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騎士達が飛んできましたが、私がやり合おうとしたら男が飛んできました

この糞野郎!

私は何も考えずに、その厭らしい男を殴り倒していた。

私の足に触ったのだ。シャルル様にしか触らせたことのない私のきれいな足に! 私は完全に切れていた。

天使な息子のために我慢するとか、シャルル様に言われて我慢していたリミッターが完全に飛んでいた。


私に殴り跳ばされた男はそのまま、壁に頭から突っ込んでいた。


ズドーン


大きな音がする。


それと同時に、壁の隠し扉が開いてわらわらと破落戸どもが出てきた。


「このあまあ! 旦那様になんて事してくれるんだ」

「者共、やってしまえ!」

男達は小刀を出して、私に斬りかかろうとしたが、完全に切れていた私は


「邪魔よ。おどき!」

そう叫ぶや、瞬時に雷撃を浴びせかけたのだ。


破落戸どもは瞬時に黒焦げになって、次の瞬間、痙攣して倒れてくれた。


怒り狂った私は、壁に頭を突きさして、もがいている、エイミスの股間に後ろから蹴りを入れてやったのだ。


「ギャッーーーー!」

エイミスの叫び声が聞こえたが、知ったことではない。


このクソ豚は許せなかった。


私はエイミスの服を掴むとぐいっと壁から出してポイしてやったのだ。


そして、手を離す。


ドン


という音とともにエイミスは地面に落ちた。


「た、助けてくれ」

股間を押さえて悶え苦しんでいるが、私を見るなり後退りしたのだ。


そして、逃げようとしたその鼻先に、剣を突きさしてやったのだ。


「ヒィィィィ」

男は失禁していた。


そのまま、落ちていた小刀を二本投げる。


ズブっズブっと

男の顔の周りに剣が突き刺って、男の顔が壁に固定されてしまった。


「お前は、今、私に何をした?」

ナイフを構えて私は言った。


「ヒィィィィ、許してくれ」


「その汚らしい手で、私のきれいな足に触ったわよね」

私はニヤリと笑ったのだ。


「も、申し訳ありません。ほんの出来心で」

「はああああ? お前は今、侯爵夫人の私に襲いかかろうとしたのよ」

「いえ、そのようなことは」


グサリっ

私はエイミスの股間の真下に剣を突き刺したのだ。

少しでも手元が狂ったら宦官になれただろう。


「ヒィィィぃ、も、申し訳ありませんでした。たのむ。いえ、頼みます。何でもしますから命だけはお助け下さい!」

低姿勢でエイミスが言うんただけど……


「最初からそうしていれば良かったのよ。でも、もう遅いわ。

普通は商人が貴族の令夫人に襲いかかったら処刑よ。処刑。まずは宮刑にして二度とあんたのものが立たないようにしてあげようか」

私が剣を股間に向けて言うと、

「何でもします! 借金は待ちます」

「待ちますだあ!」

私が眉をつり上げると

「いえ、半分に」

「たったの半分?」

「判りました。全て帳消しにさせて頂きます! だから、それだけはなんとか」

男は震えながら言うんだけど。


「借金の帳消しって、そんなの当然でしょ。それよりも慰謝料つけて払うのが当然でしょ」

私が凄むと

「えっ、でも金額が……」

私が何も言わずに剣を握り直すと

「ヒィィィぃ、そうさせて頂きます。慰謝料も払います」

エイミスは必死で頷いてきたのだ。


「ふんっ、そんな端金なんてどうでも良いけれど、それよりもあなた、私のシャルル様が何故死んだか知っているわよね」

私は聞いてやったのだ。


「えっ、いや、それは」

男はしどろもどろしたのだ。必死に誤魔化そうとしていた。

こいつは黒だ。私のカンがそう言っていた。



「何事だ?」

そこへ足音も大きく騎士団の連中が扉を開けて入ってきたのだ。

「エイデン様」

その先頭の男の顔を見た途端、エイミスは満面の笑みを浮かべたのだ。


「この女がいきなり借金を踏み倒してきたのです」

エイミスがそう言ったのだ。

「私が借金を返してほしいと言うといきなり襲いかかってきて、借金をチャラにしないと殺すと脅されたのです。それを断るとこの有り様で」

エイミスがペラペラ話してくれた。


「そう、今まで私の言う事は何でも聞くって言っていたのは嘘だったのね」

その言葉は私の怒りに火をつけたのだ。


「早く、この女を捕まえ……」

プッツン切れた私はエイミスの股間を思いっきり蹴飛ばしたのだ。


「ギャーーーーーーーーーーーーーー」

この世とも思えない叫び声を上げてエイミスは泡を吹いて気絶した。


「き、貴様。何をするのだ」

エイデンと呼ばれた男は剣を構えたのだ。


私の前で剣を構えるとはいい度胸だ。


「悪徳商人を退治しただけよ。あなたも味方するなら悪徳商人の仲間として一緒に退治してあげるわ」

「き、貴様、騎士団に逆らうのか」

「何が騎士団よ。騎士団がいつから女子供を守らないで、金の亡者の厭らしい老人の味方をするようになったの?」

「何だと、女、貴様聞いていれば言い気になりおって。ええい、この女を捕まえろ。抵抗するなら斬っても構わん」

エイデンははっきりと言ったのだ。

悪徳商人と結託した悪逆非道な騎士たちをやっつけても何も問題はないよね。

私はやる気満々だったのだ。


騎士たちが剣を抜いた。

私がまさに雷撃を浴びせようとした時だ。


「お前ら待て!」

大声を上げて入ってきた男がいた。



ここまで読んで頂いてありがとうございます。

再起不能?商人。

入ってきたのは誰?

続きは明日の予定。

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

新作開始


『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』

https://ncode.syosetu.com/n9991iq/

「3日後の卒業パーティーでお前のエスコートは出来ない」子爵家のエリーゼは婚約者の第一王子から宣言されてしまった。そんな、このままではゲーム通りにその卒業パーティーで皆の前で断罪されて最悪処刑されてしまう。そんな事になったらお母様と約束した事も守れないじゃないかと、エリーゼは絶望した。しかし、そんなエリーゼの元に超過保護な義兄が現れて話はますますややこしくなっていく。更に今まで厳しかった義兄がやたらエリーゼに優しいんだけど、何か変だ。

第一王子はエリーゼを帝国の公爵家の傍流に過ぎないと思っていたのだが、実はエリーゼの正体は……ヒロインの正体とその義兄の正体が判明した時、馬鹿にしていたこの国の貴族たちの間に激震が走る!

果たしてこの危機をエリーゼは義兄とともに乗り切れるのか?

ヒロインを守るために命をかける義兄の愛、ハッピーエンドはお約束です。



この話の元の

短編の作品はこちら


『天使な息子にこの命捧げます』

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アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

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なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/


2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

第一部の紹介は
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。

しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。



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