当に余裕がある。

 オシホ様や土の精霊達が沢山居るので、問題なく食糧を増産させてる事が出来ているので、こちらからしたら、問題の無い量だ。


 そして、この食糧支援は露骨な好感度アップ作戦だが、地味に効果があるので、やらない理由が無い。

 こんな事で、問題を減らせるなら、安い物だ。



 村人を第二防壁の内側に、無事に収容したのを確認してから、研究所に戻る事になった。

 ベータがルティ達の伝言を預かっていたからだ。

 研究所に居るハズのラムダが伝言を伝えに来たそうだ。


「遅くても良いので、今日中にお戻りください」


 村人の受け入れが完了した以上、ここに残る理由は無い。

 後は荷物の最終便と共に戻って来るツヴァイに任せれば、何の問題もないのだから。


 俺は仕方がない思いで研究所に戻る事にした。




 研究所



 研究所に戻ったのは、17時だった。

 朝7から移送を開始して、第三陣を移送が終わったのが14時過ぎ、そこから確認作業をして、伝言を受け取ってすぐに帰還した。


「ただ今戻りました」


「おかえりなさいませ。広坪様、皆様が会議室にてお待ちです。すぐに向かいますか?」


「そうします」


 アリスさんに出迎えられた俺は、会議室に移動した。


「コウ様、おかえりなさい」


「「「おかえりなさい」」」


 会議室には、妻のルティ、カティ、マリーに加えてステラさんも居た。


「ただいまです」



 俺が席に着き、話し合いが始まった。


「コウ様、まずは謝罪をしたく思います」


「謝罪、ですか?」


「はい。広坪様が望んでいないのに、女性を(あて)がおうとした事を謝罪します」


「「「申し訳ありませんでした」」」


 ルティ、カティ、マリーが謝罪をし、俺がなんと答えようか考えていると、ルティが更に言葉を続ける。


「私達を避けるほどお嫌でしたら、これからはこの様な事はいたしません」


「避けた?もしかして、昨日戻らなかった事ですか?」


「はい。時間的に戻ることも出来たのに、村に泊まったと聞いています」


 オシホ様達が夜中に行動して、連絡をとっていたのだろう。

 だが、避けていたつもりは無かった。


「あー、いや、あの、ですね。俺としては、村の人達を素早く移動を開始できる様にしたかっただけでして、今日早く帰って来れたもの、そのお陰なのです。村人を少しでも早く移動させて、寝床の準備に入って欲しかったのです。ですので、避けたつもり無く、思い付きで村に滞在したのです。ただ、少し一人になりたいとは、少しだけ、ほんの少しだけ思いました。ですが、ステラさんの事が嫌いだとか、妻にはしたくないとか言うわけでは無いのです」


 ルティ達の誤解を解くために言い訳をしたが、最後は泣きそうなステラさんの顔を見てしまい、フォローする形になった。


「ですが、広坪様のお相手をさせていただいておりません。私で駄目なら、他のにも望むものが居ますから、そちらから――」


「いやいやいや!俺としては、ステラさんは可愛いですし、妻になりたいとは言ってくれるのは嬉しいのですが、俺の元居た場所は、最低でも16歳からなので、今年15歳になったばかり人は、少々気が引けまして、手が出せません」


 ステラさんが、辞退を申し出てきたので、思わず引き留めてしまった。

 彼女は、訓練の合間の休憩などで、それなりに話しかけてきてくれたり、辿々(たどたど)しくはあったか、一生懸命アピールしてきていた。

 中身は30を超える俺だが、ステラさんがとても可愛らしく、惹かれるものはあった。

 ステラさんが欲しいという欲望はあったが……。


「それに、です。俺の元居た場所では、その、15歳では妊娠は早く、危険が高いとされていました。できれば18~20歳以上が好ましいとされていたのです。だから、そのステラさんが嫌いとかでは無いので、せめて16歳まで待っていただけませんか?」


「という事は、16歳になったら許可いただけると?」


「ええ、まぁ、ステラさんがその時も望んで居れば、ですが……」


「良かった……です。ありがとうございます」


 ステラさんが涙目で喜んでくれている。

 ステラには、何故こんなに俺を求めるのか訊いたことがある。

 一目惚れだと言われてしまい。なんとも言えなかった。


「ただ、俺の女になるなら、浮気はさせないので、そのつもりでお願いします。それから、俺は――」


「コウ様、その辺りは、勝手ながら私から既に話しています。彼女が真剣だったので、覚悟を問うために話しました。申し訳ありません」


「そうでしたか、それも少し引っ掛かっていたので、俺の杞憂でしたね。……ですが、改めて訊きます。俺の寿命を知っても、妻になることを望みますか?そんなに長くは一緒に生きられませんよ?」


「分かっています。なので、広坪様が生きている間に沢山の子を生むお手伝いを私もしたいです」


 うん?何か言い方に違和感があるのだが?


「その、とても嬉しいのですが、沢山の子供を生む手伝い、ですか?確かに、今は最低でも六人の子供が生まれる予定なのですが、ステラさんの言い方では、俺の子供を沢山作る計画があり、その手伝いする。と言っているような気がするのですが?」


 俺はステラさんから、ルティ達へと話しかける対象を変え、訊いてみた。


「あー、いえ、そんな計画は――」


「ルティ、正直にお願いします」


 俺はルティの顔を真っ直ぐ見てお願いする。

 すると、ルティはオシホ様やステラさんの方を確認して、二人が頷いてから答えた。


「……はい。計画はあります。カティを新たに妻に迎え、ハーレムを形成するにあたり、私はオシホ様とアリスさんにご相談しました。二人は賛成してくださり、コウ様がハーレムを望んでいるのをその時知りました」


 そう言えば、オシホ様に、最初の冬の時に、冬が明けて外で活動出来るようになったら、何がしたいか聞かれた時に、ハーレムでも作りたいと答えた事があった気がする。


「その時に、男なら子供を沢山作るのも一つの本懐とオシホ様が仰っていたので、子沢山作戦が立案されました。それからは、コウ様の子を望む者を探して、計画を練りました。勿論、コウ様が独占欲が強い、というよりも、浮気をされたくないという方だったので、コウ様だけを見るものを探しました」


 オシホ様立案だったか……。

 寿命の事を気にしていたし、長くは生きられないなら、種を残させる方にシフトしたのか。

 それに、俺の性格がモロバレしている。

 いや、これもいつかオシホ様に話した気がする。


「候補は簡単に見つかり、皆了承しました。ミリシアさんとレティシアさんは、少し特殊でしたが、コウ様以外の男に興味を示しそうに無かったので、丁度良かったです。それに、今ではコウ様にもかなり興味を示されて居るので、運が良かったです。ステラさんは、最初っからコウ様に好意を持っていたので、真剣さを確認して、覚悟を訊いてから事情を話しました」


「状況はわかりました。俺の発言からこうなっているのですね。皆に一つの訊いておきたいのですが……。皆は俺の妻になって幸せ、ですか?」


 俺の発言で、半ば無理矢理妻にさせられている。なんて事になっているのではないか、そんな事を思ってしまい、聞いてしまった。


「私はコウ様の妻になれて、女の幸せを噛み締めています。家族も増えて、毎日が幸せです」


 ルティが答えてくれた。

 嬉しい。


「私から広坪様を望んだので、妻にまでしていただいただけでも幸せでしたが、子供まで授かりました。それも、二人も同時にです。それに、私は既に両親も無く家族が居なかったので、こんなに家族が増えて、最高に幸せです」


 カティの答えだ。

 最高と言ってくれるのか……。


「私は、どうなるか分からない世界に行こうとしていたので、今こうして姉さん達と一緒に居れるだけでも、奇跡に近いです。結婚も諦めていたので、こうして広坪様の妻になれて、子待て授かり、幸せです。最低でも三人ぐらい生みたいです。なので、よろしくお願いします」


 マリーにはお願いされてしまった。


「ありがとう。俺も皆が一緒に居てくれて嬉しいし、幸せです」


 俺は思わず涙ぐんでしまう。

 この世界に来て良かった。



「私も早く広坪様の家族に加わりたいです」


 皆でしんみりとしていると、ステラさんがポツリと呟いた。

 その声は、会議室によく通り、空気が一変する。


「そうです広坪様、ステラちゃんは、広坪様の事を真剣に思って、今朝なんて泣いていたのです」


「そうです。それに、いつも頑張っているので、せめて抱き締めてあげて下さい」


「いえ、抱き締めるだけでは足りません。コウ様、なにもしなくていいので、せめて今夜ぐらいは一緒に寝てあげて下さい。お願いします」


 カティ、マリー、ルティの順で、ステラさんを援護してきた。

 しかも、ルティに至っては、一緒に寝ろとは……。


「広坪様、ご無理はなさらずに大丈夫です。私は頭を撫でていただけれは、それで十分ですから」


 ステラさんが、真っ赤になりながら健気な事を言ってくる。

 それを聞いた妻三人からの圧力が発せられる。

 先程までしんみりとしていた空気はどこへ行ったのか分からない。


「なにもしなくていいなら、一緒に寝ます。はい」


「頭は撫でてあげて下さい」


「了解です!」


 ルティの言葉に即答する。




 夕食を済ませ、早々に就寝の準備をすると、ステラさんと寝室に入った。

 軽く話をして、ベッドに入る。

 ステラさんを抱き締めながら横になっていたが、ステラさんが俺の心臓の音を聞いて笑う。


「広坪様の心臓が凄く早く鳴っています」


「少し緊張してます」


「私は安心しています」


 それからしばらくは無言ですごしたが、ステラさんの言葉で急展開することになった。


「広坪様、僕の誕生日は、4月12です。子供は16歳になって授けてくださるのですよね?」


「えっと、まぁ、ステラさんがその時も望めば、ですが、僕?」


「あっ、すみません。普段は僕と言ってまして、広坪様の前なので、女の子らしくしたくて、私と言ってました。」


 ステラさんは、僕っ娘だったのか……。


 効果は抜群です。



「あの、広坪様、それで、今日は、その、避妊薬を飲みました。なので大丈夫です。いかがですか?」


 ステラさんが俺の胸に顔を密着させながら言ってきた。

 破壊力は絶大だった。

 だが、耐えた。


「ルティがなにもしなくて良いと言っていたので、なにもしません」


 しかし、ステラさんは言葉を続ける。


「なにもするなとは言っていませんでしたし、避妊薬はルティリアさんから頂きました。私の誕生日まで半年ほどあるので、その間、お相手をできます」




 俺は頑張ったが、駄目だった。


 この日、俺は変態になった。

 後悔は無い。




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